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渋川難波という男

 これは私が大好きなnote記事です。2020年当時、Mリーグドラフト会議で選ばれなかった時の心境を渋川さんが書いたものです。要約すると「エンタメ面でも麻雀面でも自分はMリーガーになる努力を怠っていた」という内容が、ここまで書くかというくらい正直に、深く、赤裸々に書かれています。魂がこもった文章でとても好きです。また、このnoteを読んでいたからこそ、現在の渋川さんの活躍振り、変わりぶりを微笑ましく観られるし、もっと応援したくなるのです。
 巷ではMリーガー入りにもう立直がかかっているとか、しかし山0だとかいろいろ言われている渋川さんの魅力について今回は語っていこうと思います。今回は辛口批評でもなんでもない、1ファンとしての投稿なので、まったく期待しないでください。また、どう考えてもセミファイナル最終戦の前というとても大事な時期に読むべき内容では全くないです。そこもご承知ください。
 
Mリーグ実況だけでは魅力が伝わっていない

 現在渋川さんは、ほとんど「Mリーグ公式解説者」という肩書きで知られていると思います。(残り何%かが現雀王として、YOUTUBERとしてでしょうか。)Mリーグの解説者としての渋川さんはどうですか?ポジティブな意見だと「選手の打牌意図が分かりやすい」「チーム状況や点数状況から来る選手の思考を伝えてくれるのが分かりやすい」「残り枚数を数えるのが速い」「実況の〇〇さんとのコンビネーションがいい」など、ネガティブな意見だと「もっと本心で言ってほしい」「なんか喋り方が暗い、感じが悪い」「面白くない。何がエブリワンカモンだ!」「冷たそう。女性の髪形の変化にも気づいていないし」「裏インタビューが下手すぎる」この辺りが多いのではないでしょうか? 私が思うのは、Mリーグの解説だけ見ていても実況者の魅力って伝わり切らない部分が多いと思います。なぜならばMリーグの実況って制限がかなり多くて難しい場だと思います。プロ団体のリーグ戦と異なり、視聴者数が多く、ライトな視聴者が多いという特徴があります。(視聴者の半数近くは点数計算できないし、そもそもルールを知らないで観ている人も多いという情報も見たことがあります。) その中でどのレベルの人が観ても分かりやすく、かつ選手非難につながるようなことは言わない実況が求められているので、次第と言えることって限られてくると思います。
 渋川さん自身もこういう事は言わないという線引きをもって実況しており、その線引きをどこに引いているかによって、聞く側の好みとの相違ができてしまっているのかなと思っています。解説者の真の意図みたいなものまで予測できるかどうかによって、受け取り方がかなり変わると思います。渋川さんはこういう場面でこう考える人というのが分かっていると、解説でマイルドな言い方をしていても「渋川さん本当はこう思っているんだろうな…」という推測を含めながら観られます。もしも言っていることがすべて本心だと思って観ている方がいるなら、それは確かに観ていてしんどいと思います。

「渋川式麻雀通信」YOUTUBER渋川難波の魅力
 じゃあそれをどこで見られるのかというと、「渋川式麻雀通信」という渋川さんが開設しているYOUTUBEで観ることができます。


・「ここがすごいよ!Mリーグ
 「ここがすごいよ!Mリーグ」というコーナーでMリーグの振り返りを行っていますが、これがなかなか分かりやすくて評判が良いです。自身の打牌について検討している配信は多井さんや園田さんやたろうさん、朝倉さん、最近では瑞原さんなど、今では多くのMリーガーがやっていてそちらも面白いのですが、俯瞰で観られていることもあって、渋川さんの配信は比較しても的確な意見が多いように思います。加えて取り上げるポイントも結構良いです。このあたりは解説が上手い点とルーツは通じる部分があるのだろうと思いますが、そもそも状況を整理したり伝わるようにレベル感で分類したりするのが上手いのだろうと思います。そういった自身の強みが出ている良い配信だと思います。

・「雀魂実況配信
 渋川さんの魅力が真に詰まっているのは実は「ここがすごいよ!Mリーグ」ではなく、「雀魂実況配信」の方です。渋川初心者の人には切り抜きだけでもいいので是非見てもらいたいです。ネット麻雀配信中の渋川さんはMリーグで見せる姿と全然違って、かなり狂っています。「トップ取り先生」「ラス回避先生」「うまぶり先生」「よそ行き先生」など、よくもまあここまで設定を広げられるなというくらいのあらゆる人格を繰り広げて1人で演じ、1人で永遠と会話しています。
また、渋川さんは歌がめちゃくちゃヘタクソなのですが、スパチャで曲を指定されると恥ずかしげもなく全力で歌ってくれます。この歌がヘタクソすぎて本当に面白いです。歌というジャンルを笑えるレベルまで昇華できている麻雀プロってこばごーと渋川さんしかいないんじゃないかと思います。(また、歌の括りには入りませんが「ラッパー先生」として披露する即興ラップも中毒性があります。)

 何曲歌っているのか…この渋川歌唱力まとめ動画は特に秀逸です。

 架空の人格と会話しているか歌っているかコメントを拾っているかをずっと繰り返しているのに、麻雀の内容自体はブレることがほぼ無いです。これが凄い。話術の奇怪さと麻雀の強さとの合わせ芸です。なかなか真似できない武器だと思います。雀魂配信では早々に魂天になっていますし、ふざけている要素が多いけれど麻雀の内容としても見どころがあります。

・渋川公式アンチの存在から見られる、渋川さんの魅力
配信を観ていて感じた渋川さんの良い点として、「プライドが高くないこと」、「いじられ上手なこと」の2つがあります。これは実は私の第一印象とは真逆で、渋川さんってプライドが高そうでいじりにくくて、それによって話を聞いていても面白くなさそうな人だなと思っていました。少なくとも私は配信を観ていてこの考えが一転したので、YOUTUBERになったことはそういった良い面を多くの人に見せられる良い機会になっているんじゃないかなと思います。
 上記のどちらの配信でも、盛り上がるのは公式アンチが登場した時です。公式アンチとは堀慎吾プロや仲林圭プロなどです。


 この人たちはここまで言うかというくらい、やれヘタクソだなんだと渋川さんに愛のある悪口を山ほど置いていきます。これに対応している渋川さんはより一層観ていて面白く映っています。わたしはこのアンチとのやりとりって渋川さんの見方が変わる、もっと言うならばMリーガーになるために重要な要素が含まれていると思っています。Mリーガーの選出基準が麻雀の実力がすべてではないことは周知かと思います。それと同じかそれ以上に、「応援してもらえるような人柄であること」、分かりやすく言うと視聴者人気がどうかが問われています。つまり、渋川さんが現雀王だからということで「麻雀が強いこと」が認められていてもそれだけでは選ばれない可能性が高いです。ここにこのアンチとのやりとりを通して「雀王なのにヘタクソだなんだといじられまくる」ことで、「この人はとっつきやすい人だ」と観ている人が思えること、つまり人間的な魅力が引き出されていて渋川さんの麻雀以外の面での人気につながっていることが非常に重要だと思っています。このあたり、渋川さんはYOUTUBE活動を通して、はじめのnoteで書いていた自分に足りないと感じた要素を埋める活動を実践できているのではないかと思います。これには公式アンチといいながら配信の盛り上がりに貢献している公式アンチの方たちに渋川さん自身も感謝しかないのではと思います。ちなみに公式アンチがいない場でもコメント欄のファンとのやりとりでも渋川さんのとっつきやすさ、いじりやすさという良いところは見られます。コメント欄は他のMリーガーと比較しても固定ユーザーを確保できている方であり、盛り上がっている方ではないでしょうか。

 ちなみに渋川さんのことをもっと前からいじりまくっていたのが福地先生です。(有料記事です。ごめんなさい。)

 私は辛辣に書かれているこれらの記事がとても好きでした。しかし当時の私も「いじりにくそうな渋川さんを福地さんはボロクソ言うから面白い」と認識していました。楽しんで読んではいたものの、渋川さんがいじりやすい人っていう認識はなかったんですよね。
 
 最近では麻雀遊戯王のチャンネルで歌を歌わされたり、即興ラップを披露させられたりしているので、この「いじりやすさ」「とっつきやすさ」は渋川さんの配信を越えて認識されつつあるのではないかと思います。(下記URL 15:25頃から渋川パート)


渋川さんは以前配信で、堀さんにYOUTUBEを続けられそうかと聞かれた時に、「渋川育成ゲームをやっているみたいで楽しい」と言っていました。まさに私たち視聴者も、活動を広げていく渋川さん、人気と認知度が上がっていく渋川さんから、「渋川育成ゲームをやっている渋川さん」を楽しく観させてもらっているなと感じています。


渋川さんはMリーガーになれるのか?
 結局のところ、これは分かりませんし、入るとしたらどのチームが受け入れてくれるのかも分かりませんね。よく言われる解説として有能過ぎてというのはどう働くかわかりません。

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 去年のドラフト同時視聴の際に渋川さんは、自分がどこからも指名されなかったことに対して「本気で悔しがれていない時点で、自分はMリーガーになるためにやることをやり切れていない」と言っていました。

 今年はどうだったのか振り返ってみると、麻雀の実力を証明する面では20期雀王になりましたし、ライトユーザーに分かりやすい指標として「雀魂」では最上位のランクである「魂天」になりました。(一方で、遂に天鳳名人戦で見かけることがなくなりました。) 実況の分かりやすさが評判に繋がっていればそれも評価点です。人間的魅力の面では登録者3万人を超えるYOUTUBERになり、そこそこの支持者がいることも証明できています。堀さんとの対談で堀さんが「渋川さんが何年後にMリーガーになれるか」と質問されて予言していた「2年後」という答えも、実はもう来期のことだったりします。
 渋川さんがもし今年選ばれなかったとしても、少なくとも本気で悔しがることが出来るのではないかと思います。

 最後まで読んでくださってありがとうございました。この記事を読んで、「よーし!渋川さんを応援しよう」と思ってくださった方はチャンネル登録をお願いします。



・番外 仲林圭という男
 ここまで書いておいて、実は私が渋川さん以上にMリーガー入りを希望しているのが仲林さんです。本当にここまで書いておいてですが、渋川さんがMリーガー入りすればまあ無難にptは積み重ねられると思うのですが、半分Mリーガーになることがゴールになってしまっている感じもあります。(もちろん堀さんはじめ強者と直対するところは観たいですし、実況やっていた利点として読みを活用した勝利が出来たらみどころがあって面白いとは思います。) しかし、それ以上に観たいのが仲林さんと堀さん・多井さんはじめ強者との直対です。仲林さんはビッグマウスでこれまでいろいろ言っていたので、何をやってもドラマになる強みがあります。今期の村上さんみたいに初年度から-300ptくらいの不幸を被ったとしても、ヒールとして見応えがあるんですよね。

 仲林さんのMリーグ入りへの懸念点は3つ。1つは渋川さんの存在。現雀王である渋川さんを差し置いて雀王戦で2位だった仲林さんを指名するのは企業側も抵抗があると思います。これをやると、「雀王取ってもMリーガーになれないじゃん」と思わせてしまうことになりますし、そういった見方の悪さを気にする企業もあるのではないかと思います。そういった点からも、渋川さんは早々にMリーガーに選ばれてほしいですし、もし今年仲林さんが選ばれなかったとしたら時期は雀王になって欲しいです。2つは企業として信用を勝ち取れるか。前の記事でも少し触れましたが、私はプロ麻雀連盟が麻雀プロ育成において、麻雀プロそのものが商品であるという認識をしっかりと持っている団体だと評価しています。だからこそMリーガーとして採用人数が多いのであると考えています。この面で、協会に所属している仲林さんは、企業からみて「不祥事などを起こさない信用できる人」と評価してもらうことができるかどうかが非常に重要だと思います。(ヒール的な目立ち方をした代償がこれですね。)3つめは太りすぎていること。Mリーグと企業はデブには厳しいです。最近の配信で登場した仲林さんはどれもパンパンに膨れています。竹内元太さんよりでかいんじゃないかと思うくらいパンパンになっています。特にこの点は他の2つよりも努力で何とかできる問題だと思いますので、「私は痩せたし、ユニフォームが似合います」ということを前もってもっとアピール出来ている方がいいと思います。松本VS堀VS渋川VS仲林の試合がMリーグで観られたら、協会ももっともっと人気出るんじゃないですかね。


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昔の記事あんま読んで欲しくないので値段上げました。。Mリーグ2021-22シーズン中に私が書いた30本以上の記事がすべてまとめて読めるマガ…

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