鉄芯3層鍋
ステンレス(非磁性)-鉄(強磁性)-ステンレス(非磁性)の構造で作られた鍋は、
・鉄の発熱効率
・ステンレスの耐食性
を兼ね備えていて、IHクッキングヒーターに適しています。
鉄と違って錆びないし、トマトソースや酢による酸化の影響も受けません。
フッ素コート、セラミックコート、琺瑯のように表面の劣化の心配もなし。
IHを使っている方は味噌汁、煮物用に鉄芯3層鍋を持っておくと良いかと思います。
ステンレス多層鍋 VS 鉄芯3層鍋
ほぼ同サイズの鍋で1.0Lの沸騰時間を計測すると違いが判ります。
アムウェイIHの最大火力10で行いました。
1.小型鍋(直径16cm)
・初期温度23℃
・ステンレス多層鍋(オールクラッド カッパーコア 2QTソースパン)
沸騰時間 13分40秒(820秒)
・鉄芯3層鍋(遠藤商事 業務用 雪平鍋 16cm)
沸騰時間 9分30秒(570秒)
2.中型鍋(直径21~22cm)
・初期温度24℃
・ステンレス多層鍋(ビタクラフト 7層 両手鍋)
沸騰時間 8分20秒(500秒)
・鉄芯3層鍋(宮崎製作所 オブジェ)
沸騰時間 6分10秒(500秒)
IHの違い
鍋の直径に依存しないIHクッキングヒーター(ドリテック ラルジュ、ティファール フルフラットIH)では、沸騰時間5~6分で違いが少ないです。
1300W~1400WクラスのIHでは1.0L沸騰させるためには最低5分必要ということです。
ガス火の場合
ガスは鍋の直径で火力を変えるので大きな鍋ほど短時間で沸騰します。
ガスコンロの最大火力は4kWくらいあります。直径30cmの大きな鍋で5L沸騰させるとかになると、卓上IHとガスでは大きな差が出てきます。
以下の通り、ガス火で沸騰時間を測定してみました。
ステンレス多層鍋の方が早く沸騰します。
鉄心3層鍋はステンレス多層鍋より熱伝導率が低いことが影響しているものと思われます。外側の2層はどちらもステンレスです。内側の層の鉄とアルミの熱伝導率の違いですね。
1.小型鍋(直径16cm)
・ステンレス多層鍋
沸騰時間 7分00秒(420秒)
・鉄芯3層鍋
沸騰時間 8分50秒(530秒)
2.中型鍋(直径21~22cm)
・ステンレス多層鍋
沸騰時間 4分00秒(240秒)
・鉄芯3層鍋
沸騰時間 5分00秒(300秒)