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【白井未衣子とロボットの日常《反転》】8・力説の日《4》

※先に《共闘》ルートの『1・正夢の日』『2・復讐の日』を読む事をオススメします。
※予告なく変更のおそれがあります。
※設定上、残酷な描写があります。

雨は雲から降らせる。天気が雨の時の空模様は、決まって雲が広がりを見せている時である。
上空には、積もり積もった雲達が、青空一面に敷き詰められていった。

雲の隙間に…丸みを帯びた光る物体があった。
白っぽいので、オペレーターの錯覚なのかもしれないと見過ごそうと判断した。判断は、宗太郎の頭の中だけで済んだ。
オペレーターに直接、伝えなかった。
白っぽいものの中に、何かが紛れているのを発見した。
地球人から見れば、変な記号の一部が、雲の隙間から現れた。
あの横1列の並び方は、『文字』の配列だろう。
変な記号の外縁の色だけは…黄色っぽく見えた。

外宇宙からの襲撃対策について本気で取り組む者達は、これが何の意味か察した。
「宇宙船!?」
「すぐに警報を鳴らせ!一般人を避難させろ!襲撃の予知だ!」
「わかりました!」

宗太郎が指示を出した。報告者のみならず、他のオペレーター達も気を引き締めて、緊急事態に取り掛かった。
「着陸地点は予測できるか?」
「調べてます!」
ジェームズがどこに落ちるか聞いていたが、オペレーターの手は素早いタッチ操作で行われていた。
映像の次は地球上の地図が表示された。
太平洋がメインの世界地図から、少しずつ縮小を重ねていった。

焦点が、愛嬌湾に移った。

「あの宇宙船が、愛嬌湾に…!?」
「って事は、もしかすると…!」
「【ホルプレス】よりも脅威なる襲撃が、再び[天海山ユートピア]に…!」
宗太郎は嘆いていた。
悲劇は繰り返すのかと。

マルロの襲撃でも、やっとの思いで防げたのに。
[天海号]は何度も出せる物ではない。
「宗太郎…くっ。」
ジェームズも司令の落胆する姿に共感していた。
だからこそ悔しいのだ。

何か[ラストコア]側から手を出さないと、再び愛嬌市が破滅する。

ジェームズは宗太郎の代わりに指示を出した。
「【パスティーユ】をまず出せ!未衣子は飛ばした時に拾うんだ!いいな!」

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明日もお楽しみに!

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