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恐怖 JR舞子駅前

大学時代、神戸の垂水という町に住んでいました。最寄り駅であるJR垂水駅の一つ向こうがJR舞子駅で、暇を持て余して自転車で舞子まで走るということがありました。
JR舞子駅前の道路は奇妙な構造をしていまして、西に進む道はまっすぐ地上に進むのですが、北に進むもう一本の道は地下に一度潜ってすぐに地上に上がり北側に出るという、なんとも入り組んだ造りをしています。
私はここで一度怖い思いをしたことがあり、地下に潜るこの道で自転車が勢いつきすぎて道路横の壁にぶつかってしまったのです。大きなケガもなかったのですが、すぐ横は車がビュンビュンなので、ひやりとした記憶があります。
このあたりに昔から住んでいる大学の先輩に聞いたところ、この地下に潜る道路は事故が多く、地元ではちょっとした心霊スポットだったそうです。
言われてみれば、不自然に地下に伸びた道路と昼間でもオレンジ灯で不気味に薄暗い独特のビジュアルは、いかにも心霊スポットな感があります。

私の小劇場の先輩かつ大恩人であるSさんにこの話をしたところ、なんとSさんもこの道路を知っていて、Sさんが伝説的な小劇団Wに在籍していた当時、霊感を持つY先輩とこの道を歩いたことがあったそうです。

SさんとY先輩がこの道を歩いて地下に潜った時、Y先輩が突然「後ろにいるな」と言ったそうです。Sさんはあわてて後ろを振り向いたそうですが、そこには何もいません。ただ、不気味な気配だけはしっかり感じられたそうです。Y先輩はSさんに「お前が振り向くから、ついてきてもうたやん」と言ったそうですが、Sさんは内心「あんたが後ろにいるなとか言ったからやん」と思ったそうで、やっぱり上下関係が厳しかったのか口には出せなかったそうです。

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