事業会社って実際どうなん?(コンサルからの転職) とぅっきー
元銀行員、元コンサルである筆者が事業会社で働いてしばらく経ちましたが、
本日はその実態について分かったことを共有したいと思います!
意外と銀行員やコンサルの方は事業会社で働いてみたい!という方がいるみたいで、その方々の役に立てればと思います!
筆者の経歴
◇メガバンクへ入行。都内店へ配属。法人担当として勤務。法人部門にて優秀賞を獲得。
◇コロナ渦を契機に少数精鋭の事業再生コンサルティングファームへ転職。事業財務DD、再生計画策定に従事。
製造業や小売業などの計10社以上の再生支援を実施。
◇某大手事業会社へ入社。経営企画として様々な事業の意思決定に携わる。
事業会社で感じたギャップ
◇当事者意識がより一層必要
これはどの仕事でも必要ですが、より重要になります。
簡単にいうと自分がPLを持っているんだということです。
これまで銀行やコンサルではあくまで顧客のPLやBS良くしていくことが求められていましたが、今後は違うでしょう。
コンサルのときのようにどのようにして、増収させるかを分析していくだけではなくて、実際に行動に起こすことが求められます。
絵にかいた餅ではなく、結果を求められるということです。
そのためには周りを巻き込んでいく力も必要です。
◇就労環境がホワイト
これは完全に会社によって異なると思いますが、少なくとも銀行や再生コンサルよりはホワイトです笑
体育会の気質がある銀行ほど、精神論の世界はないです
再生コンサルほど、無限労働の気質もないです
今の会社は成果主義で、無理なことをさせるようなこともありません。
できないことはみんなでやるし、やることを強制することもない。
一人ひとりが自立した人間として認められ、その信頼の元仕事を回しています。
再生コンサルは労働集約型の最たる例で、人の稼働に応じてお金をもらうビジネスモデルのため、休んでいる暇はないのです。
労働集約型ではなく、ある程度のサブスクリプションモデルの会社は人の労働集約型ではないので、とても楽です笑
銀行員やコンサルの経験は活かせるのか?
結論からいうと活かせます
◇銀行員が活かせるスキル
・関係者間の調整能力(根回しスキル)
これは経営企画にとっての仕事に当てはめた場合ですが、役員とのコミュニケーションが多いため、組織の力学を理解し、どのように役員に伝えるかを考える場面が多いです。
役員とあの事業部の部長は折り合いが悪いから、緩衝役にこの役員にも協力してもらおう
など根回しのスキルが必要です。
・コミュニケーション能力
様々な人と関わります。事業部の方だけでなく、間接部門の方とも仕事をするケースがあるでしょう。
それに応じたコミュニケーションをとるのは銀行員の得意分野ではないでしょうか。
◇コンサルが活かせるスキル
・Excel・Powerpointスキル
こちらは本当に身に付けておいてよかったなと感じるスキルです。
役員へのプレゼンにおいて、事業部のやりたいことをしっかり可視化する必要があり、そこでコンサルで磨いた上記のハードスキルがとっても活きます。
コンサル出身者はこれまで綺麗なレポーティングを上司からうるさく叩き込まれた人が多いので、どこにいっても他人にとって分かりやすいレポートを書くことを心がけています。
対して事業会社の方はコンサルのように体裁面についてうるさく指導されないケースが多いため、整ったレポーティングができる方にお願いされるケースがあります。
つまり、頼られる存在になりえるということです。
当然事業部の戦略会議にも参加し、内容を理解、必要であれば意見を求められます。
そういったところに入り込める心強いツールになるということですね。
・事業・財務まわりへの理解
経営企画では社内の事業だけでなく、M&Aの検討も行います。
特に外部からのM&A案件においては様々な資料をもらいます。
当然高く買ってほしい企業が多いので、事業計画は甘めに作れていることが多いです。
売り手企業は売って終わりですからねw
そこの事業計画をしっかりチェックできることが重要です。
簡単な例ですが、製造業の会社を買収する場合、
増収の計画があれば、当然売上原価も増加するはずです。
それに応じて販管費の中にも準変動費と呼ばれる電力費などのも増加するはずです。
増収するのであれば、工場のキャパシティが足りるかどうかの検証も必要です。
しかし、それらの見積もりがあやふやであれば、当然事業計画としてはダメです。
そういった目利きが事業会社にいって、活きてきます。
この考え方は簿記2級や簿記1級で学ぶこともできるので、ぜひご興味のある方は試験を受けてみることをオススメします。
知識を入れた分だけ力になる良い資格試験だなと筆者的には思っています。
結局事業会社は良いの?悪いの?
結論、とっても良いです。
個人的には働き方も改善し、仕事もより自分主体になったのでこれから先が楽しみです。
銀行のように変な人事権を活用した理不尽な力学は働かないので、過ごしやすいですね。
また再生コンサルのように長時間労働をせざるを得ない環境でもないです。
経営企画ポジションは、なによりも役員との接点が多いため、事業部に異動しても、その役員との接点を買われ、高いポジションにあてがわれるケースが多いです。
事業運営を経験するというスキルは今後どの会社も欲しがる職能ですので、ぜひ銀行員やコンサル出身の方で事業会社に興味のある方は、
転職先の選択肢の1つとして考えてみることをオススメします。
こちらに参考になる記事を貼っておきますので、よかったら参考にしてみてください。
それでは!