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囲碁史記 第78回 方円社創成期を支えた棋士
方円社創成期の社員
日本棋院誕生前に日本囲碁界の片翼を担った「方円社」は、明治十二年四月に研究会としてスタートする。このときの社員(メンバー)は家元も含めて十人であった。
【方円社発会時の社員】
村瀬秀甫(七段)、中川亀三郎(六段)、林秀栄(五段)
安井算英(五段)、水谷四谷(五段)、小林鉄次郎(五段)
吉田半十郎(五段)、高橋周徳(五段)、酒井安次郎(四段)
土屋百三郎(三段)
その後、分裂した方円社の社員は家元により段位を剥奪されるが、明治十三年七月に方円社独自で免状発行に踏み切っている。このとき東京府へ出された免状発行の届け出に書かれた社員は、僅か十二名であった。
段位発行届出時の社員(明治十三年七月二十六日)
村瀬 秀甫(社長)、中川亀三郎、高橋周徳、野村季友
梅主長江、小林鉄次郎、高橋杵三郎、大沢銀次郎
酒井安次郎、水谷 縫次、林佐野、今井金江茂
方円社創成期を支えた社員について、家元以外では中川亀三郎、小林鉄次郎についてはすでに紹介したが、それ以外の社員について紹介していく。
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