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LLBはじめての試験(普通の主婦がイギリスで弁護士資格に挑戦した話)

大学法学部(LLB)の初学期には必修の英国憲法( Constitutional Law)と契約法(Contract)を履修しましたが、この他に「法律を学ぶ」ための基礎的スキルを学ぶ科目もあり、これは学期末の試験の代わりにクラス内での小テストが多々ありそれによって評価がつけられました。

初めての小テストは、そのころイギリスのニュースを騒がせていた、ポルトガルで幼児が誘拐された事件に関して法的なアプローチの考察問題。コースワークだったのでリサーチする時間もあり、割と立派なエッセイを書けました。(と自分では思っていた)。 試験のグレードは70%〜=A、60%〜=B、50%~=C, 40%~=D、40%以下はFail(不合格)となります。ふふふ、これはA間違いなし。クラスで最高点出しちゃったらどうしよう…などと謎の自信で提出したのですが、戻ってきた点数は58%でした。Cですね。微妙です。

先生のフィードバックは「OK(可もなく不可もなく)、だがもっと細部に注意を払って。英語に小さなエラーが見られる」しかも「ラーニングデパートメントでエッセイの形式やテクニックのサポートを受けた方がいいかも」とまで書いてあるではありませんか。サポートとは非ネイティブや、しばらく学習から離れていた学生のために小論文の書き方などを指導してくれるセッションです。(要するに、ちょっとこのままじゃ単位危ないんじゃね? と基礎学力に不安を持たれた学生が送られるところ。)

ちなみにこの部分、”You might like to visit the Learning department. “と書いてありました。要は「ラーニングデパートメント行って出直して来い」って事ですが。英語の表現はストレート!と思っている方もいるかもしれませんが、イギリス人のミドルクラスはバカ丁寧というか、持って回った様な言い方をします(笑)。

とりあえず思ったほど簡単ではないらしい…。内容もさる事ながら、サポートを提案されるとは、書く方はまあまあ自信があった私の英語も標準レベルに達していないという事か。この評価は真摯に受け止めたいところですが、私は授業が終われば速攻で息子を迎えに行かねばならないのでサポートセッションに出席する時間的余裕がありません。

なんとか大学にいる時間で向上する様にしなくては。それからは小グループでのディスカッションでも、疑問点は積極的に他の学生に質問しました。ネイティブの若い学生に「そんな事も分からないの…?」とハッキリ言われたこともありましたが、そんな事は構っていられません。イギリスでは中学校や高校からエッセイ(小論文)形式の試験問題が多く、大学入学の時点で彼らは書き慣れているのです。英文エッセイの構造を学ぶ事からはじめる私が不利なのは当然だと思い、開き直りました。バカと思うなら思ってくれ。

大学での空き時間には図書館に篭って勉強した努力の甲斐あり、次のテストでは60%代がとれました。

回を重ねる毎に回答の仕方のコツや文章の書き方に慣れてきたこともあり、最後の小テストでは72%を取れました!初のA評価です!「そんなことも分からないの?」と言っていたクラスメートと目が合い、「どうだった?と見せ合うと、彼女の点数を軽く超えている!

彼女にはI hate you!と笑いながら(冗談で)言われましたが、ちょっと気持ちいい!

非ネイティブのおばさんでも、ハードワークすればネイティブの若者より高得点を取るのも可能とわかった経験でした。



最後まで読んでくださってありがとうございます!サポートしていただいたら、イギリスでは滅多に食べられない美味しい日本食を食べに行きます!