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「考える人」Rodin の気持ちで

 新聞で、ふと目にした、文章が気になり、一度は捨てるつもりで閉じたページを新聞の山から探し当てた。

 それは、文章から発する何かに心が動いたからだと思う。その欄は、読者感想文に載せられていたのです。

 見出しは、「新たな読みの可能性開く」
『大江健三郎論』井上隆史著の感想文である。

【評】村上克尚 東京大准教授とある。

 私が、心動かされた文章は、
本の著者は、大江文学の根底にある志向を「個人的な体験」に即して「アナルセックスと赤ん坊殺し」と名指すとあった。
 この文章を理解するのは、表面的に捉えてはいけません。同性愛や再生産を旨とする近代家族へのあらがいの意志だと言って良い。と、著者の村上克尚は記していたのだ。

 この再生産を私的に解釈すれば、再婚の助長と思うのです。
 著者は、戦後民主主義への批判が行き過ぎるあまり、故人に対しての公正さを欠くと思われる箇所もなくはなかった。と、記している。

 もう、大江健三郎さんは故人なのである。何を言ったとしても、彼はもう、本心を語ることもないのだった。

 今、世界は戦争や紛争、災害などの未曾有の時代にあります。
 私は、多感な頃に同性愛になる要素について、研究者が語った事に衝撃を受けました。当時は、まだ同性愛は醜いもの悪い事と認識されていたのです。

 その研究者の語った内容は、至極、生物学的に当たり前に理解出来ました。十代の私でも。

 同性愛的な男子が産まれ傾向が多い時期や現象が一致しているのです。
それは、戦中戦後の頃なのでした。

 母体の中にいる胎児は、3ヶ月未満の場合、まだ、性別は決まっていないのだそうです。
 そして、3ヶ月を過ぎる頃に、男の子になる胎児は、自分の生殖から精子を放出するそうです。映像で見ました。その精子を沢山吸い込んだ胎児は、正常な男子に成長するそうです。

 だが、母体に過度なストレスが掛かると、精子は放出されず、又は少なくなり男としての細胞が未発達のままだそうです。

 これが何を意味しているか。今の現状を思えば、今後、さらに同性愛が増えると言う事です。

 女性や生物の雌は、アピールされる事によって、子供や実を付けます。

 残念ながら私達、女性は自ら子供を宿す事は出来ません。ですが、近未来に於いては、それも可能になるでしょう。
 
 その事を言っていると思うのです。
戦後民主主義への批判のように。
 実際、少子化はどんどん進んでいます。そして、戦争や紛争が起こり、生物学的な男子は少なくなるでしょう。
 
 私達は、未来に向かって消滅してゆく運命なのでしょうか?

 短絡的な快楽を求め、何も知らないうちに、「私は、同性愛者と自慢するような世の中」

 もう1つ、私の知り得る生物学者の語った事は、十代では殆んど同性愛的な模擬恋愛をするそうです。
 猿の研究で述べられていました。
それは、大人になるための準備運動のような要素があるのでした。

 自然の摂理の真理を私達は見落としがちなのです。子供の頃のお医者さんごっこは、大人になるための一過性の現象であり、自然な行動なのです。
 不思議な事にそれは隠れてするものだと私達は知っていました。意味も解らずに。

 今では悪とされている行為なのです。私達は、最早人間でも何でもない者になりつつあるのでしょうか?

 地面の下で発芽を待つ種のように、光りの当たらない場所で育む何かがあるのではないか?

 思春期の性の揺らぎは、大人になる為の試練なのです。悩んで、悩んで、悩み抜き、恥ずかしがらずに、自分を受け入れて欲しいのです。

 辱しめを受けたとしても、死ぬ事は無いのだと、誰かが声を大にして叫ばなければなりません。
 次に産まれる命の為にも。

 戦後民主主義を正しい象に、私達は作ってゆく使命があるのではないか?
 私の思考の淀みにある何故?をこの作者は掘り起こしてくれました。

 そして、問題提起をしてくれた、村上克尚様に感謝します。
 そして、noteの存在があるから、 こんな私でも私の願いを述べる事が出来る幸せに感謝しています。

 どうか、短絡的な思考をせずに大きな愛でものごとを見て、弱者を笑わないで欲しいのです。

 人間は完璧じゃないし、皆弱い生き物だと、だからこそ這い上がり生きて行く、その情熱が大切なのだと。
私はそう思うのです。

─ 🍀善哉 ─

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