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【大幅減益!!】小林製薬-2024年12月期3Q決算

今日は小林製薬(4967)ついて、先日発表された四半期決算である2024年12月期3Q決算について記事を書いていきたいと思います。

小林製薬といえば、今年に入ってから紅麹問題で話題になって製品の回収などの騒ぎになりましたね。そんな小林製薬の各年の通期決算の推移をまとめて記事にしました。

この記事では、上記の記事の続編として今回の四半期決算がどのようになったのか、前年および前々年と比較しながら記載したいと思います。


1.売上高

まずは売上高を見てみましょう。今回の3Q決算で発表された売上高を前年、前々年と比較した図を以下に示しています。

小林製薬(4967)の四半期売上高推移

グラフから今回の3Q決算は過去の3Qと比較すると売上高が僅かですが拡大していることが分かります。2023年12月期が1,192億円で今年が1,145億円だったので約4%減収したことになります。

通期での業績予想は昨年比2.6%減収の1,690円となっていますので、2Q時点での4%減収はほぼ業績予想通りに進捗しているとみていいですね。

2. 営業利益

続いては本業での稼ぎを表している営業利益について見てみましょう。以下の図は過去の四半期決算と比較した今回の2Qでの営業利益を示しています。

小林製薬(4967)の四半期営業利益推移

グラフから今回の3Q決算は昨年の3Qより営業利益が減少していることが分かります。昨年が104.1億円だったので、今回の94.7億円は昨年比率で12.4%減少したことになります。

昨年の3Qも一昨年と比べると少し減益となりましたが、今期の3Qはその昨年2Qからさらに減益となりました。通期の業績予想では前年比6.9%減益となっていますので、3Q時点での12.4%減益は予想よりも減益幅は大きくなっており、最終四半期での加速に期待したいところです。

3. 経常利益

続いては、営業外収益および営業外費用も加えた、毎年定常的に稼ぎ出す利益として経常利益を確認します。

小林製薬(4967)の四半期経常利益推移

グラフから、営業利益と同様に経常利益も今回の3Q決算は昨年の3Qより減少していることが分かります。昨年が208.4億円だったので、今回の179.2億円は昨年比率で14%減少したことになります。

通期の業績予想では前年比6.7%減益となっていますので、3Q時点での14%減益は予想よりも減益幅は大きくなっており、最終四半期での加速に期待したいところです。

4.当期利益

次に経常利益に一時的に発生した特別利益または損失を合計した3Q時点で稼ぎ出した総合の利益である当期利益について見てみたいと思います。

小林製薬(4967)の四半期純利益推移

グラフより、昨年の3Qの純利益から大きく増加していることが分かります。昨年が155億円だったので、今回の53億円は昨年比率で65.5%減益したことになります。

営業利益、経常利益はそこまで大きな減益とはならなかったものの、純利益は大きな減益となってしまいました。これは特別損失として製品回収関連費用を大きく計上したことによるものなので、その効果がなくなれば回復するものではありますが、少し心配ですね。

通期の業績予想では107億円と前年比47.4%減益になる予想としていますので、3Q時点での65.5%減益は予想より状況がよくないと言えますね。早く利益が回復するよう、最終四半期も期待したいと思います。

5.純資産

続いては、純資産の推移を見てみたいと思います。以下の図が各四半期での純資産の額[兆円]を示しています。

小林製薬(4967)の純資産推移

グラフから長期的にはしっかりと純資産を成長させていることが分かります。稼いだ利益を会社の資産として蓄積するといういい循環となっていますね。だだし、今期の2Qから3Qにかけては資産が減少しており、問題が早期に収束することを願います。

6.株価

これらの業績発表を受けて、株式市場は小林製薬に対してどのような評価をしているでしょうか?株価がどのように動いたかという観点でチェックしてみたいと思います。

小林製薬(4967)の株価推移(5日間)

グラフは3Q決算発表(11/8)の前後数日間の株価推移を示したものです。

3Qの決算結果が11月8日に発表されましたので、そこから連休明けて11月11日の株価が決算結果に対する市場からの評価ということになります。グラフから決算発表を受けて、発表の翌日に株価は大きく下落していることが分かります。今回の決算結果は市場が期待していたものを大きく下回ったということがこの反応から分かります。

では、もう少し長いスパンで見た株価の変動を見てみたいと思います。以下はここ6ヶ月間の株価の推移を示した図です。

小林製薬(4967)の株価推移(6か月)

グラフから、5月から現在にかけてたいだい5,400円~5,800円の間で安定的に推移しており、特定の方向性をもって動いているとは言えません。今後、集積性を回復させて株価も向上させていくれるかに注目したいと思います。

7.まとめ

ここまで小林製薬(4967)の四半期決算について見てきましたが、いかがだったでしょうか。

今回の3Q決算では、営業利益、経常利益はそこまで大きく減益とはならなかったものの、純利益については紅麹問題に関連した製品回収費用を計上したことによって大きく下落したことが顕著となりました。また、その影響が予想より大きかったことから株式市場からも評価されないという結果となりました。

最後までご覧頂きありがとうございます。
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