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イラスト制作記録 その11 失敗しました
こんにちは。
今回はアニメ私塾の取り組みについて書いていきます。
失敗もしたのでその点も合わせてお楽しみいただけたらと思います。現在、課題のテーマは自由選択なので望遠の課題に挑戦することにしました。
まず動画で予習を
望遠の特徴
・手前と奥の大小差が少ない
・平面的でゆがみが少ない
・物と物の隙間が少ない見えない
望遠が与える印象
・客観的
・安定
今回は街にいる人の様子を描こうと思います。
群衆を描く際は望遠の方が密度が出て同じ人数でも広角に比べると沢山いる感を出せると思います。
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色々と検討をして電車のホームの様子を描くことにしました。
以前、資料用に購入した電車の模型があったのでそれを撮影してイメージを固めます。
模型はこれです。
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組み立て式ですが、パーツが少ないのでそこまで難しくなかったと思います。プラモデルを組み立てるのは結構好き。
背景
こんな感じで遠くから撮影して
(背景のごちゃごちゃはみないでね)
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ホームは空き箱を折って作りました
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この模型は原寸の150分の1で作られているそうです。
車両の長さを調べてみたところ10センチだったので実際には15メートルという事になります。
この電車は描きたいイメージの電車より小さめです。
いつもお世話になっている車両形式図で新宿線の1車両の長さを確認すると20メートルということが分かりました。なので長さを足してドアや窓の配置も修正していきます。
写真を下敷きにして下記のよう15メートルの車両の3分の1を右に
に拡張して20メートルの車両にします。
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最終的にフレームに入るかは分からないですが、奥の車両も追加しました
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パターンを見つける
次にドアと窓を描いていきます。
こちらは先程紹介した車両形式図の横図をトレスして簡単に図形にしたものです。
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試しに4等分にしてみたところ、下記のような構造になっていることが分かりました。
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これを先程のベースに描き加えていきます。
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次にドアを描きます。
1枚分のドアは下記のように1ブロックの半分の4分の1くらいの大きさという事が分かったのでそれを目安に描きます。
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四角を分割する方法を使って反映させました。
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右にももう1枚追加しました。
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同様にして奥にもドアの幅を描きました。
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1ブロックの左側の窓の幅は平面図で見ると下記のような感じでになります。等分した線にぴったり接していないですが、このくらいを目安に描いてみようと思います。
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反映させました。
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右側の窓の幅は4分の2弱
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こちらも反映させました
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奥も同様に描いてドアの幅(ピンク)と窓の幅(みずいろ)を描き終えました。
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ドアと窓の高さは下敷きにしているドアのサイズをそのまま使うことにしました。
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そろそろフレームや人物の大きさも意識していきたいと思います。
今回はモブがメインなのと何となく頭の中にイメージはあったので進めちゃってましたが、本当はラフなどで最初から決めておいた方がよいと思います。後から思っていたのと違うなんてことになりかねないので。(フラグ)
人物を描き進める
ドアの際に人を立たせて
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電車から降りてホームに立ってもらいます
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そしたら彼女の体のアイレベルが通過するところに線を引きます
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この人をコピペして黄色いラインとアイレベルを合わせてあげると同じ空間にいる160センチの人を沢山ホームに立たせることができます。
こんな感じで適当な場所に散らしてあげて
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それを人物のサイズのガイドとして適当に人のシルエットを描き込みます。
モブはなるべくフレームに接したりボブ同士をつなげたりして悪目立ちしないように気を付けて描きました。あと、望遠なので手前と奥の人物の大小差も小さくするように心がけました。それにしてもこんなにたくさんの人を期限までに描けるのか。
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先程の160㎝の彼女たちをシルエットに当てはめてみました。
これを基準に身長を多少高くしたり低くしたりなどして個性を出していこうと思います。
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では、一人ずつ描いていこうと思います。
床にグリット線を引きます。
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ドアの幅を1メモリとして1.3メートル角のイメージで描きました。
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そうするとホームの幅がどの位なのか気になって確認してみたところ、
1.3m×8マス=10.4mという事になりました。
え、さすがにちょっと10メートルはデカすぎない?と思って調べたところ、渋谷駅のホームが拡張されて5メートル追加されて約2倍になりましたという非常に都合のいいニュースを見つけました。
じゃあこのままでいいかと一安心したのでした。
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次からはちゃんとホームの幅も調べてから描こう
さぁ人物を描き進めようと思ったのですが、もう少し人物の密集感を出してもよいのではと思い、人物のサイズ比の差をさらに少なくして下記のように変更しました。
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右の方がさらに望遠らしさが出ていると思う
手前側にいるこの二人から描いてみようと思います。
大体この人がすっぽりと収まるような箱を描いて股下(全体の1/2くらい)、あごのライン(股上の1/3くらい)、肩(バランスを見て)、膝下(股下の1/2くらい)に印をつけます
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そしたら赤線のガイドに沿って直立した人を描きます。
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それを投下させ下敷きにして歩いているポーズを描きました。
いきなり歩いている人を描くのは難しいのでこのように棒立ち人間を最初に描いてあげると描きやすいです。
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このような感じでひたすら自撮りをしつつ1体ずつ潰していって何とか完成しました。提出期限40分前に4分の1サイズで描いていたことに気づき、拡大して太くなりすぎた線を焦って直したのはここだけの話。。
完成
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にじみ出る素人感
もっと玄人っぽいモブを描きたい
主人公の女の子に意識が向くようにモブはなるべく顔を見せなかったり印象を弱くしたりするように気をつけました。
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反省会
実は、、というか見て気づく方もいると思うんですけど、このイラスト電車と人物の空間が合っていないんです。この電車の写真を下敷きに描いたわけなので、本来ならば電車の中の人物はもっと側面が見えるはずなのです。
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最初は電車の中はそんなに見せようと思ってなかったので、このまま進めたのですが、思い付きでこういう構図にしてしまったため最終的に人物と背景がちぐはぐしてしまったというわけです。
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どうちぐはぐしているかと言いますと・・・
特に電車の中の部分です。
車両形式図によると、左右のドアの間には7席入っています。
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私の描いた絵を見てみましょう。3人しか入っていませんね。
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描きたいイメージに電車を合わせるとしたら
こんな感じですかね。
夢中で描いていて気付かなかった、、
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電車の方に合わせるとどうなるか
結構圧縮されているのでこのドアとドアの間に7席分描くことになります。
下記のように7等分にして(望遠なので手前と奥の大小差はそんなにない)
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椅子を描きまして
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こんな感じでしょうか。
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整理したらモヤモヤが晴れてすっきりした🙆♀️
構図をばっちり決めてそれに合わせて空間を描こうそれに尽きる。ただの情報だったこの言葉が今回の経験で教訓へと生まれ変わりました。
前回も今回も描いているうちに答えが見えるだろうという思いがあったのだと思います。そして失敗。途中で気づいて調整できたらよかったんですけどね。。モブを描くのに夢中になってしまいました。
失敗というけれど、そもそも気づいていないだけで他にもいろいろ描けてないところはあるのでしょう。その中から一つ自分でできていない部分を見つけられたのだから良しとしよう。
というわけで、とても良い経験をしました🍵