ダイアン 架空漫才3
「俺の1日」
津「いやー今日はね。予定ビッシリで。もー大変でしたわ。」
ユ「いやいや。絶対、俺の方が大変やったよ。」
津「なんやねん急に。今日俺めちゃくちゃ忙しかったんやから。」
ユ「お前なんか忙しい言うても1日2日やろ?俺は毎日大変やねんから。」
津「何を大変なことがあんねん。」
ユ「分かった。お前、俺をやってみてくれ。俺のとある1日体験させたるから。朝起きるとこからやって。」
津「おう、わかった。」
(津:目を瞑る)
ユ「プップププー!プップップップップププー!」
津「うるさいな!なんやねん!!」
ユ「あ、これ?これな。毎朝、鼓笛隊が起こしてくれんねん。」
津「鼓笛隊!?部屋におんの?」
ユ「うん。」
津「なんで?」
ユ「それはわからん。」
津「どういうこと?」
ユ「なんか40歳になった朝からずっとおんねん。」
津「……。ほんなら東京まで付いて来てるやん。」
ユ「すまん。この事はあんま聞かんといてくれ。俺も何も知らんから答えようがない。」
津「…まあ、分かった。」
ユ「じゃあ部屋出て、顔洗って飯食いに行って。」
(津:部屋を出ようとする)
ユ「ちょっと待って!」
津「びっくりした!なにぃ!?」
ユ「部屋出る前に着替えてくれ。」
津「あ、このタイミングで着替えんねや。外着?」
ユ「外着というか…漫才衣装。」
津「漫才衣装?なんで?」
ユ「あのーうちの嫁が元々俺のファンでさ。私や皆の前ではずっと漫才師"ダイアンユースケ"でいて欲しいって言うねん。やからそうしてる。」
津「なんなんそれ…。」
ユ「部屋にいる時だけ、唯一"西澤裕介"に戻んねん。」
津「嫁、やばぁ…。」
ユ「あんま嫁さんのこと悪くいわんといてくれよ。」
津「…。」
ユ「めちゃくちゃ可愛いから。」
津「そうなんや…」
ユ「うん。マカロンくらい可愛いから。」
津「そっち系の可愛いなんや。女子高生の言う"可愛い"なんや。」
ユ「ほな、嫁が朝飯用意してくれてるから、食べて。」
津「…おん。何用意してくれはったん?」
ユ「コロッケと白飯。」
津「え!?」
ユ「ちゃうねん。あの大炎上あってから、懺悔のために食べてんのよ。」
津「そんな炎上してへんで…。ボヤもボヤやったで…。」
ユ「ほな飯食ったら、歯磨いて家出よか。」
(津:歯を磨き始める)
ユ「あーやりすぎやりすぎ。そんな磨かんでいい。」
津「え?」
ユ「もう歯磨きなんてこれだけでいいから。」
(ユ:右の奥歯から左の奥歯へ歯ブラシを1回だけスライドさせる)
津「1回!?」
ユ「1回。渾身の。」
津「往復すらせえへんのや。…ちゃんと磨きいや?」
ユ「じゃあ家出よか。」
津「…。」
ユ「まず毎朝の日課があるから。」
津「そうなんや。何すんの?」
ユ「あー護摩行。」
津「護摩行!?あの金本とか新井がやってた炎の前に座るやつ!?」
ユ「そう。」
津「アレを毎朝?珍しっ!あんなもんお前、野球選手がオフシーズンに1回やるもんちゃうの。」
ユ「そうなんや。でまあ護摩行終わったら、仕事行こか。」
津「おう…。」
ユ「この日は"ヒルナンデス"と"ぽかぽか"と"ひるおび"の仕事入ってんねんけど。」
津「ええ!?めっちゃ裏かぶりしてるやん。なにそれ?時間ずらして出るってこと?」
ユ「ううん。ビタ被り。」
津「ビタ被り!?そんなん出来んの?」
ユ「なんか、全く同じ映像を使うって方法でギリ凌げたけどな。」
津「そんなんで恵さんとハライチ騙せる?南原さんは行けそうやけど…。」
ユ「ほんで次はラジオ。」
津「おー。TBS?」
ユ「そう。KBS。」
津「………?TBS?」
ユ「そう。KBS。」
津「…なんか会話は成立してるけど、多分お互い思てることちゃう気するねんな…。」
津「…TBS?」
ユ「そう。KBS。」
津「………………KBS?」
ユ「…ちゃう。KBS!」
津「逆なった…!てか…え?KBSって言うてない?」
ユ「言うてるよ。」
津「え?KBSでラジオやってんの?」
ユ「うん。」
津「1人で?」
ユ「1人。」
津「えー知らんかった。どんな内容?普通に1人で話すだけ?」
ユ「まあそやな。一応番組のコンセプトはラジオ版"走る男"なんやけど。」
津「走る男!?森脇さんの!?」
ユ「そう。」
津「ラジオじゃ良さ出んやろ…。」
ユ「まあ、今日はこれで仕事は終わりで。この後、先輩と飲みに行くねん。」
津「お、ええやん。先輩って誰?」
ユ「鼠。」
津「え?」
ユ「…鼠。鼠先輩。」
津「そういう先輩!?てか、お前仲良かったっけ…?…ほ、他は?」
ユ「矢野・兵動の矢野さん」
津「…パイセンか。たしかにな。もう他はおらんやろ。」
ユ「あとはNOKKOさんかな?」
津「NOKKOさん?…え!?レベッカの!?」
ユ「そう。」
津「先輩関係ないやん!」
ユ「いや昔、レベッカの曲で『せんぱ~い』って声が聞こえるってのあったやんか。…それで。」
津「あったけど!それも先輩にカウントするんや!」
ユ「……んで、思いの外飲み会が盛り上がらんかったから、1時間くらいで解散してさ。」
津「やろな。」
ユ「で帰ったらさ、案の定嫁さんが晩ご飯用意してへんのよ。」
津「そらそうやろ。そんなん自分でなんか作ったらええやん。」
(津:歩いて台所へ行き、冷蔵庫を開けようとする)
ユ「待って!」
津「なによもう!」
ユ「うち、台所は男子禁制やねん。」
津「古いなぁ。考えが古いねん。それも嫁さんが決めたんやろ?」
ユ「うん。」
津「変やなあ。」
ユ「あんま嫁さんのこと悪く言わんといてくれ。…めちゃくちゃ綺麗やから。」
津「知らんけど…。」
ユ「新築くらい綺麗やから。」
津「もうええて。ほなテレビでも観るわ。」
ユ「すまん。まだ地デジに対応してへんねん。」
津「なんでやねん!じゃあ風呂入るわ!」
ユ「すまん。風呂は19時から24時まで清掃で使えへんねん。」
津「ピークタイムに清掃すなて!ならもう歯磨いて寝るわ!」
(津:歯を磨く)
ユ「そんな磨かんでええで。」
津「ああ!(怒)」
(津: 右の奥歯から左の奥歯へ歯ブラシを1回だけスライドさせる)
津「部屋行くで!!」
(津:歩いてドアを開ける)
ユ「待って!部屋着に着替えて!」
津「もう!!(怒)」
(津:着替える)
津「寝るで!おやすみ!」
ユ「………とまあこんな感じの1日やねんけど………。…大変やろ?」
津「いや嘘つけぇ。ッテモウエエワドウモアリガトウゴザイマシター!」
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