クレイヴン・ザ・ハンター/映画レビュー(ネタバレ有り
SSU最後の作品として良い幕引きだった
あらすじ
冒頭はロシアの刑務所にてマフィアのボスらしき犯罪者を暗殺したクレイヴンが雪原を駆けてどデカいヘリに乗り誰かとの通信にて犯罪者を殺したことを告げ過去へ場面転換。
そこからクレイヴンが特別な力を得た理由、生い立ちが説明されます。
ロシアン・マフィアの家系に産まれ2人兄弟の長男に産まれた彼の本名はセルゲイ・クラヴィノフ 。
狩りを趣味とする父親に嫌々ながら狩りに連れて行かれアフリカの伝説のライオンに殺されかけてしまいます。
しかし、クレイヴンの傷口にライオンの血が滴り落ち更にそこに偶然居合わせた占い師を祖母に持つ不思議な家系の少女"カリプソ"の謎の薬により一命を取り留めます。
これにより主人公は特別な力を獲得、元々、父親の母親に対する非道な扱いや動物を狩る人間性に不満を持っていたクレイヴンは動物をハンティングする人間や裏社会の人間を殺し始めやがて殺人に対して快感のようものを覚えます。
例えるならばクレイヴンは動物を殺す人間達を憎む暗黒面に堕ちたターザンのような感じです。
そしてクレイヴンは様々な人間をリスト化しある人物と対立することに…
作品の全体的な評価
SSUシリーズの中での評価としてはヴェノムの次くらいに面白かったです!
テンポ良く進むストーリー、SSUでは稀なCG中心の演出では無くアクションを軸とした激しい格闘、主人公に感情輸入できるキャラクターの背景を描きながらも自分の暗い血筋に抗えない主人公の姿がクールでかっこ良かったです!
ヴィラン作品としてはSSU一番の出来!
この作品はヴェノムのように最後まで完全な善人として描くのではなくクレイヴンのダークサイドな部分を残してエンディングを迎えました。
モービウスやヴェノムなどとは違い正義の暗い側面を描くことに成功したと言えるのが
この「クレイヴン・ザ・ハンター」でしょう。
今後SSU作品は一旦終了するもののスパイダーマン作品ではヴィランとして登場して欲しいキャラクターですね!
ヴェノム3でのクライマックスの絵作りとは対照的にしっかりと楽しめるヴィランとの対決を見せたこと観客が飽きないように道中はパルクールの演出があったこと、これが良かった!ヴェノム3の繋ぎの演出より常に激しく動いていて楽しかったです。
ヴィランとしての印象をしっかりと残しながらも肯定的に見れる主人公のキャラ付けもされていてマーベルの単体でのヴィラン作品を作るならこの作品を雛形にして欲しいくらい良かったと思います。
ただ内容的には感動できる傑作だ!というよりも
しっかりとヴィランとしてのキャラクターの印象を残す為か、善人に見える感動的な演出より派手さや主人公のカッコ良さを主軸にした描かれ方でした。
アーロン・テイラー=ジョンソンかっこ良かった!
低評価扱いだった理由の考察(ネタバレ有り)
3人のヴィランの扱いが問題かも?
作中ではクレイヴン以外の3人のヴィランが登場します。
個人的には良かったですが原作ファンからしたらこのキャラもっと見たかった!という可能性が一番あるキャラクターはライノです。
<ライノについて>
作中ではリュックサック背負った変な中年のおっさんが出てきたと思ったらよく見ると脇腹にチューブが刺さっており「なんやこの変なサラリーマン」と
重要な人物だと思わない外見でした。
しかし、正体はクレイヴンの父率いるロシアンマフィアの敵対組織のリーダーで彼は自身をクレイヴン同様、自らを"ライノ"と名乗っていました。
このライノが原作ファンに否定的に見られた理由として2つほどこれじゃないかな?と思った部分を紹介します。
1つ目は"キャラクターに対する不満"です。
アメイジングスパイダーマン2のラストで出てくるパワースーツの粗暴な犯罪者のライノのとは違い人体実験を受けて肉体そのものがサイのような見た目に変化するようになったらしく性格は几帳面で神経質な人物像になっています。
このキャラクターはアメイジングスパイダーマン2の方が人物像はもしかしたら原作に近くクレイヴンのライノは少し物足りなく感じたのかもしれません。
また、クライマックスでライノとクレイヴンが戦う展開は正直面白かったし、
(倒し方はあっさりしてたけど…)
ヴェノム3のよくわからないヌルの手下の謎エイリアンよりはマシだと思います。
2つ目は"ライノの死"です。
ライノが普通に死んだので後にスパイダーマンでライノ出ないじゃん!ふざけんな!と怒ったのでは?となったのかもしれません。
ただライノ自体はアメイジングスパイダーマン2から
マルチバースの設定を使って引っ張ってくれば良い話ですし、ライノを襲名するとか魔術師が蘇らせるとかいろいろ復活方法があると思うのでそんな気にすることなのかな?とは思っています。
<ザ・フォーリナーについて>
このキャラは何してるのかよく理解できませんでした。
たぶんこのキャラに不満があるとすればキャラを映画に出すならもっと違う奴いたろ!というとこでしょう。
(個人的にはまぁクレイヴンがちゃんと活躍してたから良くね?とは思うんですが…)
1.2.3とカウントすると相手のスピードより早く動いて相手を仕留めるという謎の技を使います。
高速移動というより自分の標的とした自分に技をかけると標的の意識が朦朧として動けなくなる系かな?という認識で観てました。
原作にいたキャラクターなのかわからないしクレイヴンを倒したい動機は師匠っぽい人が殺されたかららしく、クレイヴンとの戦いではクレイヴンが決着をつけたのではなくカリプソというクレイヴンの命を助けた女の人が戦い倒しました。
このトドメを刺すのがクレイヴンじゃないというのも否定的な人がいるやもしれません。
<カメレオンについて>
最後にこれはサプライズ的な演出で用意されたキャラなのかもしれません。
クレイヴンの弟、ドミトリ・スメルダコフ が終盤に父を殺され家業を継ぎカメレオンへと変貌しますが
このキャラは小出しでしか出なかったことが何か言われる要素かもしれません。
(ここにはあんま文句なさそうだと思ってはいる)
原作では映画同様クレイヴンの弟で闇落ちするらしいのですが、あんまカメレオンとしては活躍しないのでその活躍を期待している人がいたかもしれないのでここも不満点になるやもしれません。
SSUについて
SSUとはソニーズ・スパイダーマン・ユニバース(Sony's Spider-Man Universe、SSU)の略称でコロンビア・ピクチャーズがマーベル・エンターテインメントと共同で製作するスーパーヒーロー映画を中心としたメディア・フランチャイズおよびシェアード・ユニバースのことです。
トビー・マグワイア版スパイダーマン3部作
アンドリューガーフィールド版スパイダーマン2作
トム・ホランド版スパイダーマン3部作
ヴィラン作品のヴェノム3部作、モービウス、マダム・ウェブ、クレイヴン・ザ・ハンター等の作品
スパイダーバースの2作品もSSUに該当します。
これらの作品はやがてまたマーベル作品でも交わる可能性がある作品なのでスパイダーマンが好きなら一度見てみると良いと思います!
最後、まとめ
全体的にまとまりがあり見やすく更に次のMCU作品にクレイヴンを起用できるバトンを繋げる作品だったと思いました。
クレイヴン・ザ・ハンターがアメリカで低評価な理由がよくわかりませんがアメコミ原作とは違った演出等があり原作ファンの先ほど挙げた点が納得いかなかった部分があったのかもしれません
ですが基本的に良かったと思いました!アメリカでの評判の悪さがあったので自分的には結構つまんないかなとバイアスがかかった状態で見ていたことも自分が映画の評価が高い理由だと思います。
ヴェノム3よりつまんないっていうのは正直無いと思います。
ただ面白いMCU作品と比較してどうか?と考えたらぶっちゃけ最近のポリコレMCUよりは全然面白いけどドクターストレンジとかアイアンマンとかと比べて画は地味だしアクションもベタだよねとはなるかもしれません。
傑作ではないものの良作の部類に入れて良いのでは?と思いました。
あと映画の中でもしかしたらゴリゴリ矛盾してる部分などあるかもしれませんが自分は普通に気にならなかったです。
そしてこれはどうしても書きたいのですがカリプソ役のアリアナ・デボーズが結構綺麗でした!
年齢は33歳らしく20代後半くらいに若く見えました!
とにかく自分的には楽しめた作品でした!
SSUシリーズが一旦終わるのは寂しいですが、また、別の映画でクレイヴンが見たいですね!
以上が映画レビューでした。
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SSU作品のまとめ