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車椅子おばあちゃんのひとり旅?その9

小田和正2018年♪ENCORE!!♪朱鷺メッセ新潟コンベンションセンター

いよいよ2回目の一人旅当日です。
台風は…やはりそれてはくれないようです。
でも、少し速度が遅れて、当日は何とかお天気が持ちそうな予報になりました。
問題は翌日、帰りの日です。
帰りの最寄駅からのタクシーは介護料がかかって万単位になってしまいますが、どうにか介護タクシーを予約できました。痛い出費ですが、背に腹は代えられません。

朝早く自宅からタクシーで最寄り駅へ向かいます。そこから私鉄とJRを乗り継いで東京駅へ。新幹線乗り場へ案内してくださったのは若い親切な駅員さんでした。
「乗車時間まで少し余裕がありますけど、どうしますか?」
「駅弁とか買われますか?いいお店ありますよ」
「全国の駅弁が買えるんですよ」と教えてくださいました。
テレビでよく見たことがある”祭り”というお店です。
「え?いいんですか?行ってみたいです」
駅員さんは車いすを押して連れて行ってくださいました。
やっぱり人気のお店なので、店内は旅行者やサラリーマン等大勢の人でかなり混雑をしていました。
入って行けるかなと心配していたら駅員さんが
「僕買ってきますよ、何のお弁当がいいですか?お茶はいりますか」
と言ってくださいました。
私は即座に「ウニ弁当が食べたいです」
「了解です。ちょっと高いですけどいいですか?」
「いいです!」と言ってお金を渡してお願いしました。
ほんとにありがたいことです。
心細い一人旅の出発が、とても幸せな思い出に変わりました。
ウニ弁当とお茶をもって、駅員さんに見送っていただき
新潟へ向かう新幹線に1人で乗り込みました。

親切な駅員さんに買って来ていただいた
駅弁

上越新幹線”とき”は新型車両のようで、車いす席はとても広々としていました。周りにほかの乗客の方はいなかったので、
よし、と自撮りにチャレンジ。
目いっぱい手を伸ばして、スマホを自分に向けて何度かシャッターを切ってみました。
どうも上手く撮れません。いろいろ試していたら、後ろから女性が見ていらしたようです。
私の横を通り過ぎるときにこちらをむかれ、
「おひとりですか?」「よかったらお撮りしましょうか」と声をかけてくださいました。
え?自撮りみられてた?恥ずかしい
と思いながらも、私はいつもの笑顔で「ありがとうございます、初めて一人旅なんですけど、娘たちが心配してるので写真を送ろうと思って」
「そうなんですね、お撮りしますよ」
と言ってくださったのでスマホを渡してVサインでポーズをとりました。

今よりちょっと若いころ

楽しい旅が始まりました。
ウニ弁当を広げ、ご満悦の車椅子おばさんです。


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