【株価暴騰&暴騰!】さくらインターネット(3778)業績推移まとめ
どうもCUSS(@CUSS3141592)です。
今回業績を見ていくさくらインターネット(3778)は主にデータセンターでビジネスをしている会社にです。AI開発のキーになってくる産業ですね。
そんなさくらインターネットが2024年に入った頃から株価が急激に上昇したことでかなり話題になりましたね。
IT業界ではあっという間に業績が拡大して、いつのまにか巨大企業になっているなんてこともよくあるので、さくらインターネットもそういった道を辿れるのか、見ていきたいと思います。
1. 売上高
まずは売上高を見ていきたいと思います。こういった株価暴騰している企業では前年比100%以上の拡大を見せる企業もありますからね。
以下の図では、青色の棒グラフが売上高を示しています。
売上高は2024年3月期の通期で218億円でした。これまでの推移を見てみると2020年にはすでに200億円を超える売上高を計上しておりそこからずっと200億円を少し上回る売上高で推移しています。どう贔屓目に見ても成長しているとはいえませんね。
オレンジ色の折れ線グラフで利益率を示していますが、こちらも3%程度で推移しており、高くもなければ成長もしていないということが分かります。
2. 年間純利益
続いて、もっと前重要な値と言っても過言ではない純利益についてみてみましょう。以下の図に各年の純利益の推移を示しています。
こちらも増益したり現役したりを繰り返していて、上昇トレンドを描いているとはいえません。2021年に7.6億円の純利益を計上していますが、ここ3年間はその時の利益を更新することができていません。
3. 株価
そんな売上高も純利益も全然成長していないさくらインターネットですが、株式市場では急に注目されて株価が急上昇しました。ここ5年間の株価の推移を以下の図に示しています
チャーをから分かるように数年間ずっと低迷していた株価が1年も経たないうちに10倍以上の上昇となっています。テンバガーというやつですね。ここ最近の変動を少し詳細にみるためにここ半年のチャートを以下の図に示しています。
一時は10,000円を超えるところまで上昇しましたが、その後は少し落ち着いて6,000円付近で推移しています。それでも1年前までの低迷していた時期から見ると10倍以上になっていますね。
では、なぜ業績が成長していないさくらインターネットの株価は急に上昇したのでしょう?
(1)NVIDIAのGPUを獲得
さくらインターネットはNVIDIAからGPUの提供を受けると発表されて期待が集まりました。NVIDIAのGPUは米国の巨大IT企業の間でも奪い合いになっているほど、現在のデータセンターには欠かせない存在になっています。
これを手にいたことで、株式市場から評価されたわけですが、これだけでNTTデータやソフトバンクに対抗していけるのがは疑問が残るところなので、今後に注目です。
(2)政府系クラウドに認定
また、政府系クラウド事業者にも認定されたことで、自治体などからの受注を受けられるようになったことが今後の事業拡大に期待を集めることになりました。
ただし、これもそれぞれ自治体が他の大手企業と比較した結果どこに発注するかを決めることになるので、そこで競争力を確保できるかが重要になってくるので、認定されたこと自体が売上の拡大を意味するわけではないですね。
(3)補助金による支援
先ほどのNDIVIAのGPU獲得しかり、それを使ったデータセンターの構築しかり、政府から補助金をもらって実施しています。
TSMCの誘致もそうですが、政府も本気で半導体の確保に力を入れ始めていて、今後もその恩恵をさくらインターネットも受けられふ見込みが高いと期待されて株価も上がっていますね。
4. 自己資本比率
続いて自己資本比率です。過去からの推移をまとめると以下のグラフのようになります。棒グラフが純資産の額を示していて、折れ線グラフが自己資本比率を示しています。
売上高、純利益ともに成長していないとはいえ、ちゃんと黒字にはなっているので、自己資本は少しずつ積み上がっています。自己資本比率も30%と、もう少し高い方が安心できる水準ではあるものの傾向としては上昇してきており、問題はないという感じですね。
5. 配当金
次は配当金を見ていきたいと思います。以下のグラフに1株あたりの配当金の推移を示しています。
図から分かるように毎年ではないものの1株あたりの配当金額を増額してきています。来年も今年の3.5円から増配して4円が計画されています。0.5円というと少なく感じてしまいそうですが、14%程度の増配となるのでそこそこ大きいですね。
以下の図は配当性向の推移を示したものです。
配当性向はずっと継続して低い値ですね。特に2024年は株価の急上昇によって0.1%と非常に低い値になっています。とは言ってもこの銘柄に配当金を目的に投資をする方も少ないでしょうからあまり関係ないかもしれませんね。
6. PER
次に割安度合いを見るPER(株価収益率)を見てみましょう。PERは純利益に対して何倍の株価となっているかという指標です。以下に過去5年間のPERの推移をグラフ化したものを示します。
30倍程度の値で安定して推移していたPERでしたが、今年の株価上昇で一気に311倍へと跳ね上がっています。311年分の利益を先食いして株が売買されている以上な状態と言えますね。
7. PBR
次に同じく割安度合いを見るための指標であるPBR(株価純資産倍率)をみてみたいと思います。PBRは1株あたりの純資産に対して何倍の株価になっているかを示す指標ですね。以下のグラフにPBRの推移示します。
PBRも3倍前後でほぼ安定して推移してきましたが、ここ最近の株価の急騰によって22倍という非常に高い値まで上昇しています。PERもそうでしたが、これらの指標からはかなり割高な価格が付けられているといえます。
8. ROE
最後に収益性を見るためにROE(自己資本利益率)をチェックしておきます。これも同じように過去5年間の推移をグラフ化しました。
ROEは年によってかなり振れ幅が大きいですね。直近の2023年と2024年の値でみると7-8%と、そこまで高いというわけではないですが、悪くない結果を出していますね。
以上、さくらインターネット(3378)の2024年の業績推移まとめでした。今後、上昇した株価に見合うだけの業績を出していけるかに注目ですね。
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