八月最後の辰の日


8月26日は、悔いのなく夏を味わいたいと思い、他所行きの夏着物と袴を着付けて、現在まだ柄が無く、刀身に切羽と鞘だけの、今後長く愛用するだろう末古刀清光を、手入れと鑑賞してから、清流のある神社に。

神社から出て夕方、君たちはどう生きるか を観に行こうかと思うが、シネコンの一番大きなスクリーンの上映会からズレたので後日に回して、夕方の四条河原町に。残少ない夏を楽しむ人達で混んでいて、梅田の繁華街よりも歩きづらく感じた、暑い暑いと言いながらも、過ぎ去る前には惜しくなるのが八月。

四条河原町を歩いて、四条大橋の近くで偶然みつけた寛永堂のカフェ、1000円前後出しても、値段より良いものを食べたと思えるかき氷をみつけて食べるのは、例年の夏の楽しみ、なかなかないので毎年知っている所で食べているけれど、この日の時間は18時過ぎ、馴染みの店は閉まっているし、新しいところを開拓したい気持ちもあった。柔らかい氷と宇治抹茶の自然な味が、昼間の熱をためた心身に染み渡るようだった。
かき氷を食べて心身を癒してから店を出ると、何故か店の前に寝転がっている小型犬、おそらく散歩中だと思うのだけれど、店に惹き付けられるものが何かあったのだろうか、犬も街を楽しめているのは喜ばしい事だけれど、不思議な微笑ましさを感じた、晩夏の宵。

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