全国の100歳以上は2022年9月時点で男性10365人で女性80161人。9割が女性。男性が1万人を超えたのは意外にも2021年になってからである。女性の1万人超えが2000年なのを考えると男女の長寿寿命の差は大きい。男女比は一貫して女性が8割前後を占めていたが、平成期に入って女性が急速に増え(男性は1年で2~300人増に対し女性は2~3年で1万人増)男女の差が広まった。
男女の差はどこから広がるのか。ひとまず100歳を迎える5年前、95歳以降で男女の寿命にどれほどの差が現れるのか調査した。
全国5つの都市で2018年4月か2017年9月時点の95歳の人口と2022年9月、2023年4月時点の100歳の人口を比較した。いくつかの自治体を参照したが人口統計が正確にない自治体もあるため判明しないことも多かった。95歳の何%が100歳を迎えたかが主だが96歳、97歳、98歳、99歳も調査した。
毎年の数字を見ると当年の7割程度が翌年も存命している。しかし女性は5年間で95歳の3割弱が100歳達成しているのに対し、男性は2割を切る。この差は大きい。男性は横浜市でも漸く100人越えで人口140万人規模の市でも50人程である。男性は99歳からの1年でも半数程が1年後までに亡くなっている。95歳でも十分な長寿だがそこから百寿を達成する人は1割台と健康なだけでは厳しいことが伺える。さらに各都道府県の動態を見ると、男性の100歳は増減が激しく伸び悩んでいるのだがそれは後日。