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車椅子おばあちゃんのひとり旅?その19

今までの旅はこちらです👇

静岡県掛川市『駄菓子屋横さんち』を訪ねて・・・

JR掛川駅で迷子の車椅子おばあちゃんを助けてくださったステキな女性の駅員さん。
彼女に連れられてまたまた今来た道を戻ります。150円の入場券を『福祉○○』で払い戻していただき、南口へ案内していただく途中で、
「横さんち」ってご存知ですか?駄菓子屋さんなんですけど」と伺ってみました。
有名らしく、「ええ知ってます、たしかお城の近くだと思うんですけど」
「今日そこへ行きたいんです」
「え?たしか北口ですよ」
と地図を見てくださいました。
「え?さっきいたところですか?」
「そうなんです」
「え~?ごめんなさい。南口だと思っていました。」
またまたおっちょこちょいの、いい加減な性格が出てしまいました。
ちゃんと調べずに思い込みで来てしまったのです。
「じゃ、今来た道を戻ればいいんですよね。1人で行けるのでここでもう大丈夫です」
また元の場所まで駅員さんのお手を煩わせるわけにはいきません。
方向音痴で、かなり自信はありませんでしたが、私は大丈夫な顔をして言いました。
すると「いえ、ご案内します。お客様だけでは通れないので、すみません」
今通ってきた車いす用通路は一般の方は通れないところがあったようです。
「えー?すみません、ほんとにすみません。よく調べてなくてすみません」
申し訳なくて、ひたすら謝りました。
駅員さんも「いいえ、バリアフリーが整っていなくて、こちらこそ申し訳ありません」と謝られます。
と二人で謝り合いながら北口までエレベーターを乗り継いで連れて行っていただきました。

時刻は午後1時です。
駅員さんに何度もお礼を言って、お別れしました。
「この道をまっすぐ行くとお城がありますので、そのそばだと思います」
地図を下さり、そう教えていただきました。
スロープを下った先の駅前広場は日陰もなくものすごい暑さです。
私は慌てて日傘を広げ、いざ掛川城を目指します。

Googleマップを見ると駅から伸びている道は掛川城へ続いていますが、横さんちは一本奥側の道が近そうです。
よし、この道から行こうと電動車いすを走らせました。
容赦ない日差しの中、風が少し強く吹いていて、日傘をさすと風に持って行かれそうになります。仕方がないので、折りたたみ、時々建物の陰になっているわずかばかりの日陰を拾いながら進んでいきます。
ところが、これが悲劇のはじまりです。

駅前の大通りは比較的整備されているようでしたが、一本奥にに入ってしまうと道路の状態はよくはありませんでした。
舗装状態が悪いのはどうにか進めましたが、歩道と車道の段差が危険です。
一応削ってありますが、かなり急な角度です。
ゆっくり恐る恐る降りて、上るときは前の方に体重をかけて後ろにひっくり返らないよう、少し勢いをつけて上ります。
そうしていくつかの交差点や段差を超えていきましたが、車道をを渡ろうと歩道の段差を降りたとき突然車いすが動かなくなってしまいました。

ウイ~ン、ガリガリ。
炎天下!身動きできず、車椅子おばあちゃん大ピンチです。


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