少し光が見えて来た•••。
講評会も9回目を迎えた。
発表した作品は、陶芸体験の感想、ギャラリー草のショップカード、シューズバナー、脱毛バナーと4つを数える。
作るたびに壁に当たる。
説明が分かってないの壁、フォントが古いの壁、ゴールに見えないの壁、安っぽく見えるの壁、地味の壁、あしらいが足りないの壁、説明がダラダラしてるの壁•••そして、やっぱり、説明されている文章を理解できていないの壁。
やってる事、参考にしているバナーの見方、見るポイントが合っているかどうかわからないまま見続けて、シューズのバナーと脱毛バナーを作成。
しかし、今回、作りながら考えが矯正されてきたのが分かった。
バナーを作りながら色や配置を調整していると、たまたま出来上がった色合いや、組み合わせにトキメキを感じる事がある。
そんな時は、こんな悪魔の囁きが聞こえてくる。
『これ、いいじゃないですか!
参考のここをマネして、よし!
これで完成まで持って行って提出しよう!
これは今回、一発合格かもしれない』
このやり方で何個か発表した。
そして講評会で聞かれる。
『良かったら、どんなものを参考にしたのか教えてください』
何個か出した時は、言われてから、『そうだった』と、この言葉を思い出していた。
しかし、今は、悪魔の囁きと同時にこの言葉が聞こえてくるようになった。
そして、こう思うようになった。
『そうだ。私のデザインの引き出しには何も入ってなかったんだった。
入っていても素人素材の地味目デザインだった。
私がする事は、すでに完成された作品を見て、引き出しを沢山作ることだった。』
堅かった考え(あくまで自分の好きなようにデザインしようとすること)が、気持ちほぐれた気がした。
そして、地味目が好きで、そんな参考ばかり見ていた私の脳みそが、もう少し矯正された。
ポップなデザイン、カラフルなデザインはあまり好まないので、作るもの作るもの、どうしても地味になっていた。
でも、実際、クライアントさんと仕事したら、明るいポップな感じでお願いします。なんてこともあるよね。
私の好みなんて全く関係ないよね、この先。
私が好きで見るわけじゃないもんね。
必要なことなのよ。
そう思うと、カラフルな参考にも手を出せるようになって来た。
そして、今回、作った作品が良くなったと初めて言われた。
たくさんの壁にぶち当たって、私、他の人みたいにこの壁達を乗り越えて、上達できるかのな•••と、悶々としてたけど、やっと、少し、光が見えて来た気がした。
こんな歌があったな。
壁だと思っていたら実は扉だった。
最高の壁の抜け方だな。