続「キラ滑り」の検証:追加実験


前回の検証は以下から


前回の実験後個人的に気になった状況を追加で確認していきたいと思います

また筆者の主張は今回の実験を終えても変わらず
厚みや加工違いによってレアカードが近寄り集まる
「キラ滑り」は存在しない。
というスタンスです。
少なくとも今回の検証でも、「キラ滑り」と呼ばれる事象は
発見されませんでした
仮に似たような現象が発生したとしても
それはシャッフルが不十分(上手くできていない)であると
考えています。

なので、これ以降の文章は蛇足であり、無駄なものとなります。
また、個人的趣味優先なので補足などが雑になります。
それでも興味を覚えた方のみ
理解覚悟の上、お進みください。

以下お品書き


追加実験1(山60枚 状況追加)

前回では状況①(山下重なり状態)での差が多かったので
山下以外で重なった状態で始めた場合どうなるかを追加実験

状況④
山下から11枚目に4枚重ねてスタート


状況⑤
山上1~4枚に重ねてスタート

スリーブ5種各20セットを試行
状況④・⑤の結果を加えた表が以下


状況④・⑤でカードの違いでは大きな差は出なかった。
また、レアやドンで状況①と同じ程度の出現回数が現れ、ターゲットを統合してシャッフル開始状況ごとでの出現回数では状況⑤だけが大きく少なかった。
となると状況①のノーマルが少なかったのはブレ(誤差)とも考えられるが注意したいところ。

また、状況④・⑤を追加してもレアとドンでの差が殆ど見られなかった。
このことから少なくとも他のカードとの厚みの差が大きくなると現れるというものでもなさそう。

追加実験2(山30枚 ターゲット3枚 条件で検証)

60枚でのシャッフルは概ねキラ滑りが確認できなかった
ただ、キラ滑りが気になるのは試合途中、特に後半の勝負時。
次は山札を30枚に減らし、ターゲットを3枚に減らして実験。

30枚3ターゲットの理由は60枚4ターゲットと同じく
確率が10%のため
( 3C2 × 29! / 30!)

シャッフル開始状況は2状況
状況⑥
山札30枚で山下1~3枚に重ねて開始


状況⑦
山札30枚で、山下1枚目から間に5枚挟んで開始
(タゲ・5枚・タゲ・5枚・タゲ・残り)

スリーブの入れ替えが面倒になったので
刀・アクラス各2種でそれぞれ50セット試行
その結果が以下の通り

ノーマルとドンに差はなく、レアで少し差が出た
とはいえ60枚での試行では100回中の出現率は12~24回だったので
これまでの結果と大きく変化したとは言い難い。

また、キラ滑りがノーマルとレアとの「厚みの差」で発生する事象とすると
レアよりも分厚いドンカードでの出現率がノーマルと変わらないという事が説明できない。

このことから「キラ滑り」が存在したとしても
発生原因は少なくとも「厚みの違い」によるものではないと考えられる。

追加実験3(山30枚 ターゲットをSRに変更)

キラ滑りが存在すると仮定したとして
これまでの実験からでは「カードの厚みの差」ではそれを確認することが出来なかった。
その為、今回はポケカの加工違いに着目してSRを用いて検証する。
ターゲットを「オモダカ(129/108)」に変更。
シャッフル開始状況は状況⑥・⑦
刀2種アクラス2種各50セット(100×2)での結果を加えたのが以下の通り

状況⑥でのアクラスでやや多い回数が出現した。
ただし、全ターゲットでの状況⑥・⑦での総数比較はあまり差がなく、寧ろ状況⑥の方が少ないためこれだけを見て「キラ滑り」と見做すのは難しい。
とはいえ、全体の出現回数はやや高い数値だったのは事実であることは考慮せざるを得ない。
レアとして使用したミュウexとは概ね同数だったた
ノーマルとドンが山札60枚の時より出現回数が減り、対してレアが増加傾向にある。
その為、出現回数の差があるとすると「厚み」ではなく「加工」を原因と考えるのがよさそう。
「キラ滑り」があると考えてしまう原因はこの辺りにもありそう。

追加実験4(山30枚ターゲット3枚条件で試行回数増)

山札30枚ターゲット3枚条件で差がみられたとはいえ
試行回数が少ないのも事実なので回数を増やして比較を行う
ターゲットは山札60枚条件のとの比較のため「ミュウex」に戻す
またシャッフル開始状況は分散配置の状況③と
山札60枚で最も差が少なかった状況④とに寄せる

状況⑧
山札30枚で、山下から5枚目に配置後間に10枚
(4枚・タゲ・10枚・タゲ・10枚・タゲ・3枚)

状況⑨
山札30枚で、山下から6枚目に重ねて開始

刀・アクラス各2種でそれぞれ50セット試行
(レア・ノーマルそれぞれで200セット)
結果は以下の通り

レアとノーマルで総数が同値というのは流石に都合の良すぎる結果。
スリーブの種類で回数に偏りがあるわけでもなく、レアとノーマルで傾向があるわけではない。
数をこなせば合計数がレアとノーマルが近づくことからやはりカードの種類がシャッフルに影響を及ぼしているとは言えない。
実験でもブレがあったようにシャッフル自体が不完全であるため特定の状況が続くことは有り得る。
「キラ滑り」はあくまで偶然によるブレの範囲内と言える。

結論

今回の追加実験でもノーマルとレアの違いによってシャッフルの結果が異なるという事象は見つけられなかった。

ただ、そもそものファローシャッフルの特性上、理論上での数値より偏りが出てしまうというのは事実と言える。

例えば追加実験で行った山札30枚で同カード3枚がある場合で、2枚の重なりが発生するのは10%
対して追加実験でのノーマル・レアでの発生割合は18%前後と理論上の数値よりは高かった。

この辺りはシャッフル方法の特性やシャッフル回数の問題と言える。
少なくともカードの種類による偏りではなく、不十分なシャッフルによるランダム性の不完全が発生したと考える。

詰まる所
「キラ滑り」は存在しない。

ここから先は

0字

¥ 100

この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?