車椅子おばあちゃんのひとり旅?その34
沖縄!那覇3泊4日徘徊の旅~#8
首里駅に到着し改札を抜けると、外国からの観光客風の方や、日本人のグループなど、みなさんゾロゾロと同じ方向へ歩いて行かれます。
きっと首里城へ向かっているはず!
あとをついて行けば大丈夫でしょう。
さらに、外国からの客様たちはキャリーバッグをゴロゴロと持って歩いているので、エレベーターを使われます。なのであとをついていけばエレベーターも見つかるのです。ラッキー!
駅に掲示してある案内図も見ずに、グーグルマップも使わずに、その集団に混ざって電動車椅子を走らせます。
が、やはり道路の状態は荒く、慎重に段差の少ない進路を選んで進まなくては行けません。
信号を渡る時などは周りの方が心配そうに見守ってくださっているのをひしひしと感じますが、特に声をかけられることもなく一緒につかず離れず歩いて行きます。
これがまた、心地いい。
道中可愛らしいシーザーやちょっと怖そうなシーザーがあちこちで見守ってくれています珍しくてついシャッターを押します。
遂に首里城公園に到着しました!
まずインフォメーションセンターでバリアフリールートを確認します。
ルートを進んでいくと門の前で写真を撮っている女性2人組を発見、
「すみません、私の写真もお願いできますか?」
「はいはい、いいですよ~」「もうちょっと後ろがいいかも」「さがれますか?」
「はい、ポーズ!」
「ありがとうございました~」「いいえ~お気をつけて」
旅は道連れ世は情け?
目指すは頂上、有料エリア。
少し行くと案内のおじさまがニコニコと「なだらかなスロープになっております、車椅子、ベビーカーの方はこちらからどうぞ〜」
と声をかけてくださいました。
ところどころ階段がある場所はだいたいスロープのルートがあり電動車いすでスムーズに登って行けます。
でも、自走式では自分の力で車いすを漕いで上がっていくのも、押して上がっていくのもかなりきつい距離と角度です。
途中そんな方達に何組もお会いしましたが、とても大変そうでした。
電動車いすの私はいい気分でぐんぐん登って行きます。
「あ、そうだ動画を撮ろう!」
膝の上にスマホを置いて、解説しながら頂上へ、さて、復興の様子が見学できる有料エリアへ行ってみようかな。
とその時、スマホの電池が赤い線になっていることに気づきました。
あ、充電しなくちゃ、電動車いすにはUSB差し込みがついていてそこから充電できます。
本当にこの機能は便利で助かっています。
ごそごそ、ごそごそ
バッグの中に充電コードがあるはずです。
ごそごそ、ごそごそ
ん?ない?え?ちょっと待って、
ぐちゃぐちゃのバッグの中を探っているうちに
「あ!」
頭の中に映像が浮かび上がりました。
部屋の洗面台のコンセントに差し込まれたままの充電コードです。
「あ~!やってしまった」
写真が取れないどころか、モバイルスイカも使えません。
「どうしよう~」
一人途方に暮れる車椅子おばあちゃんです。