映画「ねむれ思い子 空のしとねに」視聴

 GEOで他の作品を探している最中になぜか目に留まって借りてしまいました。セール中なので100円ですしね。ということで事前情報はゼロで視聴しました。監督の方には申し訳ないですが、タイトルすら聞いたことがありませんでした。
 なんか作者が一人で全部作ったっぽいですね。ゲームでいうと最近話題になったサクナヒメみたいな感じですかね。こういうのって情熱100%で作ってる感じがあるので楽しみです。だって仕事じゃなくて、これを作りたいっていう熱意で作って感じじゃないですか。
 あのですね、漫画とかを作者の画風で毛嫌いする人は内容云々以前におすすめしません。なぜかというと、フルCGなんですよ。そして作者が一人で作ってるんでレベルはプレイステーション2のゲームのムービーレベルなんですよ。いや、馬鹿にしている訳ではないですよ?
 ジャンルはSFです。SFといっても数千年後の未来とかではなく、現代の日本かと思いきや主人公の女性(名前は織音)が突然謎の組織に拉致られて宇宙ステーションに連れていかれて、そこで事件が起きるって感じなんですけどね。

 ※ここからはネタバレ注意です※
 

 その連れてこられた宇宙ステーションで交通事故で無くなったはずの母親と再会します。織音は最初訳が分からず接しているのですが、母親は数十年振りに会えたので超ハイテンションです。お茶を入れたり料理を振舞ったり。織音はいきなりの事で戸惑ってばかりです。
 のちに謎の組織に連中にとあるチップみたいな小型の機械を渡されます。それを宇宙ステーションの各部に設置してほしいと依頼されるのです。訳も分からないままにその命令を実施していたのですが、その過程で母親の正体が判明します。死体から記憶を抜き取って再生されただけの化け物でした。そして母親は宇宙ステーションのシステムそのものであり、自分の子供と再会したいがために宇宙ステーションを乗っ取りこの事件を企てたわけです。そして謎の組織はその技術を確保するのが目的なわけです。

 最後には織音も母親の事を認め、お母さんと呼ぶようになります。ですが、組織は武力行使で宇宙ステーションの乗っ取りを計画しており、そのせいで宇宙ステーションは大気圏に落下してしまいます。母親は最後の力を振り絞ってデータを書き換え織音が元の生活に戻れるようにし、緊急脱出ポットを使って地球へ戻してあげます。まるでハリウッド映画さながらの展開でした。そのあとはこの事件はデータ改竄の影響もあってか無かったことにされ織音は日常の生活に戻るのですが、予算を増やしてちゃんとした映画にすればもっと面白くなるような内容だと思いました。

 織音が母親の正体を知るシーンが印象的なんですよね。母親は自分の体を維持するために細胞レベルで高度な処理を行い容姿を保っているのですが、とあるウィルスを撃ち込まれてしまいました。そしたら、その均衡が保てなくなりグロテスクなほどに変異した両手になってしまいます。織音はそのことにショックを受け逃げ出してしまうのですが、のちに母親の真意を知って和解します。母親は織音を産んで病院から自宅へ帰る際の交通事故で死んでしまったんですね。そのため、化け物の体になって生まれ変わっても我が子に一目合いたいという気持ち以外は無かったんだと思います。

なんやかんや適当に借りてきた割りには面白かったです。
この作者が何か作品を世に生み出したら見てみるかもしれません。

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