教員に民間企業経験は必要なのか?

 はじめまして。鬼丸です。高校で数学教諭をしています。昨年までは民間企業で5年間プログラマーをしていました。巷では「教師は民間経験がない」「教員になる前に民間企業で経験を積むべきだ」といった意見がよく見られますが、自信の経験から民間企業での経験が教員としての仕事にどう影響するのかを考えてみました。

その1 年齢面

 一番感じるのは年齢面です。自分は会社員を経由した分、28歳で初めて教壇に立ちました。まず教師の仕事はとっても忙しいです。そして精神的に削られることも多いです。どんなにいい先生でも生徒から嫌われることもあります。相手は子供なので、傷つくような言葉を投げてくることもあります。自分が新卒22歳で教職についていたとしたら相当なダメージを受けていただろうなという確信があります!(笑)ある程度精神的にタフになった状態で教員1年目を迎えられたという点で、民間を経由してよかったのかなと思っています。
 一方で、教員という仕事は若さが武器になるというのも強く感じます。今の自分のつたない授業も、20代で生徒との距離が近い分聞いてもらえている面が大きいです。民間を経由するということはその強力な武器を失うことでもあり、個人的にはこのデメリットの方が大きいのかなと感じています。

その2 事務作業

民間での仕事が役に立っていると感じるのは、対生徒というよりも事務作業です。パソコンでの資料作成は教師の仕事のメインではないため、なかなか教われるものではないようです。民間企業で身に着けたものがあるおかげで資料の体裁を整えたり、見やすいものを作成するという点では、周りの先生方よりできているのかなと感じています。

その3 学校を新鮮に見れる

大学卒業後、5年間の会社勤めを経て初めて学校に教員として赴いたときに、学校全体がうるさすぎて衝撃を受けたことを覚えています(笑)。自分が通っているときには全く感じていませんでしたが、その時に教室にいるのが嫌になる生徒もいて当たり前だよなと思いました。学校という空間を一度距離をとってから見れたことは、教員としてのふるまい方に影響を与えているのかなと思います。

まとめ

 3点ほど上げてみましたが、正直民間で得たものが現状教員としての仕事につながっていると感じることはそこまで多くないです。民間経験を踏まえて生徒に何かを語れているとかも今のところありません(笑)。それよりも、大学卒業から少し時間をおいて、歳をとった状態で教壇に立てたということは良くも悪くも影響があったのかなと感じています。
 これから教員を目指す人がいるとしたら、民間企業を経由することも一つの選択肢化とは思いますが、やはり若さを武器に新卒から教員を目指すのが一番かなとは思います!

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