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【純利益加速!!】日本電信電話-2025年3月期2Q決算
今日は日本電信電話(9432)ついて、先日発表された四半期決算である2025年3月期2Q決算について記事を書いていきたいと思います。
日本電信電話といえば、日本最大の通信事業者であり巨大IT企業でもありますね。個人投資家を中心に株式投資家から注目を集めている企業ですね。そんな日本電信電話の各年の通期決算の推移をまとめて記事にしました。
この記事では、上記の記事の続編として今回の四半期決算がどのようになったのか、前年および前々年と比較しながら記載したいと思います。
1.売上高
まずは売上高を見てみましょう。今回の2Q決算で発表された売上高を前年、前々年と比較した図を以下に示しています。
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グラフから今回の2Q決算は過去の2Qと比較すると売上高が僅かですが拡大していることが分かります。2024年3月期が6.36兆円で今年が6.59兆円だったので約3.6%拡大したことになります。
通期での業績予想は昨年比0.6%増収の13.5兆円となっていますので、2Q時点での0.6%増収は業績予想を上回るペースで進捗していると見ていいですね。
2. 営業利益
続いては本業での稼ぎを表している営業利益について見てみましょう。以下の図は過去の四半期決算と比較した今回の2Qでの営業利益を示しています。
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グラフから今回の2Q決算は昨年の2Qより営業利益が若干減少していることが分かります。昨年が9,510億円だったので、今回の9,203億円は昨年比率で3.2%減少したことになります。
昨年の2Qも一昨年と比べると少し減益となりましたが、今期の2Qはその昨年2Qからさらに減益となりました。ただ、通期の業績予想では前年比5.9%減益となっていますので予想と比較すると減益幅は小さくなっています。
3. 経常利益
日本電信電話は国際会計基準であるIFRSを適用して会計報告を実施していますので、経常利益の報告はありません。収益性については、営業利益と純利益で確認していきたいと思います。
4.当期利益
次に経常利益に一時的に発生した特別利益または損失を合計した2Q時点で稼ぎ出した総合の利益である当期利益について見てみたいと思います。
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グラフより、昨年の2Qの純利益から大きく増加していることが分かります。昨年が6,709億円だったので、今回の8,788億円は昨年比率で31.0%増加したことになります。
通期の業績予想では1.1兆円と前年比14%減益になる予想としていますので、2Q時点での31%増益はかなり順調な推移となっています。このまま通期業績予想を大きく超えられるよう、3Q以降にも期待したいと思います。
5.純資産
続いては、純資産の推移を見てみたいと思います。以下の図が各四半期での純資産の額[兆円]を示しています。
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グラフからしっかりと純資産を成長させていることが分かります。日本電信電話はここまで見てきたようにしっかりと利益を稼ぐことができているので、その分を純資産として順調に積み上げて成長しており、何も問題はありませんね。
6.株価
これらの業績発表を受けて、株式市場は日本電信電話に対してどのような評価をしているでしょうか?株価がどのように動いたかという観点でチェックしてみたいと思います。
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グラフは2Q決算発表(11/7)の前後数日間の株価推移を示したものです。
2Qの決算結果が11月7日に発表されましたので、その翌日の11月8日の株価が決算結果に対する市場からの評価ということになります。グラフから決算発表を受けて、発表の翌日に株価は大きく上がっていることが分かります。今回の決算結果は市場が期待していたものを大きく上回ったということがこの反応から分かります。
では、もう少し長いスパンで見た株価の変動を見てみたいと思います。以下はここ6ヶ月間の株価の推移を示した図です。
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グラフから、5月には一時160円くらいの水準でしたが、そこから6月にかけて145円まで下落しています。その後は株価回復したり再度下落したりを繰り返して145円と160円の間で推移しており、特定の方向性をもって動いているという感じはしません。今後、業績を上向かせることで株価も上昇させてくれることを期待したいです。
7.まとめ
ここまで日本電信電話(9432)の四半期決算について見てきましたが、いかがだったでしょうか。
今回の2Q決算では、売上高、営業利益ともに通期業績予想を達成できそうなペースで進捗してはいるものの、昨年の業績を超えることはできておらず、ここ数か月の株価でみてもあまり評価されていないということが分かったかと思います。3Q以降はどのように加速させてくれるかも注目してみたいと思います。
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