車椅子おばあちゃんのひとり旅?その27
沖縄!那覇3泊4日徘徊の旅~#1
午後2時50分頃無事那覇空港に着陸しました。
「やばい~まじ沖縄ちゃん!」ぞろぞろと飛行機を降りていく人たちの後ろの方からはしゃいだ女の子の声が聞こえてきました。
修学旅行の学生達です。
羽田空港の搭乗ゲートには修学旅行らしき団体が溢れかえっていました。
制服は着ていませんが、同じお揃いのお弁当を持って、まぁ、わいわいがやがやと楽しそうでした。
那覇空港に着陸し、こんなにたくさん載っていたのかと思うような人数の人たちが荷物を持って飛行機を降りて行きます。
私は車椅子なので1番最後です。
全員が降りた後に機内用の車椅子を持ってきてくださり、乗務員の皆さんに見送りをされてゆっくり降りて行きます。
ちょっといい気分。
さて、いかにも沖縄の男の子という感じのスタッフの方が機内用の車椅子を持って座席まで迎えに来てくださいました。
そして客室乗務員の男の子と2人で私を抱えて車椅子に乗せてくれます。
これは、役得ですよね~
機内用の空港の車椅子を押していただき出口まで行きます。
そしてそこに私の愛車の赤い電動車椅子が待っているはずでした。
しかし、出口には何もありません。
あれ?
担当のスタッフの方が「すみません、少しお待ちください」と
ヘッドホンの無線で連絡を取っています。
まもなくして車椅子が運ばれてきました。
ところが、車椅子とクッションは届いたのですが、バッテリーがありません。
本体につけていたバッテリーもスペアのバッテリーも行方不明のようです。「これじゃあ、私動けないですね」
ということで懸命にパソコンを覗いたり、無線で連絡をしたりして探してくださっています。
慌てているスタッフの方を横目に、私は心の中でニヤニヤが止まりませんでした。(すみません、だって、ブログのネタができちゃったからです)
トラブル、熱烈大歓迎です!
どうやら他のお客様のスーツケース等と一緒にくるくる回るベルトコンベアーの方に届いてしまっているようでした。
なので、その沖縄の素敵な笑顔のスタッフに車椅子を押していただいて、手荷物をピックアップするところまで移動です。
が、かなり遠いです。
車椅子を押していただきながらちょっとお話をしました。
「暖かいですね」
「そうなんです、でもこのところだいぶ急に気温が下がったんですけど」
「そうなんですか?でも半袖ですよね」
「そうですよ長袖じゃちょっと暑いですね」
「東京は今朝ダウンを2枚重ねてきても寒い位でした」
「東京からいらしたんですか?ダウンですね、ダウンなんてこっちで来てるのは東京のファッションに憧れている子が暑いのに無理してきてるって感じですかね(笑)」
「東京かぶれって思われますよ(笑)」
「お土産は何がお勧めですか?」
「そうですねぇ、僕は個人的にはサーダーアンダギーが好きです」
「ああ、おいしいですよね」
「そうなんですよね、特に揚げたてが美味しいんですよ。でもお土産で売ってるのは揚げたてじゃないからちょっとアレなんですけど、でも僕好きですですね」
そんなことを話しながら荷物をピックアップする場所に到着すると
私が乗っていた便の荷物はもうすでに全て回収されていました。
で、「多分もうカウンターのほうにあると思います」と言うことで、
カウンターに行くと丁寧に紙袋に包まれた2つの荷物が置いてあり、
中には私のバッテリーが1つずつ厳重に梱包されて入っていました。
その場で梱包を解いていただいて1つを装着、1つを車いすの後ポケットに入れていただいて、任務完了。
はい、ありがとうございました。
「これからモノレールに乗ってホテルまで行くんですけれど」
「あ、モノレールは動きやすいですよ、ぜひ楽しい旅をしてきてください」「ありがとうございます」
車椅子だからこそ?スタッフの方とこんな楽しい会話ができちゃうんです。なんてお得なんでしょう!
もうこのひとときだけで沖縄に来てよかったって言う気持ちになっちゃった車椅子おばあちゃんです。
さて、これから無事ホテルに辿り着けるでしょうか?