バフェット氏は日本売り?
日経新聞の記事を読んでいて、「バフェット氏の真意は日本売り?(永井洋一)」という記事があり、頭の体操をしてやっと理解できたので備忘録を残します。
まず僕が思ったのは「バフェット氏は商社株を買ってたから、日本買いじゃないっけ??」ということです。
ここのポイントは、バフェット氏は円建て債を発行して日本円を調達しており、日本円を購入はしていないということです。
例えばですが、1ドル100円のときに、100万円で利率1%の10年債を発行したとします。このときドルベースの価値は1万ドルです。そして借りて来た100万円を投資します。(インフレと円安に耐性のある商社株とか)
その後、日本の価値が下落し、インフレと円安が進んだと仮定します。
10年後に、1ドル200円になり、投資した株価は200万円となったとすると、円建て債の利払い費10万円を引くと、利益は90万円となります。
ドルベースで見ると円安が進行していますので、4500ドルの利益です。
計算は省きますが、日本円を直接ドルで購入して上記のストーリーに当て嵌めると利益はでません。日本円を購入して利益が出るのは、円安を相殺する以上に株価が上がる(日本経済が成長する)か、円高(日本円の価値が上がる)になるようなパターンです。
つまりバフェット氏が円建て債を発行して、円貨を調達している真意は「日本売り」ではないか?ということのようです。
また、上記の記事で著者は、直近でバフェット氏が円建て債を発行したことで、日本株への投資を進めるのではないか?という思惑に対して、円安ヘッジのための円建て債の発行ではないかと疑問を呈しています。
正直、これも初見では理解が出来なかったので例を出して計算します(笑
先述の例では、10年後の円ベースの利益は90万円でしたが、円安進行によってドルベースの利益は4500ドルと毀損されてしまいます。
ですので、最初の条件に加えて100万円の円建て債を発行し、ドルベースで元本が保証された金融商品に投資したとします。この時のドルベースでの価値は1万ドルです。
その後、上記の条件のように10年後に1ドル200円になっていれば、円建て債の価値はドルベースで5000ドルですが、投資した金融商品は1万ドルのままとなりますので、円安のヘッジになるということです。
実際にはバフェット氏が何に投資したか(するか)は分からないですが…
いずれにしても円建て債で円貨を調達しているということの本意は、「日本売り」にベットしているということなのかもしれません。
ここからはポジショントークなのですが、僕も基本的に日本売りにベットしています。先日、日本株を全て売って米国株の投資信託を購入しました。
これで金融資産の90%以上がドルベースになりました( ´艸`)
念のため補足すると、生活防衛費として6~7年程度なら無収入で生活できる円貨を確保しています。
日本株を全て売却した理由は前回のNote記事で書きましたが、もう一つ大きいのが石破政権誕生による日本の将来への失望感の加速です。
高市氏の裏金議員容認や財政拡張路線の是非はともかくとして、高市氏の政策を聞いていると、日本の将来に対する希望が見えた気がしたのです。
もちろん実際に総裁になった場合に、どれだけ高市氏の意見を通せるかは分かりませんけどね。
さぁ答え合わせは次の10年になるわけですが、どうなることやら・・・
以上、最後までお付き合いありがとうございました。