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【プロ野球勝手にノンフィクション】『ショートは打たんでええ』は本当か?#8
5月14日、豊橋から始まった対中日三連戦の初戦、阪神は逆転負けを喫した。
木浪は、中日先発高橋宏人の前に一塁ゴロ、中飛、申告敬遠という内容で無安打に終わる。2点を追う最終回、先頭打者で打順が回るも抑えの切り札、ライデル・マルチネスとの対戦は叶わず。代打、糸原を告げられ交代した。試合後の打率は.219。
マルチネスに対しては、昨年、5月3日、インコース高めの155キロ越えの速球をサヨナラ安打した経緯があるだけに、不振とはいえ打席に立つことも期待されたが、岡田監督は木浪の打撃の状況を冷静に判断し代打のカードを切った。
この日、木浪は守備でも良いところがなかった。7回裏、宇佐見のショートゴロをファンブル。地方球場特有のイレギュラーに合わせられず今季、6個目の失策を記録してしまう。
失策直後、中日の代走尾田のけん制死で失点にこそつながらなかったが、1試合3失策を記録した4月26日から1ヶ月もたたないうちに3つの失策。今季5つ目のエラーは当カード直前のDeNA三連戦の二戦目。三塁への送球ミスで記録しており、今季ここまで攻守にわたって波に乗り切れない状態が続いてしまっている。
とりわけ今季木浪のエラーの印象は良くない。6個の失策のうち5つまでが失点につながってしまっている。昨年は失策後、阪神の投手陣が相手の攻撃を抑えていただけに、失策が取り沙汰されることは少なかったが、今季は状況が異なる。
「貧打故守り勝たなければならない」チーム事情がある。そうした中での6失策。前年度、ゴールデングラブ受賞者に対する視線が手厳しいものとなるのも無理はない。
翌15日、バンテリンドームに場所を移した試合は大竹と小笠原の緊迫した投手戦。試合は延長11回、1対0で阪神が勝利。木浪は小笠原の前に2打数無安打。左飛、1塁ゴロといずれも力のない打席で凡退した。その後、先頭打者で打順が回った8回、代打井上を告げられ交代。打率を.215まで下げた。
木浪から代わった小幡は延長10回、相手投手松山の外角高めに抜けたフォークボールを捉えられず遊ゴロ。今季の打撃成績は24打数4安打。打率.167と木浪からポジションを奪う勢いはまだ見られない。