【SfC雑記】11%の壁/「勝ち確」のアイドルはいるか?
『アイドルマスターシンデレラガールズ』の新しい総選挙、「Stage for CInderella」(SfC)が始まりました。
ざっくり概要を説明すると、ボイスのあるなしによらず全190名を4グループに分けて予選→5×4+1の21名で本戦を実施、予選は1回に別々の5名に投票する、という仕組みです。
第9回、第10回と、ボイスオーディション総選挙という形でボイス獲得戦が分離されて実施されてきましたが、そのため本体のシンデレラガールズ総選挙を取り巻く環境の変化が消え、「前年2位が勝つ戦い」と化していました。このルール変更で毎年環境を変化させ、より面白い戦いにしようという意図を感じます。
予選のルールがガラッと変わったものの、やることの原則としては「好きな子1人選ぶ!」が「好きな子5人選ぶ!」に変わっただけです。好きなように入れましょう。
ただ、何か望む結果がある(シンデレラガールを獲りたい、ボイスが欲しい、この子とこの子の曲が聞きたいetc.)なら、その確率を高める行動を選びたいものです。ここでは、そういう人向けに私なりの予想を共有したいと思います。
11%の壁
SfCは投票券1枚(この記事では1口と呼ぶことにします)に対して必ず5票を重複なく投じるシステムです。
では、SfCにおける得票数の平均はどのくらいになるでしょうか。全190人を4グループに分けているので、1グループは47人か48人ですから、全票数の1/47です。それはそう。
ただし、SfCは1口に対して5票なので、全口数に対しての割合でいうと5/47=10.6%です。……ここがスッと理解しにくいポイントですが、1口が5名の得票数に分散して貢献することを考えれば納得がいきます。
言い換えれば、あるアイドルが全投票券の約11%分の票を集めることができれば、そのアイドルは平均以上の得票数を獲得できる、ということです。さらに裏を返すと、あるアイドルの支持が約11%に満たない場合、得票数は平均以下となり、グループ通過は厳しくなるでしょう。
このことから、11%の支持を集めることがSfCでグループを通過するにあたっての第一の壁といえるでしょう。
「勝ち確」のアイドルはいるか?
ここまでの議論は1口5票というSfCのルールだけが前提なので、それほど疑いの余地はないと思います。
ここからは、歴代総選挙で結果を上げてきた「強い人」とそうでない人、それぞれの立場での戦い方を考えてみます。あくまで筆者のバイアスが入った様々な仮定に基づく予想なので悪しからず……。
「強い人」たちにとって
各グループのラインナップを見て「この子は強そう(人気がありそう)」というアイドルは何人か思い浮かぶと思います。
そうした「強い人」たちの支持者は素直に投票するとして、それ以外の参加者は自分の持つ5票をそこに入れるでしょうか。
同グループの別の人を支持する人は、「強い」人に入れると通過枠が減る危険がある
別グループに本命がいる人は、本戦で戦わなくて済むに越したことはない
と考えれば、基本的には入れないことのほうが多いでしょう。票を交換するなどしない限り、支持票以外の票を集められる余地は少なそうです。
このことと「11%の壁」をふまえて、「支持者たち単独で11%も票を集められるか?」を考えるとどうでしょうか。意外に微妙では?というのが筆者の感想です。今までの壁が「1/190=0.5%の壁」だったことを考えれば。
「微妙」というのは「絶対に超えるだろう」とも「絶対に超えられないだろう」とも言えないくらいだな、という意味の「微妙」です。
ですから、個人的には「強い」とされるアイドルが予選落ちしてもあまり驚きはないと考えます。また、積極的に新たなシンデレラガールの座を狙うアイドルは周囲からのマークを受け、非常に厳しい戦いを強いられると予想しています。Aブロックの結果発表時は、こうした「強い人」たちの動向やSfCでの力を注意深く観察しておくことが重要だと思います。
「強くない人」たちにとって
こういう言い方は語弊がありますが、次は今までの総選挙で苦杯をなめてきた子たちの視点です。シンプルに「11%の壁」を超えられるかどうか考えてみると……微妙は微妙ですが、「何とかなるかもしれない」寄りの微妙だと思いませんか?
「強い人」たちとは異なり、グループ内での結託もしやすく、(特にボイス獲得を目指す子なら)全く接点のなかったところからの支援も期待できるでしょうから、それらの浮動票が集まって11%を超えるということはザラにありそうです。
ただし、もちろん11%というのは第一関門でしかないので、トップ5入りのためには全然足りません。集票だけでなく通過枠も意識しなければならないでしょう。
自分たちが持つ5票の行き先を「通過枠をなるべく増やす」ように考える上で、以下の3つの戦略が基本的には考えられます。
絶対に通過するであろうアイドルに入れて、より票数が近そうなライバルに行き渡る票を減らす
絶対に通過しないであろうアイドルに入れて、より票数が近そうなライバルに行き渡る票を減らす
通過確率が低そうな複数のアイドルに均等に入れて、ライバル同士の票数差を縮めないようにする
このうち、2については実行可能性が低そうです(本命が勝てるだけの票数を入れると、いくら勝たなそうとはいえボーダーに迫られる危険があるため)。
1については当然視野に入る戦略ですし、2のように本命への影響も少ないですが、個人的には避けたほうがよいのではと思っています。前述の通り、「勝ち確」のアイドルは(少なくともAグループ開催時点では)ほとんどいないだろうからです。入れなければ通過を阻止できるかもしれないのに、あえて入れて通過枠を1つ確定させるのは得策でないでしょう。
※「強い人」でも本当に好きなら入れましょう。変に戦略として「1票余っちゃったから強い人に入れとこう」はあまり得しなくないですか?という主張です。
ですから、どうしても票が余ってしまう場合、なるべく投票先を分散するのが無難ではないでしょうか。
まとめ
ざっと考えていることを書き連ねてみました。結局何が言いたいかというと、
「強くない」という決めつけをしない(どこにでも「ひょっとして」があり得る)
「強い」という決めつけをしない(余った票に困ったら適当にランダムに投げよう)
って感じです。
おおむねこの記事の通りの予想をしていることは事実ですが、あまりにも仮定に参加者の人の心が加味されていないので絶対にこうはならないだろうなとも思っています。
個人的に、シンデレラガールという称号は「パーソン・オブ・ザ・イヤー」みたいなものだと思っています(だからこそ第7回に安部菜々が勝った訳で)。誰が勝っても(結果発表後2時間くらいは「どいつもこいつも分かってねえなあ」と腐るけど)嬉しいしリスペクトしたいと思っています(7th大阪の『Sun!High!Gold!』で2番から原紗友里が歌いだしてめちゃくちゃ泣いた人)。
ダイマ(ダイレクトマーケティング)というとアイドルの魅力を紹介しがちですが、せっかく5人で歌うんだから「勝ったらこういう歌が聞けるかもよ」「この子はこういうパフォーマンスしてくれるはず」みたいな紹介の仕方が増えるといいなと僕は思っています。基本的には全ブロック投票先を決めてしまっていますが、どうしてもという熱意がある方はそういうダイマをください。
SfCが誰も予測ができないカオスな結末をもたらす祭でありますように。