サイドデッキ・サイドチェンジについて

突然ですがみなさん
「サイドデッキ・サイドチェンジ」と聞いて何を思い浮かべましたか?

「そもそもがわからない」
「普段はなんとなくでやってて構築や入れ替えはCSプレイヤーの真似をしている」
「ここはめちゃくちゃ大事。疎かにするのはありえない。」

人それぞれ、いろいろな思いがあると思います。

サイドデッキ・サイドチェンジは遊戯王の魅力の1つでここをしっかり理解出来ると遊戯王が更におもしろくなると思います。

少しでも興味がありましたらコーヒーでも飲みながら暇つぶし程度に読んでいただければなと思います。

それでは早速やっていきましょう!

①そもそもサイドデッキって何?

まず基本中の基本、サイドデッキについて解説させていただきます。

サイドデッキとは
メインデッキ(40〜60枚)とエクストラデッキ(0枚〜15枚)
とは別に(0枚〜15枚)で構築出来るもう1つのデッキになります。

↑の画像の一番下の〈DDクロウ〉や〈禁じられた一滴〉が入ってる「サイドデッキ:15枚」と書かれているところになります。

このサイドデッキには効果モンスターはもちろん、魔法・罠・シンクロモンスターやエクシーズモンスターなどのエクストラモンスターまでリミットレギュレーションの中で使用できるカードならなんでも入れることが出来ます。

ちなみに同名カードはメインデッキ・エクストラデッキ・サイドデッキで合計3枚までです。

例えば↑の画像で言うとメインデッキに〈転生炎獣ガゼル〉がすでに3枚採用されています。
この場合、サイドデッキに〈転生炎獣ガゼル〉を採用すると4枚目を採用することになるので基本ルールの「同名カードは3枚まで」を破るルール違反になります。

メインデッキ・エクストラデッキ・サイドデッキ合計70枚〜90枚で1つのデッキと覚えましょう!

サイドデッキは「マッチ戦」とよばれる3本勝負2本先取のゲームで使用するデッキになります。

使用する場面は1本目が終わったあと。
2本目・3本目でメインデッキ・エクストラデッキのカードとサイドデッキのカードを入れ替える時に使用するものになります。

入れ替える時は1本目とメインデッキ・エクストラデッキ・サイドデッキの枚数を変えることは出来ません。

例えば相手が『ふわんだりぃず』を使用しているからメインデッキの〈増殖するG〉を3枚抜いて〈ドロール&ロックバード〉2枚と入れ替える、ということは出来ません。

ニューロンでサイドチェンジのプランを登録しようとすると↑のように「エラー:入れ替え枚数」と出てきます。

これだとメインデッキが39枚、サイドデッキが16枚、1本目とメインデッキとサイドデッキの枚数が変わってしまいます。

対戦中のメインデッキ・エクストラデッキ・サイドデッキそれぞれの枚数自体の変更はルール違反になります。

サイドチェンジは元々のデッキ枚数と同じになるよう行います。

メインデッキから3枚カードを抜いたらサイドデッキからは必ず3枚入れる、となります。

(サイドチェンジが終わった時点でお互いにサイドデッキの枚数を確認し合うので「不正を疑われないようにしなきゃ」や「不正してないよね?」と疑心暗鬼になる必要はありませんのでご安心ください。)

②なんでサイドデッキが必要なの?

「普段のフリー対戦等では使わない」
「マスターデュエルは1本勝負だからなんで必要なのかわからない」
という方もいらっしゃると思います。

もちろん、普段遊ぶ分には使わないことの方が多いので気にしなくて全然大丈夫です。

ただ、マッチ戦においては非常に重要なデッキになります。

サイドデッキが必要な理由としては
①対面に有効なカードを入れて勝ちに繋げる
②先行後攻の不利を補う
③55枚vs70枚
が挙げられます。

例えば
自分が『青眼』デッキ、相手が『ブラック・マジシャン』デッキだとします。

『ブラック・マジシャン』は〈黒の魔導陣〉や〈永遠の魂〉など魔法罠を駆使して戦うデッキになります。

ただ、自分のメインデッキには魔法罠を破壊する手段がない。

そういう時に役立つのが「サイドデッキ」になります。

サイドデッキに〈ハーピィの羽根箒〉や〈大嵐〉などを入れておくことで2本目・3本目からは魔法罠に対処しやすくなり有利にゲームを進めることが出来ます。

次に②ですね。

サイドデッキ無しのフリー対戦で「結局先行取った方が勝つじゃん」ってなったことありませんか?

特に1本勝負のマスターデュエルだと感じる方が多いと思います。

もちろん
・手札誘発
・〈超融合〉や〈三戦の才〉などの捲り札
・そのデッキの手数
・最適解なプレイングとデッキへの理解度
・相手のミスや手札事故
などで後攻からでも勝つことはできますが実際のところ先行と後攻では勝率が違うと思います。

しかし、サイドデッキがあるマッチ戦の場合はどうでしょう。

先ほどの例と同じく
自分が『青眼』デッキ、相手が『ブラック・マジシャン』デッキだとします。

1本目は自分が勝利、2本目は相手が先行を選択したとします。

相手は〈I:P マスカレーナ〉・〈黒の魔導陣〉・〈永遠の魂〉、墓地に〈ブラック・マジシャン〉の布陣を作ったとします。

〈永遠の魂〉は通常セットされた状態ですが分かりやすいよう表にしています。相手側にすると見づらかったのでこちら向きにカードを置いていますが、相手の盤面だと思って見ていただけると幸いです。

妨害としては
①〈永遠の魂〉で〈ブラック・マジシャン〉を特殊召喚、〈ブラック・マジシャン〉が特殊召喚に成功した場合に発動出来る〈黒の魔導陣〉の除外効果


②〈I:P マスカレーナ〉の効果で〈トロイメア・ユニコーン〉をリンク召喚、〈トロイメア・ユニコーン〉のリンク召喚成功時のバウンス効果


の2妨害が構えられておりモンスターを2枚除去できる盤面になっています。

どう考えてもキツいですよね。

しかし、ここで後攻から相手の魔法罠を破壊できるカードとして〈ハーピィの羽根箒〉をサイドチェンジで入れ替えて引いたとしましょう。

こちらのターン、メインフェイズで〈ハーピィの羽根箒〉を発動し〈黒の魔導陣〉と〈永遠の魂〉を破壊。


結果、盤面には〈I:P マスカレーナ〉のみが残り、
2妨害あったものを0妨害にすることができます。

そこからゲームを有利に進めることができれば
1本目◯2本目◯で勝利になります。

「遊戯王は先行ゲー」って聞いたことありませんか?

僕が大っ嫌いな遊戯王界隈での言葉の一つです。

遊戯王は後攻でも勝つことが出来ます。
先行が有利なゲームであっても先行ゲーではありません。

話が逸れましたが要は

「先行だろうが後攻だろうが勝つ可能性を見出だせるのがサイドデッキ」

という話になります。

そして③
マッチ戦はサイドデッキがなくても対戦すること自体は可能です。
が、相手がサイドデッキを用意していた場合、その枚数差分有利不利がつきます。
単純な話

「対策カードの無い55枚vs対策カードの有る70枚」

どっちが有利か、という話になります。
当然、対策カードの有る70枚の方が有利ですよね。
以上のことから、マッチ戦においてはサイドデッキが非常に重要な存在になります。

③どんなカードを採用すればいいの?

①②で「サイドデッキがどういうものなのか」ある程度知っていただけたかなと思います。

では、「実際にどういうカードを採用すればいいの?」という内容に入っていこうと思います。

大きく分けると
①環境デッキへのメタカード
②モンスターや展開に対するメタカード
③魔法罠カードに対するメタカード 
④後攻で強いカード
⑤先行で強いカード
の5つになります。

まずは①
現在の環境でいうと
・炎王
・R-ACE
・スネークアイ
・粛声
・天盃龍
・ユベル
・幻奏覇王
・神碑

この辺りが地域差はあるものの一大会に一定数の使用者が存在する、いわゆる「環境デッキ」と呼ばれる現在のリミットレギュレーションにおけるカードプールの中で強いデッキになります。

「環境デッキ」に勝つにはどうすればいいか。

もちろんプレイやデッキ相性などはありますがサイドデッキにこれらのデッキに強いカードを入れて対策をすることで勝つことが可能になります。

例えば
・『ユベル』の〈ナイトメア・スローン〉や〈ナイトメア・ペイン〉、『天盃龍』の〈盃満ちる燦幻荘〉などのフィールド魔法や永続魔法が強い相手に〈コズミック・サイクロン〉や〈幽鬼うさぎ〉

・『粛声』の〈粛声の祈り手ロー〉と〈粛声なる守護者ローガーディアン〉を揃わせないよう墓地の〈粛声の祈り手ロー〉を除外できたり『スネークアイ』の墓地の〈I:P マスカレーナ〉や〈賜炎の咎姫〉を除外できる〈DDクロウ〉

・『神碑』の〈センサー万別〉や〈カイザーコロシアム〉などの永続魔法永続罠、『R-ACE』の〈R-ACE タービュランス〉によるテーマ魔法罠カード4枚セットに対して
〈ハーピィの羽根箒〉や〈拮抗勝負〉

などが挙げられます。

これら対策カードが相手に直撃した場合、環境デッキにも勝てる可能性があります。

次に②

例えば
『ドラゴンリンク』や『アダマシア』など展開力が高く妨害効果を持つモンスターを複数体並べて制圧するデッキに対して

・〈禁じられた一滴〉で妨害モンスターを無力化
・〈原始生命態ニビル〉を展開中に発動し盤面をリセット


といった具合にモンスターや展開に対して強いカードを入れることで強力な布陣を作るデッキにも勝てる可能性を見出だせます。

次が③
例えば
『R-ACE』や『転生炎獣』など罠が強いデッキや『神碑』など永続魔法永続罠で拘束してくるデッキに対して

・〈コズミックサイクロン〉で除外する
・〈大嵐〉〈ハーピィの羽根箒〉で破壊する
・〈レッドリブート〉で罠の発動を許さない



と魔法罠への対策カードを投入することで相手の妨害が一気に崩壊し戦況が一変したりします。

次が④
先行では使えないけど後攻では使える強いカード、
例えば

〈ライトニングストーム〉や〈拮抗勝負〉などが挙げられます。

これらは1:複数枚交換が可能なカードで効果が通れば圧倒的なアドバンテージを得ることができます。

最後が⑤

④とは逆の考えです。1本目、または2本目で負けたあと先行を選択する時に入れるカードになります。

あちらは①〜④のカードをサイドチェンジしているのに対してこちらがサイドチェンジしなかった場合①〜④のカードで負けてしまう可能性があります。

それを防ぐ、次がないため絶対勝ちたい先行で欲しいカードとして

・万能無効の〈神の宣告〉
・魔法カードの発動を遅延させる〈魔封じの芳香〉
・相手の動きを制限させる、ニビルを発動できないようにさせる〈カイザーコロシアム〉

などが挙げられます。

これらを入れてる入れてないは勝敗に大きく影響します。意識して採用して見ましょう!

④サイドチェンジってどうやればいいの?

どういうカードを採用すればいいのか分かったところで次の問題です。

ここがおそらく最難関ポイントになると思われます。

実際③はCSプレイヤーの真似をすればどうにかなったりもします。

ただ、何を入れて何を抜くのか、どの程度入れ替えたらいいものか分からないと思います。

色々なプレイヤーさんのnoteを見てもここは有料部分になってたりYouTubeに動画がなかったりでつまづくポイントになります。

なんで有料にしたり動画がなかったりするのか。

それはおそらく、自分の勝ち負けに直結する重要ポイントだからです。

これを書いてる僕自身感じていますが正直できることならなるべく教えたくはありません。

ここがバレバレだとどうでしょう。

何を入れ替えたのか。サイドデッキから入ったカード、メインデッキから抜かれたカード、それらを考慮したサイドチェンジとプレイングを相手にされてしまいます。

思考部分が割れてると非常にやりづらいです。

故にこの部分はシークレットが多く、情報が表に流れてくることはほとんどありません。

結果、マッチ戦やサイドチェンジへのハードルが一気に高くなってしまうんですよね。

(初心者CS開くならそれを覚悟してYouTubeで動画出した方がいいと思うんだけど。宣伝にもなるし。)

というのは置いといて、僕も「サイドチェンジ完璧か?」と言われたらわりと不安なところではありますが僕なりの考えをお伝え出来ればなと思います。

サイドチェンジのやり方・考え方としては

①先行の場合
メインデッキの先行では弱いカードや対面に刺さらないカードを抜いてサイドデッキから先行で強いカードや対面に強いカードを入れる
②後攻の場合
メインデッキの後攻では弱いカードや対面に刺さらないカードを抜いてサイドデッキから後攻で強いカードや対面に強いカードを入れる

基本はこれになると思います。

「えっ、当たり前じゃね?」となった方、120点満点です。

基本はその考え方で合っています。

具体例を出して見てみましょう!

これは僕が現在使用している『転生炎獣』のデッキリストになります。

その前に一つ注意。

これはあくまでも1例です。絶対正しいというわけではありません。
使用するデッキ・対面するデッキによっては全く違うサイドチェンジをする場合があります。
が、そこまで書くととんでもない量を書かないといけないため今回は基本的な考え方だけお伝えします。
その点だけはあらかじめご了承下さい。

まず①
先行の場合

手札誘発のカードは先行では機能しませんよね。
まずは手札誘発がメインデッキから入れ替える候補になります。

次にサイドデッキからメインデッキに入れるカード。僕の場合は〈サラマングレイト・ロアー〉や〈サラマングレイト・レイジ〉、〈カイザーコロシアム〉を〈大嵐〉や〈ハーピィの羽根箒〉、〈ライトニングストーム〉で破壊されたくないので先行札で〈魔封じの芳香〉を採用しています。

〈魔封じの芳香〉は絶対3枚入れ替えたいのでサイドデッキから3枚選出しました。

さぁ、ここで問題です。何をメインデッキから抜けば良いでしょうか。

僕の考え方としてはまず〈増殖するG〉と〈無限泡影〉が抜く候補になります。

理由は先行で手札に持っていた場合、どちらの方が欲しいか。

〈無限泡影〉と〈魔封じの芳香〉、どちらの方が先行で強いか。

〈無限泡影〉は単なる1妨害です。

それに対して〈魔封じの芳香〉は〈大嵐〉や〈ハーピィの羽根箒〉による〈サラマングレイト・レイジ〉や〈サラマングレイト・ロアー〉の破壊を防いだり、対面によっては〈篝火〉や〈ナイトメア・スローン〉などの初動を潰すことができ、妨害できる範囲が広い。

答えは見えましたね。
〈無限泡影〉より〈魔封じの芳香〉の方が先行で強いです。

また、〈抹殺の指名者〉用にメインデッキに最低1枚は残しておきたいので僕の場合は

メインデッキ
無限泡影×2 増殖するG
サイドデッキ
魔封じの芳香×3
を入れ替えます。

〈エフェクト・ヴェーラー〉ではなく〈無限泡影〉の理由は相手の後攻1ターン目でこちらの〈増殖するG〉の効果が通った場合に引いてすぐ使えるかどうかです。

〈無限泡影〉は自分の盤面にカードがあるため〈増殖するG〉で引けても使えません。
対して〈エフェクト・ヴェーラー〉は引いたら使えます。

一見同じモンスター無効効果のように思えて明確な理由と差別化があります。

次に〈コズミック・サイクロン〉
これは対面によりますが〈盃満ちる燦幻荘〉や〈ナイトメア・ペイン〉など強力な永続魔法・フィールド魔法を使う対面に対しては先行から投入します。

先ほどのサイドチェンジで〈魔封じの芳香〉を入れたのにそこまでするの?と思われるかと思います。

サイドチェンジをしたからといって絶対引けるわけではないので対策はできる限りはします。

勝つためにはそこまでします。

では、先ほどと同じようにメインデッキから抜くカードを考えましょう

まず抜く候補としては〈増殖するG〉になります。

理由は先ほど書いた通り〈増殖するG〉は先行では機能しません。

〈抹殺の指名者〉用に1枚残しておきたいので全抜きはしませんが2枚までなら抜いても大丈夫です。
〈抹殺の指名者〉と〈増殖するG〉を同時に引いた場合でも〈増殖するG〉は〈墓穴の指名者〉と〈灰流うらら〉で無効にすることができます。
不安だから2枚残す、は悪手だと思われます。

次が〈エフェクト・ヴェーラー〉になります。

このカードも先行では機能しません。

〈エフェクト・ヴェーラー〉を抜く理由としては
〈コズミック・サイクロン〉を先行から投入するデッキに対しては〈エフェクト・ヴェーラー〉より〈コズミック・サイクロン〉の方が致命傷を与えることができるからです。
〈幽鬼うさぎ〉ではない理由も同じです。

これらをまとめると先行でのサイドチェンジはこのようになります。

また、〈コズミック・サイクロン〉が刺さらない相手には先行で〈ドロール&ロックバード〉を投入します。

このカードを入れる理由は2つあります。
1つ目は〈抹殺の指名者〉用です。『転生炎獣』はこのカードが非常に重いです。
展開の終着点としては〈転生炎獣レイジング・フェニックス〉で〈サラマングレイト・ロアー〉や〈サラマングレイト・レイジ〉をサーチして妨害を構えます。
〈サイバネット・マイニング〉や〈転生炎獣ベイルリンクス〉のサーチ効果発動後にこのカードを発動されると〈転生炎獣レイジング・フェニックス〉でのサーチができないため妨害数が減ってしまいます。
そのため〈抹殺の指名者〉用に投入します。

もう一つの理由は上記とは真逆になります。
このカードを手札に持っている状況で相手が〈増殖するG〉を発動した場合です。
『転生炎獣』は〈増殖するG〉が一番重いです。
相手が〈増殖するG〉を発動した場合に1枚ドローはさせてしまうものの、このカードを発動すればそれ以降はドローされることはありません。
『転生炎獣』の場合、先ほど〈ドロール&ロックバード〉が重いと書きましたが〈転生炎獣ガゼル〉で〈サラマングレイト・レイジ〉や〈サラマングレイト・ロアー〉を墓地に送り〈転生炎獣サンライトウルフ〉を転生リンク召喚し効果で回収することで〈ドロール&ロックバード〉のケアをすることができます。

以上の2点から〈コズミック・サイクロン〉が刺さらない相手には〈ドロール&ロックバード〉を先行から投入します。

〈三戦の才〉を採用している場合は〈ドロール&ロックバード〉ではなく〈三戦の才〉でハンデスをしにいったりします。

何回も言いますが、これは『僕の考え方』の『転生炎獣』でのサイドチェンジになります。
あくまでも「こういう考え方をするといいよ」というものなので自分のデッキにあったサイドチェンジをしましょう。また、対面によっては全く違うサイドチェンジをする場合があります。
参考にする程度で全部を鵜呑みにはしないようご注意ください。

長くなりましたが次にいきましょう!

②後攻サイチェンです。

こちらは①とは逆で後攻で弱いカードを抜きます。

さぁ、どのカードでしょうか。

まず〈抹殺の指名者〉ですね。

このカードは先行では相手の手札誘発を無力化でき自分の展開を通せる強力なカードです。

「先行で手札誘発を止めるカード」です。

相手は先行で盤面を作りあげようとしているのだから相手の手札誘発を止めるカードを入れてる余裕はないです。

真っ先に抜きます。

次が迷いますよね。僕は〈サラマングレイト・レイジ〉を抜きます。

〈サラマングレイト・レイジ〉も先行でセットして強いカードです。後攻で初手で引いた場合は何も役に立ちません。

後攻で強い場面は相手の盤面を捲り切ったあと、蓋をするためのセットです。

後攻は相手の展開や盤面をどうにかして崩さないとといけないため、後攻1ターン目で何もしないこのカードは抜いてしまいます。

次はなんでしょう。

〈サラマングレイト・レイジ〉と同じ理由で〈サラマングレイト・ロアー〉?

僕の場合は〈サラマングレイト・ロアー〉は抜きません。

「なんで?相手の盤面を捲る手数にはならないでしょ? さっき言ってたことと違うじゃん!」と思われますが『転生炎獣』デッキは妨害効果を持つモンスターが〈S:P リトルナイト〉と墓地の〈賜炎の咎姫〉のみであり妨害のほとんどを罠カードと手札誘発に依存しています。
上記の点から盤面を捲ったあとに蓋をするカードが必要になります。

〈サラマングレイト・ロアー〉と〈サラマングレイト・レイジ〉では〈サラマングレイト・ロアー〉の方が強いので残します。

〈サラマングレイト・ロアー〉は〈サイバネット・マイニング〉やサイドチェンジした〈禁じられた一滴〉で墓地に送っても転生リンク召喚をすることで戻って来るので問題がありません。

〈サラマングレイト・レイジ〉の場合はコストで墓地に送ると相手の盤面を捲りながら〈転生炎獣 サンライトウルフ〉を転生リンク召喚し回収する手間が増え要求値が高くなります。

以上の理由から〈サラマングレイト・レイジ〉は抜いて〈サラマングレイト・ロアー〉は残します。

他に一体何を抜けばいいのか。

〈サイバネット・マイニング〉を1枚抜きます。

初動を抜くの?と思われますが抜きます。

理由はこのデッキは1枚初動が
〈サラマングレイト・オブ・ファイア〉×3
〈転生炎獣ガゼル〉×3
〈転生炎獣の円陣〉×3
〈サイバネット・マイニング〉×2
合計11枚入っています。1枚減らしても10枚体制です。

10/40で後攻はドロー出来るので6枚スタートです。引ける確率は1枚減らしても十分高いです。

以上の理由から〈サイバネット・マイニング〉を抜きます。

他の初動カードではない理由は「手札コストが必要」だからです。

相手の盤面を捲るためには多くの手札が必要です。なるべく手札を−1したくないです。
消去方で〈サイバネット・マイニング〉になります。

まとめると基本は
〈抹殺の指名者〉・〈サラマングレイト・レイジ〉・〈サイバネット・マイニング〉を抜きます。

〈サラマングレイト・レイジ〉に関しては基本は抜くと書きましたが抜かない対面もあるため正しくは「対面次第」になります。
ただし、後手の場合は〈転生炎獣レイジング・フェニックス〉でサーチするのは〈転生炎獣の意志〉でライフを取りにいくか〈サラマングレイト・ロアー〉で万能無効を構えるかになるため〈サラマングレイト・レイジ〉をサーチするのは稀になります。
サーチが稀で後攻1ターン目では捲りの手数にならないため今回は基本は抜くということにしました。

他の手札誘発や捲り札に関しては対面によって変わるため、全部は書ききれないため割愛します。

サイドデッキから入れるカードも同じです。対面によって全然違います。
さらには後攻から入れるカードには「環境の流行り」というのもあってコロコロ変わるのでここで書くべきではないかなと思います。

例えば『神碑』はこのようになります。
『神碑』の場合は〈サラマングレイト・レイジ〉が後攻でも間に合うため続投します。
代わりに〈カイザーコロシアム〉〈エフェクト・ヴェーラー〉が仕事を一切しないので抜きます。
サイドから入れるカードとしては〈ハーピィの羽根箒〉〈コズミック・サイクロン〉〈拮抗勝負〉の永続魔法罠を除去するカードと〈インスペクト・ボーダー〉を無力化しないといけないので〈禁じられた一滴〉を入れます。
また、〈拮抗勝負〉と〈禁じられた一滴〉は今の環境だから採用しているのであって環境が変わればここも変わります。
これらを環境デッキ1デッキずつ書くと膨大な量になるので今回は割愛させていただきます。

と、ここで疑問が出てきませんでしたか?

「〈墓穴の指名者〉と〈カイザーコロシアム〉って先行では強いけど後攻はどうなの?抜いちゃダメなの?」

疑問に思われた方、鋭いです。

僕は現環境では基本は抜いてません。理由は対面にもよりますが、今の環境では後攻からでも強いからです。

〈墓穴の指名者〉は炎属性テーマの墓地の〈賜炎の咎姫〉や『炎王』の『炎王神獣キリン』に対して発動することで相手の1妨害を消すことが出来ます。



『粛声』に関してはプレイヤーの練度を見て決めてます。上手い人はしっかり〈虹光の宣告者〉や〈屋敷わらし〉などで対策を立ててから〈ダイナ・モンド〉をリンク召喚するため〈墓穴の指名者〉は抜きます。

言い方は悪いですが練度が低い・プレイが下手と判断できる人はなにも考えずに〈ダイナ・モンド〉でアドバンテージを稼ぎにきます。その時は〈墓穴の指名者〉は続投します。

〈カイザーコロシアム〉については『スネークアイ』などの〈I:P マスカレーナ〉や『ユベル』が使用する〈破械神ラギア〉のリンク召喚効果をはじめとしたこちらのターンにモンスターを追加するカードを無力化することが出来ます。


そのため、現在の環境では先行で強いだけでなく後攻でも強いカードになるのでサイドチェンジではメインデッキに残したままにすることがあります。

もちろん、対面によっては抜いてしまって対面に刺さる手札誘発のかさ増しや〈拮抗勝負〉や〈禁じられた一滴〉などの捲り札を優先する場合もあります。

ここは相手のデッキへの理解度が必要になります。全部書くとホントにとんでもない量になるので今回は割愛させていただきます。

最後に、何回も書いた通り、あくまでも『転生炎獣』での『僕の考え方』になります。
それぞれのデッキにあったサイドデッキ・サイドチェンジが必要になります。
今回の話は参考にするだけで鵜呑みにはしないようにしましょう。

⑤ちょっと変わったサイドデッキ・サイドチェンジ

ここまでは基本的な考え方や採用カードの話をしてきました。

実はサイドデッキにはデッキによっては型にハマらない、そのデッキに合ったサイドデッキを構築することが可能になります。

例えば現在僕が使用している『幻影ホルス』を見てみましょう。

サイドデッキに
〈RR-ライジング・リベリオン・ファルコン〉
〈厄災の星ティ・フォン〉
〈RUM-幻影騎士団ラウンチ〉
を採用しています。


これはなにを想定して採用しているかといいますと
自分が後攻の時に投入します。
想定としては
相手が展開系デッキで先行盤面を作りあげた返しのターン、自分の後攻1ターン目です。

・「幻影騎士団サイレントブーツ」を通常召喚。


・相手がEXから2体以上モンスターを展開したため〈幻影騎士団サイレントブーツ〉の上に〈厄災の星ティ・フォン〉を重ねてX召喚。


・〈厄災の星ティ・フォン〉の効果により攻撃力3000以上は効果を発動出来ません。
・〈厄災の星ティ・フォン〉自身は2900あるので倒せるモンスターはバトルで破壊します。
・その後②の効果でバウンスし2面除去。


・X素材として取り除いた〈幻影騎士団サイレントブーツ〉の効果で〈RUM‐幻影騎士団ラウンチ〉をサーチしセット。ターンを返します。


・相手ターンのメインフェイズ時〈RUM‐幻影騎士団ラウンチ〉を〈厄災の星ティ・フォン〉を対象に発動。ランク12の〈厄災の星ティ・フォン〉の上にランク13の〈RR-ライジング・リベリオン・ファルコン〉を重ねてX召喚。


・〈RR-ライジング・リベリオン・ファルコン〉の効果で相手フィールドのカードを全て破壊することが出来ます。
〈RR-ライジング・リベリオン・ファルコン〉は相手のカード効果を受けないためほとんどの場合無効化されず相手の盤面を更地にできます。

次に〈闇のデッキ破壊ウイルス〉です。

このデッキの〈闇のデッキ破壊ウイルス〉のコストは〈ホルスの栄光-イムセティ〉と〈幻影騎士団ダスティローブ〉の効果で攻撃力800上昇させた〈幻影騎士団ラスティ・バルディッシュ〉になります。

このカードを入れてる理由としては
①モンスター効果に対しては強い先行盤面だが〈三戦の才〉などの後手捲りに弱く、〈No.38希望魅竜タイタニックギャラクシー〉を出した場合でしか魔法カードを止めれないためその弱点を補う。

②相手の手札を確認しどこを何で妨害すれば勝てるかを見るため。 

③相手の手札に〈拮抗勝負〉があるか確認。あった場合は〈S:P リトルナイト〉で一時除外することで次のターン攻め手になるカードを相手の手札から予想し〈No.38希望魅竜タイタニックギャラクシー〉か〈幻影騎士団ラスティバルディッシュ〉にするかを判断するため。

④〈幻影霧剣〉や〈王の棺〉を嫌い〈大嵐〉や〈ハーピィの羽根箒〉など魔法罠破壊が積まれるケースが多々あります。それらのカードと〈篝火〉や〈ナイトメア・スローン〉などの初動を根こそぎ奪います。

このような理由になります。

主に〈三戦の才〉のハンデス効果と似た使い方になります。

勝つためには自分の盤面を作って相手の手札を確認するのが一番手っ取り早いです。

〈三戦の才〉2枚ではない理由は
・被ったら弱い
・相手の手札を奪う枚数が圧倒的に多い
となります。

〈三戦の才〉を散らして1枚採用している理由は
・〈原始生命態ニビル〉や〈拮抗勝負〉などの対抗手段を確実に消す
・〈闇のデッキ破壊ウイルス〉がない場合の相手の手札を確認し止めるべきところを確認
が挙げられます。

それぞれ用途は違うものの、手札を見て確実に勝利するという理由で採用しています。

実際、〈闇のデッキ破壊ウイルス〉や〈三戦の才〉のハンデスで勝った試合が多々あるので僕は『幻影騎士団』を使う時はよく入れています。

これは『幻影騎士団』ならではのサイドデッキの構築になります。

このように、デッキに合ったサイドデッキというのも存在します。いわゆる秘密兵器です。決まるとめちゃくちゃ気持ちいいです。

⑥最後に

いかがだったでしょうか?

結構考えることが多くて奥が深いですよね。

僕はひたすら考えてやり取りするのが好きなんでマッチ戦が遊戯王で一番好きです。

今回はマッチ戦のおもしろさが少しでも伝わればいいなと思い書かせていただきました。

覚えること・考えることはめちゃくちゃありますがその先にある勝利は普段のフリー対戦では得られないものがあります。

これを読んで興味を持ってもらえたらうれしいなと思います。

試したくなったらまずは友人間でやってみるも良し、「CSはまだ勇気がいるな」という場合は気軽に参加出来るランキングデュエルに参加してみると良いかもしれません。

普段味わえない勝ち負けにこだわったデュエルもまたおもしろいものです。

勝てば嬉しいし負ければ「あの時あれをすれば」「次はこうしよう」と次のステップに進むきっかけになります。

今回はこれで終わりになります。

結構長かったと思います。
ここまで読んで下さった方、ありがとうございました!!



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