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【建築家の頭の断面図】エルメスをインテリアで言うと何だろう?(ファッション)


ハイブランド「エルメス」とインテリアについてのお話。
昔から他の業界のブランド価値が微妙につかみづらいと思っていたので、インテリアブランドに例えたら何になるんだろう?を考えてみました。

あくまで個人的な見解なので、ファッション業界の人もインテリア業界の人も流し見するくらいで見てもらえたら嬉しいです。

さて、「エルメス」は皆さん知ってますよね
ファッション業界のトップクラスに君臨するハイブランドの一つですが、
まずはほんの少しだけ紐解いてみようかと思います。

【エルメス】

レザーにこだわり、馬具工房で始まったエルメスは自動車産業が発展するにつれて、徐々に製品が変わっていく。各ハイブランドがライセンスビジネスが流行して様々な商社とライセンス契約を結び、売り上げを上げる中、ブランド価値が下がる事を懸念して、現在に至るまで一切ライセンスビジネスを行っていない。

このライセンスビジネスって契約したいろいろな会社がブランドの名前でプロダクトを造れるため、安売りに行きやすく、のちに衰退したものなんだけど、安物イメージが付くので、そこのブランドもイメージ低下していってるんですよねぇ

またエルメスは自社の職人技の価値を守るため、LVMH(ルイヴィトン・モエ・ヘネシー)などの買収戦略と異なり、いろいろなところからの買収を拒否し続けている。

経営視点は置いといて、頑なに自分たちのやってきているクラフトマンシップを守ろうとしているんですねぇ

それが現在の業界でのポジションに繋がっている気がするかな。

過去、有名なデザイナーも参画しており、「マルタン・マルジェラ」や「ジャン=ポール・ゴルチエ」などがいますねぇ。

すごく簡単に言うとこんな感じで自社のこだわりを守りつつ、ブランドイメージをつくり上げてきた「エルメス」だけど、インテリアにおいてもプロダクトを出しているんだよねぇ。

過去には建築界のノーベル賞といわれるプリツカー賞を受賞した建築家とコラボしたり、有名なプロダクトデザイナーのジャスパーモリソンとも一緒にプロダクトを輩出している。

こだわりが強いエルメスのインテリア商品はもちろん価格もエルメス級。
ティッシュケースとかで15~16万です。気の利いたティッシュケースならイケアで1000円で売っている現在において、約150倍。

これがこだわりとブランドの「価値」ということなんだなぁ

このことを踏まえてインテリア界のエルメスといえば・・・

ということを考えましたが・・・難しい。

何度も言いますが、「かなり個人的で偏った意見」ということを加味していうのであれば、思いつくのは・・・

「Roche Bobois(ロッシュ ボボア)」がいい線行くんじゃないかなぁって。

もう少し詳しくいうと、「ロッシュボボア」+「バカラ」+「ウォルターノル」かなぁって思います。
(確か東京青山あたりにロッシュ ボボアのショールームがあったはず)

フランスにて設立50年以上あり、世界で260店舗以上あるラグジュアリーインテリアブランドのロッシュボボアは、ケンゾーやジャン=ポール・ゴルチエなどともコラボしています。

クオリティにこだわるのはもちろんですが、価格も高額。芸能人のSNSなどを見ると、ロッシュボボアの家具があったりしますよねぇ。

エルメスと共にフランスのブランドである点も似ていますよねぇ

ただ・・・

日本での知名度と言えば、エルメスの知名度と比べては一般層まで普及しているかと言われると、どうかなって。

なので「ロッシュボボア」だけじゃなく「バカラ」と「ウォルターノル」の集合体のようなイメージかなと思います。

「バカラ」は皆さん知っていますよね。

グラスとかで有名なフランス王室御用達のあのバカラです。
このバカラですが現在のインテリアでもかなり高いポジションを獲得しているものがあるんです。それは「シャンデリア」

すごい豪邸に行くとバカラのシャンデリアが吊ってある率が結構高めです。クリスタルの取り扱いが繊細で、取り付けられる職人さんもある程度限られているんだよねぇ。

ちなみに価格は・・・
高いもので7000万以上、安くても200万くらい。

バーキンの市場価格が250万前後のものもある中で、シャンデリアで最大7000万はすごいなぁ

本当にバカラが好きか、資産価値として所有するかなのかなぁって思ってます。

もう一つ、「ウォルターノル」についてはインテリア業界じゃない方はあまりなじみがないかもしれないですね。
アメリカに「ノル」ってブランドがあるのだけど、「ウォルターノル」とは親族関係で、父親がウォルターノルで息子が「ノル」の創業者ハンス・ノルです。

1865年ドイツで創業し、その後レザーへのこだわりを持ち続けた家具ブランド。通常量産化される多くのレザーは傷を隠すため、表面を薄く削るのだけど、ウォルターノルのレザーは通気性を確保するため、毛穴の残るフルグレインレザーを採用している。また着色は染料だけで仕上げた「フルアニリン」、薄く1度だけ表面に色付けた「セミアニリン」と呼ばれる方法を採用しているため、通気性が保たれ、自然な風合いのレザーを快適に使うことができる。また皺の少ない生後2年以内の雄牛のみを使うっていうことです。

またウォルターノルで使用されるレザーは原産地まで管理されており、ドイツの高山エリアと北欧の放牧式の契約牧場に限定することで、虫刺されや有刺鉄線による傷もなく、ナチュラルな風合いの最高級レザーを確保できているんだよねぇ。

メルセデス・ベンツ本社やポルシェデザインセンターなど高級自動車関連のプロジェクトにも参画していたと思う。

映画を見ているとたまにウォルターノルの革製の椅子が出てきたりしますよ。昔の映画で「プラダを着た悪魔」というファッション業界の映画の編集長が座っている椅子がウォルターノルのFKチェアというものです。

この映画はアメリカ版VOGUEの編集長がモデルといわれていますよねぇ。
映画を見ているとこういったブランドのインテリアアイテムがちょこちょこ出てくるのもインテリアの楽しみ方のひとつだよねぇ。最近の日本のドラマや韓国ドラマも結構デザイナーズチェアや照明がいろいろ使われているので、そっちに目がいってたまにストーリーを聞いてない時があるってことが、インテリア業界人でのあるあるかなぁ。

ということで、
「エルメス」をインテリアに例えると・・・

僕の個人的な見解では
「ロッシュボボア」+「バカラ」の知名度+「ウォルターノル」のレザーのこだわりかなぁって思います。

皆さんは何だと思うか、機会があればまた教えてください。

今回はここまで。
ありがとうございました。

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