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『大きな家』の子ども達

映画『大きな家』を観てきた。
出掛けに色々あってバタバタして、
上映が始まったところに到着。
慌てて出てきたので、ハンカチを忘れたことに席に着いて気付いた。

だから泣くわけにはいかなかった。
でも、児童養護施設の子ども達のドキュメンタリーだ。きっと泣かせに来るに決まってる。泣くもんか!
そう思った。(←ごめんなさい。でも本音)

(だって、泣くなんて上から目線だ。
本当に辛い時、苦しい時、人は泣かない。
人はじっと耐えるのだ。
どうやってそこを乗り越えられるか、
じいっと波が過ぎるのを待ちながら
自分で考えるのだ。

誰かの人生を自分の小さな物差しで測って勝手に可哀想だなんて私は言えないし、私だってそんな風に思われたくない。
↑…と、ここまでは私の思想)

そしたら、
この映画の中で(自分のエゴで)泣いている子なんて一人もいなかった。
小さい子から18歳の子まで、みんな
自分の世話を自分で焼き、
自分の哀しさを自分で受け止める術を持っていた。

どの子をとっても愛しくて健気で、
みんな孤独の影を背負って、
私なんかより遥かに大人だった。

この子達の行く末を
祈らずにはいられない。
そうして
観た大人は背筋を伸ばさざるを得ない。

私達は
全ての出逢う人達に育てられ、
互いに育み育まれて、生きていく。
そこに年齢は関係ない。

彼らの貴重な人生のワンシーンを、
キラキラとした命の煌めきを
垣間見せて貰って、
私も明日また歩く力を
彼らに貰った気がした。

どうか、
あの子ども達、
そして
世界中の子ども達が、
笑って、
クリスマスと新しい年を
迎えられますよう…