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車椅子おばあちゃんのひとり旅?その24

『一度死んだ僕の、車いす世界一周』の著者
憧れの三代達也さんにお会いしたい!

目の前に立ちはっだかる食券の自販機とにらめっこ。
まず、ラーメン単品がありません。
ラーメンとチャーハンのセット、または味噌ラーメンの大盛り
この2種類だけです。
でも、ラーメン食べたい!味噌ではなく醬油ラーメンが食べたい!
迷った末に「いいや食べきれなかったら残すしかない」と
醬油ラーメンとチャーハンのセットに決めました。

ところが自販機のボタンが高くてなかなか届きません。
まごまごしていると頭の上から「May I help you?」と大きな声がしました。
みると、後ろに並んでいたソバージュヘアの大柄な外国人の女性が
「May I help you?」と何度も言ってくださっています。
わ!どうしよう
とっさに「Thank you」と言って身振り手振りで手伝っていただき、無事自販機でクレジットカードを使い、食券を購入できました。
なんだか1人で海外のお店にいるような気分です。
本当に、困っている人がいると普通に助けてくださる外国の方には感謝です。

食券を持ってカウンターに進むと係の方が来てくださり、広めのテーブルの椅子をどかしてくださいました。
「出来たらお持ちしますね」とお水を持ってきてくださいました。
周りを見ると、外国の方がたくさん食事をされています。
ツーリズムEXPOの関係者でしょうか?みなさんグループでにぎやかに話されていたり、休憩時間なのか首からカードを下げているお一人様もいらっしゃいました。
私は、こういういろんな人がいるところが大好きです。
私も特別ではなく、その中の一人になって、居心地がいいのです。

念願の醤油ラーメンとチャーハンのセットが運ばれてきました。

「いただきま~す!」
スープを一口、空っぽのお腹にしみこんでいきます。
「あ~おいしい~」
続いて麵をずるずるっとほおばります。
硬めに茹でられた麵の美味しいこと!
なんという幸せ。

右隣のテーブルには派手目の外国の女性が二人座って、携帯電話で大きな声で話をしています。
聞き耳を立てましたが、さっぱりわかりません。

左隣のテーブルには中国人らしいグループがにぎやかにカレーライスをもって席についてきました。
片言の日本語で「わお~、おいしいね~」などと言いながらうれしそうに食べ始めています。

チャーハンも一口、「わ!おいしい~」思わず顔がほころびます。
すると、私のテーブルに紙ナプキンの束が置かれました。
先ほど助けてくださった外国の女性の方と一緒にいた男性がニコニコ笑って
「from Spain」「ワタシタチハ スペインカラ キマシタ」「ドーゾ」と紙ナプキンを持ってきてくださったのです。
「May I help you?」の彼女と一緒です。「Thank you so much」と答えましたが、その後が続きません。
笑顔でごまかしラーメンをすすりました。

「英語が話せるようになりた~い」切に思った車椅子おばあちゃんです。
駄菓子屋横さんで買ったユニコーンのマスコットがバッグに入っていたので、帰り際に「May I help you?」の彼女にプレゼントしました。
「Thank you so much」としか言えませんでしたが、喜んでいただけたのではないでしょうか。

今日も楽しい冒険ができたと大満足の車いすおばあちゃんです。

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