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小口径施工準備

小口径荷下ろしには、3.2トンフックを使用。リングビット部分が厚みが厚い為に大きめのフックでなければ入らない。小口径内部にトルク伝達キーが溶接されている為、フックの掛け方に注意が必要。

3.2トンフックを使って4点吊りワイヤーでの荷下ろし状況
リングビット
杭内部 トルク伝達キー

小口径の上杭と下杭の接合部分には、トルク伝達キーの位置を示すマーキングをしておく。今回は黄色🟡のスプレーでマーキング。接合時にはこのマーキングを合わせて伝達キーの位置がズレないように接合する。

上杭下部のマーキング状況
下杭上部のマーキング状況


マーキング詳細


マーキング詳細

この作業は圧入後に2重管ロッドを引き抜く際、2重管ロッドのスタビライザーが伝達キーと干渉するのを防ぐ為に行う。

2重管ロッドに取り付けられたスタビライザー

スタビライザーは開閉式で、17ミリのボルトで固定。2重管ロッドには、16ミリの角材で上下を挟み込む様に位置を固定して、12ミリ程の角材か丸棒でスタビライザーの上下にある凹部に嵌り込む様に溶接する。16ミリは上下位置決め、12ミリはスタビライザーの回転留めの為に行う。どちらもスタビライザー本体を溶接しない様に注意する。
スタビライザー固定位置の詳細は別途説明書に記載あり。

スタビライザー固定詳細
スタビライザー固定詳細


スタビライザー
WH先端からの距離
WH先端からの距離
スタビライザーの16ミリによる固定(写真は上部のみで下はこれから行う)とスタビライザー凹部

ウォーターハンマー(WH)は4連運搬保管台に二分割で保管されている。WHは錆や汚れに非常に脆弱である為、作業終了時には保管台へ戻すか、ウォータージェット用の水槽に漬け込んで、酸化を防止。錆と汚れの付着を防ぐ。

WHの2重管ロッドとの接続完了
WH先端 穴は水の排出口
WH先端    作動時上端位置
WH先端     作動時下端位置

2重管ロッドの組み立ては、4ミリのヘキサゴン穴のイモネジと結合ピンで組み立てる。結合ピンを打ち込む方の反対側へヘキサゴンボルトを捩じ込んで、ピンを叩き込み、叩いた方にもヘキサゴンボルトを捩じ込む。両サイドのヘキサゴンボルトで脱落防止をする。

2重管ロッド結合部   ヘキサゴンボルト差し込み口

ロッドの指定位置にホースバンドを取り付ける。このバンドはスタビライザーの突起部分を明示する為のもので、バンドの捩じ込み部分とスタビライザーの突起部分を合わせて、打ち込み後のロッド引き抜き作業時に、伝達キーとスタビライザーの干渉を防ぎ引き抜きを容易にする為に行う。取り付け位置は別途説明書に記載。仕様によって上杭ロッドの下部、下杭ロッドの上部等に数カ所バンドを取り付ける。下部杭内部の伝達キーの位置が目視出来ない為に上杭の伝達キーの位置とホースバンドの位置を避ければ、スタビライザーは当たらない。


2重管ロッドへのマーキング詳細
2重管ロッドの引き抜きフロー詳細

打ち下げパイプにジャバラカーテンを差し込み、打ち下げパイプ上部にあるチェーンでジャバラを吊り下げる。打ち下げパイプ上部にウォータージェット、エアーコンプレッサーからのホースが取り付くスイベルが嵌まる。ウォータージェットはインチのニップル。エアーコンプレッサーはLSと同じニップル。

打ち下げパイプ ジャバラカーテン取り付け完了
上部スイベル
スイベル取り付け完了
打ち下げパイプ スイベル取り付け部


上杭ロッド 下杭ロッド
仕様詳細図


WH 構造写真
WH内部構造
2重管ロッド Oリング各部

縦継ぎ溶接時の引き抜き及び建て込み作業の注意事項

注意事項


下部ロッドの下杭への差し込み作業

今回は高所での圧入作業の為、下杭には打ち下げパイプは取り付けない。
下杭の吊りピースを水平にしておき、下部ロッドを横吊りして杭内へ差し込む。本来ならロッド用のローラーがあるが、積み忘れの為、確認出来ず。ミニユンボ等があると作業は効率的かと思われるが、スペースが必要となる為、要検討。
下部ロッド上部へロッド落下防止治具を取り付ける。落下防止治具は24ミリラチェット使用。防止治具の両サイドに付いている吊りピース部は横方向へ引き抜いて外しておく。
今回は下杭に打ち下げパイプを取り付けないので、内張りリングをこの時点で取り付けておいた。杭内部にリング固定ピースは無いので、リングの出し代に注意。

2重管ロッド落下防止治具
下杭 チャックへ建て込み状況
下杭建て起こし前
建て起こし時のビット部養生
下杭へのロッド挿入完了
内張りリング固定完了
内張りリング 出し代
杭内部

上杭を回せるだけのスペースを確保出来る場所へ移動。今回は吊りピースを使用しない為、吊りピース切断。上部ロッドを横吊りして挿入後、落下防止治具を取り付けて、ロッドを杭中心へと固定。防止治具の両サイドの吊りピース部を外し、中心固定パーツを取り付けて、ロッドを固定。

スリングでロッドを吊り上げ
中心固定
固定完了


落下防止治具と中心固定パーツ

中心固定後、打ち下げパイプを横吊りして上部ロッド位置へ。4ミリヘキサゴンレンチ、セットハンマーを使用してヘキサゴンボルトとピンを打ち込み、打ち下げパイプとロッドを接続。接続後、打ち下げパイプを上杭内部のトルク伝達キーと噛み合わせて接続完了。噛み合せる際は上杭を時計回りに回す必要がある為、回すだけのスペースを予め確保しておく。打ち下げパイプを回す場合は打ち下げパイプ側面の穴にバールを差し込み回す。

打ち下げパイプ横吊り状況
打ち下げパイプ横吊り状況


打ち下げパイプ下部  トルク伝達キーとの接続部分


今回は打ち下げパイプと上部ロッドを結合させてからの方が重心位置が打ち下げパイプ側になった為に差し込みが容易となったので結合させてから挿入した。

接続完了後、上杭の3箇所の穴からリーマボルトを捩じ込む。リーマボルトは17ミリのヘキサゴンレンチを使用。

リーマボルト
リーマボルト取り付け状況
リーマボルト取り付け状況
リーマボルト取り付け状況

上杭は杭下部から上部ロッドが40センチ程度、飛び出す。この状態で建て起こし可能。

打ち下げパイプ吊り上げ位置
上杭ロッド 養生状況

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