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存在しない同級生 なおちゃん2
そして翌日、僕は一日中授業が頭に入ってこなかった。
妄想だけが膨らみ、告白されたら、どう切り返すか、クールに返すか、もったいぶるか、素直に返すかとか、それで全然大した事ない内容だったら、ショックだしあんまり深く考えずに軽い気持ちで行こうと決め、放課後を迎え、1人給食室の前へ向かった。
給食室の前は階段脇の所にあり、そこは少し薄暗く、返却された配膳が積んである台車が何台かあって、子供はそこに隠れてかくれんぼスポットにもなる場所だ。
約束通り着くと、まだなおちゃんは来てなかった。
本当に来るのかな〜と、半信半疑な感じで待ってると、突然後ろからひょこ!っと現れた。
僕は気配を感じなかったので、少し驚いたが、そこでビビるとカッコ悪いので、「居るのわかってたけどね」とか言って澄ましてみせた。
内心かなりビビってたw
なおちゃん「あっきー、私、明日転校しちゃうの。千葉の方に引っ越すの。
だから、もう会えないから最後にチューしてもいい?」
おっとー!!
待て待て! えーっと、ファーストキス
ではないか???
?他に誰かいたような… もはや覚えてないくらい4年生にして、すでに何人かの心当たりが…
幼稚園の時にもクラスの子にされたような…
あれはほっぺだったな…
とか、ずっと頭フル回転で記憶を辿っていると、
なおちゃん「早くしないと、誰か来ちゃうよ!」
僕「う、うん‥わかった」
はい、出ましたよ!定番のう、うんw
そう言うと、台車の陰に隠れてなおちゃんの顔に顔を近づけると、軽く口にチューされた。
なおちゃん「私のこと、忘れないでね、バイバイ」
僕「うん…。」
そして、なおちゃんは手を振りながら、小走りに僕の前から去って行った…
1人薄暗い配膳車の前にいた僕はしばらく呆然としながらも、ちょっとニヤニヤしながらも、いきなり現れて、いきなり転校って‥と思いながらも、キスをされたことの方が強過ぎて、その時はこの事を冷静に捉える余裕はなかった。