車椅子おばあちゃんのひとり旅?その21
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静岡県掛川市『駄菓子屋横さんち』を訪ねて・・・
「あ、こんにちは、いらっしゃい~」
美味しそうな『グッピーラムネ』や『よっちゃんのすづけいか』とか物色しているとお店の入り口から電動車いすに乗った横さんが登場されました。
「はじめまして」
「いや、こんな暑いところ遠くからまあよく来たね」
「暑かったですよぉ、大変でした」
初めましてとは思えないくらい、気さくに、フレンドリーに接してくださったステキな横さんです。
お店の奥の一番涼しい、アイスクリームの前を2台の電動車いすで陣取って
お話を聞かせていただきました。
「名前知らないんだけど、会いに来た~」
そういえば、noteは「tatu-kuu(車いすおばあちゃん)」で書かせていただいていました。
慌てて先日苦労して自作した名刺をお渡ししました。
「かずちゃんね、了解」
ということで、“横さん””和ちゃん”です
横さんとわたしは同じポリオの後遺症です。
共通する話題もたくさんありますが、横さんの活動がとてもステキで、たくさんお話を伺いたくて押しかけたわけです。
1時間ほどおしゃべりをしていたら、「和ちゃん行くよ、もう呑めるって」
どこかへ電話をしていた横さんが戻ってこられて、
「え?昼間の2時ですけど、呑んじゃうんですか」
「そう、行くよ」
お店で記念写真を撮っていただいてから、連れて行ってくださったのは
『屋台村』
いくつもの小さな店が並んでいる、不思議な一角でした。
立ち上げの段階から、横さんも参加されていて車いす用のトイレがあったり
お店に入るときは慣れた手つきでスロープを設置してくださったり
車いすでもとっても自然に利用できる雰囲気が素晴らしいと思いました。
まだ昼間の2時なので、他のお客さんは1人もいないし、お店も準備中状態ですが、横さんはずんずん進んで、一番奥のお気に入りのお店に案内してくださいました。
小さなお店の中に電動車いすが2台スロープを上って入り込みます。
お店の方とは内輪みたいな感じで、特別感など全くありません。
横さんのお人柄で、いろいろな方達と何の気負いもなくお付き合いされているところが素晴らしく、羨ましく思いました。
お話を伺うと、みんな飲み友達で、今のお仕事もそこから始まったということです。
途中で奥様も電動車いすで合流、またまた気さくで素敵な方です。
先ずは生ビール!ハイボール!レモンサワー!
あっという間に楽しい時は過ぎ、ほろ酔い加減の電動車いすで、
今度はちゃんと大通りを通って駅へ向かいました。
交差点を渡るとき一度だけキャスターが引っかかってまた動けなくなりましたが『秘技!身体揺らし』でクリアできました。
掛川駅に着くと、なんと昼間お世話になった女性の駅員さんがいらして、新幹線まで案内してくださいました。
新幹線を待つ間に横さんちで見つけたユニコーンの手作りキーホルダーをお礼にプレゼントして、いろいろお話をお聞きしました。
なんと、3人のお子さんがいらっしゃる働くママでした。
一番上のお子さんは14歳で思春期、いろいろ大変そうですが、頑張っていらっしゃいます。
「おかげさまで、楽しい1日でした。ありがとうございました」
心からの感謝をお伝えして、新幹線こだまの多目的室に乗り込みました。
疲れて、ほろ酔いで、お腹がいっぱいで幸せな車椅子おばあちゃんでした。
おしまいです。
お付き合いありがとうございました。