45回目のABCお笑いグランプリ

6月21日(金)、第45回ABCお笑いグランプリの最終予選が行われ、これを勝ち抜いて決勝進出を決めた12組が発表された。

今年のABCお笑いグランプリ決勝進出者は以下の12組である。

金魚番長(吉本興業 東京)(初)
ぎょねこ(ワタナベエンターテインメント)(初)
ダウ90000(YOU GO sign) (3年連続3回目)
令和ロマン(吉本興業 東京)(3年連続3回目)
フランスピアノ(グレープカンパニー)(2年ぶり2回目)
エバース(吉本興業 東京)(初)
天才ピアニスト(吉本興業 大阪)(3年連続3回目)
やました(吉本興業 大阪)(初)
青色1号(太田プロダクション)(2年ぶり2回目)
ぐろう(吉本興業 大阪)(初)
かが屋(マセキ芸能社)(2年ぶり2回目)
フースーヤ(吉本興業 大阪)(初)
※発表順

今回最終予選のMCを務めた前回王者のダブルヒガシ曰く、
『今年の準決勝(最終予選)は例年以上にスゴかった』『全員ウケてた』と言わしめたほど、過去最高レベルの最終予選を勝ち抜いた12組である。

ここからは12組の中で筆者が気になった芸人をピックアップしていく。

①令和ロマン

今年のABCお笑いグランプリで一番注目されたのは、やはりこのコンビの出場であっただろう。M-1グランプリ2023王者の令和ロマンが出場を表明した。最終予選出場者の中に名前が載っていたことは瞬く間にニュースになった。そして最終予選を難なく通過し、無事に決勝進出を決めた令和ロマンは、昨年の最終決戦にてダブルヒガシと同点だったものの、1stステージの得点がダブルヒガシよりも低かったため準優勝に終わった。そして2年前も最終決戦に進出するもカベポスターに敗れ準優勝という結果に終わっている。M-1グランプリは優勝したものの、ABCお笑いグランプリは2年連続準優勝に終わっているため、ある意味忘れ物を取りに行く勢いで優勝を狙うだろう。

②エバース

その令和ロマンがメンバーとして所属していた神保町よしもと漫才劇場にて頭角を現してきたのが、佐々木隆史と町田和樹の2人から成るコンビ、エバースである。昨年のM-1グランプリでは準決勝まで進出し、敗者復活戦で披露した漫才『ケンタウロス』は、先輩芸人やファンの間でも絶賛され、2024ファイナリスト候補としても挙げられるまでになった。このエバースも神保町よしもと漫才劇場のバトルライブ・Jinbochoグランプリにて劇場所属最後の令和ロマンを抑えて優勝しているため、今大会の優勝候補に相応しいだろう。 

③フースーヤ

そのエバースとは同期に当たり、同じく昨年M-1グランプリで初の準決勝進出を果たしたフースーヤ。先日NHK上方漫才コンテスト優勝を果たした勢いもあり、今回のABCお笑いグランプリにて決勝初進出を果たした。また、今年も天才ピアニストが決勝進出を決めているため、フースーヤ、天才ピアニスト、エバースの同期3組(2016年デビュー)が集結。3組ともブロックは別々であるため、1stステージを勝ち抜けば、最終決戦にて同期対決も実現するだろう。ただ、フースーヤはM-1王者令和ロマンと同ブロックであるため、いきなり正念場を迎える形になったが、持ち前の勢いを前面に出せば最終決戦進出そして優勝もありえると考える。

④ぐろう

今年のABCお笑いグランプリでは、よしもと漫才劇場の翔メンバー(芸歴8年目以下)からは9組が最終決戦に進出した。今年はその中から2組が決勝進出を決めている。まず1組目は芸歴5年目のぐろうである。ぐろうは2022年12月によしもと漫才劇場に所属すると、その2か月後には翔メンバーによる偶数月に行われるバトルライブKakeru翔GPにて準優勝を果たし、4月の同大会では優勝を果たした。以降も10月大会でも2度目の優勝を果たし、準優勝も3回している。そしてytv漫才新人賞ではROUND1を1位で通過し、決定戦では最終決戦進出まで行くも、同期の空前メテオに敗れ優勝を逃したのは記憶に新しい。準優勝の雪辱を果たすチャンスである同時に、NSC大阪42期出身の芸歴5年以内芸人がytvとABCを独占するというある意味偉業かつ衝撃が後世に語り継がれるだろう。

⑤やました

翔メンバーもう1組の進出者は、芸歴4年目の女性ピン芸人やましたである。彼女は昨年THE W2023にて準決勝初進出を果たし、今年4月からよしもと漫才劇場に所属している。今大会の決勝進出者の中で最若手でもあり、ダークホース枠として注目されるであろう彼女は1人コントをメインとしている。筆者も5月によしもと漫才劇場でネタを初めて観たのだが、その世界観と結末は衝撃的であった。そして今回ABCお笑いグランプリにて賞レース初決勝を勝ち取ったことも衝撃が走った。果たして彼女がいかにして決勝をかき乱すのか当日が楽しみである。

今大会のブロック分けは以下の通りである。
A 金魚番長 ぐろう ダウ90000 天才ピアニスト
B 青色1号 エバース フランスピアノ やました
C かが屋 ぎょねこ フースーヤ 令和ロマン

また筆者が思う個人的な本命・対抗・大穴は
優勝本命・・・天才ピアニスト、エバース、フースーヤ、令和ロマン
対抗・・・ぐろう、ダウ90000、かが屋
大穴・・・金魚番長、青色1号、フランスピアノ、やました、ぎょねこ

果たしてどの芸人が優勝を果たすのか、2週間後の7月7日が楽しみである。

最後に筆者が決勝進出者発表前に予想したファイナリスト12組を載せておく。
・かが屋
・エバース

・エルフ
・フースーヤ
・ナイチンゲールダンス
・春とヒコーキ
・令和ロマン
・キャプテンバイソン
・空前メテオ
・はるかぜに告ぐ
・友田オレ
・ダークホース枠1組
このうち、かが屋、エバース、フースーヤ、令和ロマンのみ予想が当たった。

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