【初学者のための世界史(幹)】2-14.中世のイベリア半島、ドイツ、イタリア
前回は、中世のイギリスとフランスについて解説しました。
今回は、その他のヨーロッパ地域について解説します。
イベリア半島
現在のスペインやポルトガルのあるイベリア半島には、ウマイヤ朝の時代からイスラーム勢力が存在していました。
十字軍の運動などにつられる形で、イベリア半島にいたキリスト教勢力はイスラームを追い出す運動を始めました(レコンキスタ)。もともと西ゴート王国というキリスト教国がいたところにウマイヤ朝がイベリア半島に侵入したので、キリスト教側は「われらの土地を取り戻そう!」と意気込みました。
その結果、最後のイスラーム強国ナスル朝を滅ぼし、イベリア半島からイスラーム勢力を追い出すことに成功しました。
今でもスペインにあるアルハンブラ宮殿はナスル朝の最後の拠点で、スペインでもイスラームの息吹を感じることが出来ます。
ドイツ
神聖ローマ帝国は、その名前に「ローマ」が入っているゆえにどうしてもローマを手に入れたかったです(イタリア政策)。
外政に夢中になりすぎて内政をおろそかにした結果、国内での皇帝の権限は弱体化し、帝国内に多くの小さな国家(領邦)が生まれました。これらの小国は交易によって富を蓄えたため自治を認められており、ドイツの統一はより現実性のないものとなっていきました。
そのような状態の中、皇帝にハプスブルク家が選ばれました。小さな一族のハプスブルク家でしたが、男児に恵まれ様々な有力貴族と政略結婚をしていき、絶頂期にはヨーロッパ中を支配するまで成功しました。
イタリア
神聖ローマ帝国などの外国の干渉を受けやすかったイタリアには多数の国が存在していました。イタリアが統一されるのは19世紀なのでまだまだ先です。
次回からは、ヨーロッパが田舎から脱出し始める大航海時代、ルネサンス、宗教改革について解説していきます。これら三つ偶然的に同じ時期に起こったのではなく、世界史的な大きな流れの中できっかけは同じと言っても過言ではないでしょう。それには、イスラームが大きく関わっています。
ヨーロッパを大きく変えたこれらの出来事についてザックリ解説でそのインパクトを感じて頂けたらと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました!