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ハリー&メーガンはどこに向かっているのか

ちょっと前の話だがハリーとメーガンのインタビューがイギリスでも放映された。いろいろ感じるところがあったので書いておこうと思いつつ、もう2週間たってしまった。早っ。

放送直後はイギリスの朝番組の有名司会者、ピアス・モーガンが「メーガンの言うことなど何も信じない」と言い放ち番組を降板したり、エリザベス女王が「とても悲しいです。人種差別の事はちょっとよく意味わかりませんが家族内で話そうね」と声明を出したり、結構余波があったが今では、すっかり旬が過ぎた様相。

しかし、火は完全には消えておらずプスプスと燻っている様で、最近思い出したように「メーガンが3日前に二人だけの結婚式を挙げたというのは勘違いだったらしい」「チャールズ皇太子が怒ってるらしい」などの報道も地味にされている。

というか、イギリスのメディアは2週間たった今でも、全く持って、この事をどう扱ってよいのかわからない、と困惑しているのが事実なのではなかろうか。

私はバッキンガム宮殿に住んでもいないし、フラワーガールのタイツ問題にも関わっていない。だからメーガンの話が「嘘ばかり」なのかどうかを知る由もない。ただ、インタビューを観ていて感じたのは全編に漂う、どうしようもない「芝居臭さ」だった。(もちろん本当の事を芝居がかって話す人もいる)

まずは序盤でケイトとメーガン、どっちがどっちを泣かせたかという、幼稚園児の様な話にそれだけで頭がくらくらしたが、司会者の女性が単刀直入に

「で、あなたはケイトを泣かせたの?」

と聞いた時のメーガン。うつむき加減に視線を落とし、口元には困ったような微笑み。何も言わずに時間をかけて、ためーてためーてためた後に

「フゥっ」

と悲しげなため息を一つ。こ、これは……。メーガンの言う内容が嘘か真かはわからないが、一つ言える事は「予めプロットが書かれたように、司会者と阿吽の呼吸でインタビューが進行していく」

この調子でずっといくのだろうか。

うん、そのままずっとその調子でした。

例の差別発言をしたのが誰かは勿体ぶって言わなかったものの、女王とは上手くやっていた事を強調したり、後日女王夫妻ではないとわざわざ言うところも、女王を敵に回さないあざとさが感じられた。

当然消去法で誰だ?と 人々は推測するわけだが、元々人気のないチャールズ皇太子をターゲットにする作戦だったのか。

話は脱線するが、元々不倫問題やなんやらで、一時は人気度が地球の裏側まで落ちたチャールズ皇太子。チャールズは抜かして息子のウィリアムが次期国王になるべきという空気も昔はあったが現在は、なあなあになっている。もし差別発言が彼だとしたらチャールズは本当に国王スキップさせられるかも。

実はチャールズをスキップさせてウィリアム王子を次の国王にさせるための、王室とMI5がメーガンを使って仕掛けた壮大なシナリオだったりして(真実の愛と信じているのはハリーだけ)

そんなわけないか。

そんな下らない事を考えながら観ていると、他にも思わずツッコミたくなる爆弾をメーガンが色々落としていった。あまりここら辺は話題になっていないのが不思議だが、

• 王子様と恋に落ちたために声を失った人魚姫に自分を例える。

• ハリー&メーガン夫妻のオーストラリア他4カ国訪問が大成功で幕を閉じた後、その人気ぶりに嫉妬した他の王室メンバーの態度が変わったと主張。(私もイギリスにいたけどそんな事覚えてもいなかったけど)

特にオーストリア訪問で人々に熱狂的に歓迎されたダイアナ妃にチャールズ皇太子が嫉妬する、と言うのはNetflixの人気ドラマ「ザ・クラウン」で描かれた、記憶に新しいエピソード。「ザ・クラウン」で皆が知る事になった英国王室の闇を、都合の良いように自分達にこじつけているようにしか思えなかった。いくら何でもメーガン、Netflixの見過ぎでしょう。ネトフリがインタビュー決行の追い風になったのだろうか。(私も見過ぎ)

ここらでふと時計を見ると既に1時間を過ぎていた。2時間番組だった事に気づく。この調子であと1時間か。キツいかも……と思ったところでハリーの登場。

良くも悪くもハリーの登場は場の空気を変えた。

茶番ぽかった前半に比べ、お芝居ができないハリーは警備を外されたとか父親が電話に出ないとか、ほぼマジギレしていて駄々っ子のような彼を観るのは、なかなか趣があった。

「ハリーがメーガンに洗脳されている」という意見をよく聞くが、自由に喋らせたらハリーもなかなか。ハリーは確かに生まれた時から父親が違うとか言われたり、幼い頃に母親のダイアナ妃を失ったり、まあグレもしたくなる気持ちもわかるのだが、30過ぎの大人の言動としてはハリー自身もかなりヤバイ。

家庭内のいざこざを他人に言いつけるのはいただけない。一般人でもあまりやらん。しかも全世界の他人に向けて。

警備費を払ってもらえなくなったとか、自分でそれを払うためにNetflixと契約したとか、ダイアナ妃の遺産で暮らさなければならないとか、割とお金に固執してそうなのも意外だった。世界一、二を争うボンボンなのに。そしてその恨みがパパと兄へと向かっている印象。 

前述のように、イギリスのメディアの反応は奥歯に物が挟まった様でどうもはっきりしない。法的に成立する結婚であったのか、アーチーにプリンスの称号を与えなかった理由など、イギリスには専門家がいくらでもいるのでメーガンの主張に答えることなど朝飯前だと思うのに、ぬるぬるとやり過ごしているのは、下世話大好きなイギリスのタブロイドさえも、あまりに子供じみた茶番劇に困惑しているのかもしれない。もしくは触らぬ神に祟りなし作戦か。

子供の頃から国民皆が成長を見守ってきたハリーの事をあまり叩く気にもなれないというのもあるのかも。ここら辺は日本国民の卓球の愛ちゃんに対しての気持ちと同じです。違うか。

大方のイギリス人の反応としては困惑、寛容、触らぬ神に祟りなし、の三本柱と言ったところか。

最後に忘れていけないのがメーガンパパ、今回もここぞとばかりにTVのインタビューに答えてた。この人とボリスパパは、何かにつけ出てくると(面白さの種類は違うが)つい注目してしまう。特にメーガンパパはビール一杯おごれば何でもしゃべってくれそうだ。その様子を撮影してどっかのテレ日局に売ったらいいんじゃないか。(うそです)

てか私、かなり真剣に観てましたね(笑)。



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