ドット
体重のかけ方や歩く癖を正しく導くのがインソールの1番の目的だとは思います。
最近はこんなことを言うのも堅苦しくて、嫌になってきていたりもします(笑)
ただ正しく足を動かした方がきっと楽しい。
だから楽しむためにインソールはあるのです。
こう言いましょう。
インソールからの誘導で体を変えていく。
何十キロもある体を、数センチの足の足裏から体の動きを変えていく。
変えられるのです。
でもこれってどう考えてもすごく大変なことですよね。
だから土踏まず・横アーチ・外アーチを上げたり、下げたり、また体重のかかるポイントをずらしたり、そうやってインソールをつくってきました。
これがオーダーメイドインソールの基本です。
ですが、小さい足から大きな体に変化を与えるのですから、小さな足にそれなりの変化をつくることが必要となります。
その結果、どうしてもインソールによって自分の感覚とズレが生じます。
これがインソールに歩かされている感が大きくなる原因です。
それは能動的に歩いて欲しい私にとって、ずっと引っ掛かるところであり、どうにかならないか格闘しているところでありました。
もちろんそれが体にとって良い事ではありますが、楽しい事かといえば、そうでない面も出てきます。
体に悪いとわかっていても多くの人がお酒を飲むように、いくら体に良くても楽しくないといけない、そう私は思っています。
そんな考えでインソールを作ってきていますが、インソールだけで変化を求めようとすると、どうしてもひずみが出てくる場合が出てきます。
そこにずっと悩んでいました。
人間も1人では限界があるように、インソールも単体だけでは限界がある。それを認めて、次の1歩を踏み出しました。
人間には反射という機能があります。
反射とは、特定の刺激に対して意識されることなく反応が起こることとされています。
この反射の機能を使うべく、足裏にも正しく刺激を与えれば脳がそれを感じ体を動かしてくれる。
インソールのドットを通じて、脳に動いてもらえばインソール単体よりもスムーズに体は変化する。
このポイントと刺激の大きさを人により変えていければ、より自然に楽しく歩けるインソールが出来るはずだ。
そうやって出来たのが、このドット模様のインソール。
このドットインソールの良い点。
①インソールがシンプル。
インソール自体へは大きな加工はほぼ必要はないのです。
足の特徴に合わした必要最低限のサポート機能だけで大丈夫です。
なぜなら、動きを変える本体である脳が働いてくれるから。
インソールで足を誘導するのではなく、脳が足に信号を送ることで足に動いてほしいから、逆に足が動く幅を残しておく必要があるくらいです。
矯正や誘導は、足裏のドットで脳に刺激を与え、 体を動かしてもらう。
その刺激だけでは、足りない場合や、刺激が強すぎる場合は、インソールに少しサポートを加える。
インソールだけの矯正よりも違和感は大幅に少なくなります。
だからインソールや靴に歩かされている感が少なく、能動的に自分で歩いている感覚が得られ、歩いていても楽しく感じます。
ドットも程よい刺激ですので、気持ちのいい刺激です。
それでも脳は感じていますから大丈夫です。
②脳と足裏がつながる
ドットを通して、脳と足裏が繋がりやすいので感覚の伝達や矯正もスムーズです。
インソールだけでの矯正では、インソールが体を誘導してくれますが脳の働きは限定的ですので、なかなか動作が体に染み付きません。
ですがドットがあると、脳がドットを感知することで働き出し、動きを変化させます。
足裏のドットがスタートボタンとなり脳と体が働きますので、体が動作を覚えるのも早いのです。
根本から変わる感覚でしょうか。
③自分の状態が確認しやすい
ドットは目印となります。
通常のドットへの当たり具合を覚えておけば、今どんな動きになっているのかが自分でもわかります。
私の場合は、右足が弱い傾向にあります。
疲れてきたりすると、右の内側の土踏まずのパッドへの当たりが強くなってきます。
ですから、早めに変化に気づき修正を加えられるんですね。
O脚の人の場合は、外側のドットへの当たりが変化する人もいます。
こうしてドットへの当たりの変化で自分の足や体の状態を客観的に感じられるのは、能動的に歩いていくうえでは非常に重要なのではないでしょうか。
はっきり言って、こんなインソールは少し前の自分なら絶対に作らなかったはずです。
どう違和感なく、キレイに、体を誘導できるのか。
そこに命をかけてきましたから。
ドットのついたインソールなんて邪道としか思わなかったでしょう。
ですが、私は1周回ってこうなりました。
この1年あまり、インソールばかり試していました。
1日10km位を週に3〜4日歩いてきました。
そうして辿り着いたドットのついたインソール。
自分の足で歩きたい、歩いて欲しい人が辿り着いたインソールです。
自分のこだわってきた所を一度崩すことからはじまった新たなインソール。
それは苦しいものでした。
それと同時に、これでいけると確信がもてた最近からドットのついたインソールを提供するようになりましたが、どうしても以前のインソールとドットのインソールを提供するのに境目が出来てしまいます。
その境目付近でインソールを提供したお客様に対して苦しい思いがあるのが正直な気持ちです。
ですので、もし今年になってインソールを提供した方で、ドットも試してみたいという方がいましたらご連絡下さい。
今までもFit Insoleにしか出来ないインソールを提供してきましたが、よりその色が強くなってきました。
Fit Insoleの願いはずっと変わりません。
「能動的に歩く」
絶対にその方が楽しいはずですから。
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