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【プロ野球勝手にノンフィクション】『ショートは打たんでええ』は本当か?・・#1

4月26日、対ヤクルト4回戦で阪神木浪が3失策。試合中のSNSでは「木浪のエラー」がTLでにぎわった。僕は、はじめの2つの失策をリアルタイムで見ていたが、その時、2つのことを思い出した。
 
1つは今年3月8日の阪神対ヤクルトのオープン戦、小幡竜平のマルチエラーのこと。その時の小幡は、1つ目の失策、2塁悪送球後明らかに動きが硬くなっていた。案の定、正面のゴロを「トンネル」してしまったし、その後も緩いゴロを待って捕球し内野安打にしてしまった。連続失策が小幡から自身の魅力の「チャージ力」を奪っていた。

昨日の木浪にもそうした「後遺症」が見て取れた。僕は「2失策後もやらかすのでは」と思っていたが、実際、そうなった。長岡の打球処理を誤った失策がそれだ。これはリアルで見ていなかったが、試合後の馬場守備コーチの「固まっていた」的な木浪へのコメントを見ると先の素人の見立ては間違ってはいなかったのだろう。どんなプレーヤーでも1イニング内に連続失策を犯すと「正気」ではいられない。
 
2つ目は2021年4月のDeNA戦での木浪のマルチ失策のこと。その年、木浪は入団3年目。遊撃手のレギュラーとしての地位をほぼ手中にしていたのだが、昨日同様、1イニングに複数失策を「やらかした」。その後、木浪は新人中野に遊撃のポジションを完全に奪われ、2023年岡田監督再登板まで不遇の時期を過ごすこととなった。
 
そんなことを思って今日から木浪のプレー及び起用法に目を向けていこうと思うのだが、注目は2021年のようにポジションを奪われてしまうのか否か。

2021年当時、中野はまだ控えだったが代打で安打を重ね打撃の非凡さをアピールしていた。記憶が定かではないが「10打数6安打」のデータを目にしたような気がする。当時の矢野監督は「糸原は外せない」姿勢を貫いていたので、中野は4月の時点で2塁の控えに甘んじていたが、木浪の失策が「中野遊撃起用」に弾みをつけたことは想像に難くない。
 
翻って今回。木浪の「ライバル」は小幡。正直、「以前のライバル」中野ほど打撃に非凡さは感じない。また守備でも、華麗さと脆さが同居する不安定な面を残している。

その小幡。昨日、代打でヤクルト小川から安打を放ち、その後、遊撃の守りについた。岡田監督は遊撃手の序列に変化をもたらすのかどうか、今日以降のスタメンがとても興味深い。

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