【赤字脱出への道!!】-楽天グループ- 2024年期2Q決算 (2024年8月12日)
今日は楽天グループ(4755)ついて、先日発表された四半期決算である2024年12月期2Q決算について記事を書いていきたいと思います。
楽天グループといえば、数多くのグループ企業を有しており、それぞれのグループ企業は順調に稼いではいるのですが、通信事業への参入に挑戦している楽天モバイルが巨額の損失を出してグループの利益をすべて吹き飛ばしているという状況の企業です。そんな2023年12月期決算を記事にまとめているので、ぜひ参照してみてください。
この記事では、上記の記事の続編として今回の楽天グループの今年度の2Q決算がどのようになったのか、前年および前々年と比較しながら記載したいと思います。
1.売上高
まずは売上高を見てみましょう。今回の2Q決算で発表された売上高を前年、前々年と比較した図を以下に示しています。
今回の2Q決算は昨年の2Qと比較すると売上高が増加しています。2023年2Qが9,720億円たっだのに対して今回が1兆509億円だったので約8%増加したことになります。毎年着実に売上高を伸ばしており、着実にビジネス規模を拡大していることが分かります。
2. 営業利益
続いては本業での稼ぎを表している営業利益について見てみましょう。以下の図は過去の四半期決算と比較した今回の2Qでの営業利益を示しています。
グラフから今回の2Q決算は昨年の2Qより営業損失が大きく縮小されていることが分かります。昨年が▲1251億円だったのに対して、今回の▲516億円は昨年比率で赤字幅が56%縮小したことになります。まだまだ赤字となっている状況ではありますが、毎年赤字幅は縮小されてきており、黒字化に向かって進んでいるという傾向は分かります。
2024年6月から700MHz帯(プラチナバンド)が商用化されたので、3Q以降の利益改善に少しずつ寄与してくることを期待したいと思います。
3. 経常利益
楽天グループは国際会計基準IFRSを採用しているため、経常利益の報告はありません。収益としては営業利益と純利益でみることにします。
4.当期利益
それでは、最終的に2Qで稼ぎだした利益である当期利益について見てみたいと思います。以下の図に過去に四半期からの推移を示しています。
グラフより、純利益でみても昨年の2Qのから赤字幅が大きく縮していることが分かります。昨年が▲1,400億円だったので、今回の▲760億円は昨年比率で46%赤字幅が縮小したことになります。赤字なので経営としては順調とは言えませんが、モバイルビジネスも軌道に乗り始めていることが分かります。
5.純資産
続いては、純資産の推移を見てみたいと思います。以下の図が各四半期のでの純資産の額を示しています。
グラフから昨年の2Qの時より純資産を大きくしていることが分かります。ただし、楽天グループは赤字を計上しているので利益剰余金自体は減少しているます、。為替評価などの外的要因によって純資産額としては増加していますが、自力で純資産を積み上げていける状態にはもう少しかかりそうです。
6.株価
これらの業績発表を受けて、株式市場は楽天グループに対してどのような評価をしているでしょうか?株価がどのように動いたかという観点でチェックしてみたいと思います
グラフは2Q決算発表(8/9)の前後数日間の株価推移を示したものです。
グラフから決算発表を受けて、株価は大きく上昇していることが分かります。8/9に四半期決算発表があったので、8/13の株価推移が決算結果の市場からの評価ということになりますが、ここ数日の推移から一気に上げているます。
では、もう少し長いスパンで見た株価の変動を見てみたいと思います。以下はここ半年間の株価の推移を示した図です。
グラフからここ半年くらいの間はおおむね700円から900円くらいの範囲で推移していることが分かります。8/2には日銀の利上げが影響して日経平均が歴史的な暴落をしたのにつられて株価も急落しています。今回の決算のように3Q以降も赤字幅の縮小そして黒字化ということになれば株価も上昇することが期待できます。
7.まとめ
ここまで楽天グループ(4755)の四半期決算について見てきましたが、いかがだったでしょうか。
モバイル事業の赤字にグループ全体で苦しんでいるという状況が長い間続いてきましたが、その赤字幅がどんどん縮小されてきているという傾向が分かったのではないでしょうか?このままの勢いで黒字化できるか注目ですね。
最後まで御覧頂きありがとうございます。
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