Repro+バーミキュラフライパンで完璧なステーキが焼けた
以前の記事「プレシジョン・クッカーRepro購入検討」でReproの購入目的の1つだったバーミキュラフライパンで、いよいよステーキを作ることにしました。
1.作ってみた結果
大成功でした。自分史上最高の完璧な焼き加減。
外側はメイラード。灰色部分は薄く、中はピンク色。生焼けの赤い汁も出ていません。
バーミキュラは薄い鉄フライパンであるため火加減が難しいことが分かっています。
Repro鍋プロファイル「バーミキュラ フライパン 24cm」を手持ちのバーミキュラ フライパン 26cmで使用しましたが、ここまで上手くいくとは予想外でした。
2.使用器具/設定
(1)器具
・バーミキュラ フライパン 26cm
・サーモプロ デジタルクッキング温度計
・Repro Ver1.0
(2)設定
シングルステップ: 表面、150℃
鍋プロファイル : バーミキュラ フライパン 24cm
3.調理方法
Repro公式ページのレシピ「FLIPステーキ54℃(加熱温度調節)」を参考にしました。
200gのランプ肉を半分に切ってフライパン直径1/2程度長さにします。バーミキュラフライパンはIHコイルの外側には温度が伝わりにくく温度ムラになるので、IHコイル直径の10cm程度の幅にカットにしておくと安定した温度で焼けるはず。
①肉を常温で30分放置する。
(クッキング温度計のプローブを肉の中心に刺しておく)
②焼く直前に塩を0.8%測り表裏に擦り込む
③Reproの加熱開始。150℃になったら温度がなじむまで5分程度待つ。
④片面30秒焼く。30秒経ったらトングで持ち上げる。
〇フライパンの温度が下がっていきReproが自動的に加熱する。
⑤フライパン温度が上がり切って下降を始めたら、反対面を30秒焼く。
30秒経ったらトングで持ち上げる。
〇フライパンの温度が150℃近くにもどってくるまで待つ。1~2分程度。
⑥もう一度30秒ずつ両面を焼く。中心温度が54℃を超えたら終わり。
常温で30分経過すると肉の中心温度が18℃になっていました。
1回目のFLIP(④⑤の工程)で中心温度が40℃まで上昇、2回目のFLIP(⑥の工程)で中心温度が56℃まで上昇しました。
肉を2分割していたので2枚目はクッキング温度計を刺さずにReproのフライパン温度と30秒の時間だけ見ながら焼きました。
写真のように焼き加減の再現性が高いことが分かります。
4.考察
過去にアムウェイ インダクションレンジのプレートモードでステーキを焼いたときの最高の状態がこれ。
<フライパン温度の安定性>
アムウェイIHでは温度ムラが30℃、温度制御で最大40℃差(*)に対し、
Reproでは温度ムラが7℃、温度制御は数度差でした。
(*)アムウェイIHの温度は正確ではありません。表面温度計で後日再測定してみます。
温度制御の精度が高いので薄手のフライパンの弱点である食材投入時の温度低下を制御で最小限に食い止めることが出来ます。
<レシピの解釈>
レシピの30秒焼きというのもフライパン制御のオーバーシュートの時間を回避し、且つ余熱時間を確保するということになっていて理にかなった方法だと思いました。
最初に肉を投入するとリアルタイム温度表示が145℃以下まで下がり電力メーターがMAXになります。30秒焼いて肉を持ち上げた後に最大160℃近くまで上昇し徐々に温度が下がります。155℃付近まで温度が下がるのを待って再び肉を投入し裏面を焼くと150℃くらいまで下がる。・・・というフライパンの温度変化があるのでなるべく150℃近くで焼くようにするとフライパン外での余熱時間が確保されます。
食材投入時に温度低下すると即時に加熱する高速な応答性により肉とフライパンの接触面の温度が下がり過ぎないので、肉のくっつきが起らずトングでスルっと剥がれます。
アムウェイIHでは設定温度を高めの170℃にしておかないと肉がくっつく現象が起こっていてステーキの焼きやすさで大きな違いがありました。
<中心温度を測る大切さ>
余熱時間の最適値は経験がないと難しいですが、温度計で測れば感覚に頼らずに焼き加減を判別することができます。
厚みと中心温度が同じであれば1度行ったレシピの再現性は高いですが、温度計で中心温度を直接計るのならば「30秒焼き+余熱」のルールとターン数の繰り返しのみとなります。
Reproを使うことで、常温の中心温度、30秒焼きのフリップと余熱時の中心温度を監視するだけでステーキは失敗しない料理になりました。
すばらしいです。