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【プロ野球勝手にノンフィクション】『ショートは打たんでええ』は本当か?#9

5月16日、豊橋から始まった三連戦最後のカード、阪神は4番に原口を据えるなど大幅に打順を組み換え9対4で快勝。

木浪はスタメンから外れ、代わりに出場した小幡は守備で良い動きを見せた。9-2と阪神が大きくリードした6回、村松の三遊間抜けそうな打球を軽やかにダイビング捕球し二塁封殺でピンチの芽を摘んだ。

しかし、打撃はアピールできず5打数1安打。
唯一の安打は送りバントが内野安打となったラッキー安打で、中日先発梅津、二番手橋本ら左右の本格派の速球に対応ができずに2三振。今季ここまでの三振割合が30.3%に達するなど、虎党に改めて「非力さ」を印象付ける結果となった。

また、この試合で小幡は根尾と2度対峙したが、結果は中飛、投ゴロ併殺。野手から投手に転向したドラフト同期にも自身の成長を示すことは叶わず、試合終了後の打率.172。打撃向上のきっかけがなかなかつかめないでいた。

一方、木浪は代打で登場。根尾の真ん中低めの速球、見送ればボールの球に詰まり二塁ゴロ。内容が伴わない結果で終わり、この日、守備につくことはなかった。
 
翌17日、甲子園でのヤクルト三連戦の初戦、前日に続いて「8番・ショート」は小幡。今季、6度目のスタメン出場も見せ場なく、先発吉村の前に二打席連続三振。いずれも力負けを思わせる内容だった。

1打席目はフルカウントから外角速球を見送り。初球こそ吉村の回転の良いストレートをファールにしたものの、ヤクルトの正捕手中村悠平は2ストライク目と決め球いずれもストレートを要求。小幡は対応できなかった。

2打席目の三振は中途半端な内容で、外角高めのボール球にバットを出しハーフスイングを取られた。この試合2つの三振で、今季の三振割合は33.3%と前日からさらに悪化した。

小幡は第三打席こそエスパーダの外角低めの速球を叩き右前安打を放つも、これは打球がヤクルト・オスナの捕球前に大きくイレギュラーしたラッキーな安打で、虎党に「これからスタメンが続く」と期待させる内容ではなかった。

この日の試合終了後の小幡の打率は32打数6安打.188。今季ここまで、ショートの守備では79イニング無失策とベンチや虎党に良い印象を与えているものの、自身がレギュラー奪取への課題とした打撃では、依然、進歩の兆しは見えていない。速い球を仕留めることができずにいる。


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