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マリ(コ)さんについて


 今年私が出会った中で一番魅力的な人のお名前がマリさん。本名なのかニックネームなのかわからないのだけど、ヨガのインストラクターをしていらっしゃる。

 15年続けてきたフラメンコを、ポキッと、ほんとにポキッと心が折れて、自分でも驚くほど突然辞めたのが7月はじめのこと。 
週2回のスタジオ通いがなくなり、ちょっとゆっくり家で過ごしたっていいのでしょうが、そんな事できるタイプじゃないからフラメンコだったんだろうなぁと、自分のことを分析する時間は持てた。
とりあえずシューズやカスタネットやお稽古用のスカートや黒いTシャツ(フラメンコ周りのグッズはなぜか黒ばかり)の数々をクローゼットの奥深くにしまってみたら部屋が明るくなった…ような気がしたけど、心の穴は埋まらない。
フラメンコが嫌いになったわけじゃないから、グッズは捨てずに、もしかしたらまた…に備えてるつもり。で、次なる活動をリサーチしていると、今のご時世、次々と情報が入ってくるから、動くか動かないかの選択をするだけとみた。
私の場合、選択ではなく動きます。もう一択です。
通いやすそうなピラティスのスタジオに体験に行き、(なんか思ってたのと違うぞ)と思いながらも、
「今日お申し込みいただけば、入会金は無料になります!」と受付のお姉さんにニコッと言われてそのまま入会。
家に帰ってすぐにプログラムをチェックして、体験とは別のインストラクターのピラティスクラスやヨガクラスを予約した。

 そして、出会ってしまったのです。マリ先生に。

フラメンコでは先生をはじめとする“人”に疲れて心折れたので、今は淡々と自分と向き合って体を動かす時間を持てるだけでいいや、となんにも考えずにスタジオ入り。
フロアの隅っこにマット敷いて、窓からケヤキ並木と空を眺めていたら
「◯◯さん、よろしくお願いしますね」と下の名前で呼ばれて、(別にそんなことしてくれなくていいよ…)とナナメな気持ち発動するも、
レッスン中の、声や話し方や目の配り方に、フラメンコで得られなかった人としての深みを感じてありがたい気持ちになった。

何事も、やっぱり“人”なんだろうなぁ。大切なのは。

まだ数回しかマリ先生のレッスンは受けていないのだけど、先生が伝えたいヨガのナニガシカを得られるまで頑張る所存。

 そのヨガの帰りに、以前私の英語教室に来ていた生徒さんのママにお会いした。お嬢様、どうしてますか?と聞いたら、「実は今週末に結婚するんです」と…!ママの表情がツヤツヤしていたのはそのせいか。幸せのお裾分けを思いがけずいただいた。
そのお嬢様、マリコさんとおっしゃいます。
マリコちゃん、おめでとう!

 その昔、小学2年生の時、親友と呼べる友達ができた。賢くて、可愛くて、キチンとしていて、弟にキビシイ女の子。彼女が転校してしまって音信は途絶えてしまったけど、どこでどうしてるかなあ。
マリコちゃん…

 大学4年の時に、神田にあるアテネ・フランセに週2で通っていた。
週1で日米会話という英語のスクールにも通っていた。
大学では単位を落としまくり、4年生なのに月曜日から土曜日までフルに授業を取らねばならず、就活も同時進行していた。
生活のどこをどう切り取っても中途半端なおバカさん。
アテネ・フランセのフランス語クラスは宿題がたくさん出ていたような気がするのだけど、家でテキストを開いた記憶がないからやっていなかったと思う。
大学の授業終わってから電車にとび乗ってクラスに駆け込むと、一番前の列の先生の目の前の席しか空いておらず、そこが私の指定席だった。 
40代前半くらいのなかなかのイケメンフランス人の先生は
「また彼女はボクの目の前に座ってるよ。一体何しに来てるんだろう」と笑ってない目で言うから、
クラスメイトの気の毒そうな視線を背中に感じて一応恐縮していた私。
当てられて困っている時にそっと答えを教えてくれて、時々ご飯に誘ってくれたマリコさんに、もしもどこかで会えたならお礼を言いたい。

 長男が昨年結婚した。
彼女に初めて会わせてもらった時、こんな美しい人、世の中のどこに隠れてたんだろうと思った。
バリバリ仕事してるみたい。
隙なくお手入れしてるみたい。
ザルなのかワクなのかわからないけど、お酒大好きみたい。
ワンコに夢中みたい。
息子、彼女にゾッコンみたい。
息子よ、マリコさんを一生大切にするのだよ。

 仕事仲間として、フラメンコ仲間として、フラワーアレンジメント仲間として、サルサ仲間として濃い、いや、濃すぎるお付き合いをしているマリコさんについてはまた追々語らせていただきます。

 マリコさんたちに感謝。


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