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「好き」の気持ちを忘れずに、続く道を走る -ときのそらミニアルバム『My Loving』感想

2020年3月4日、バーチャルアイドルときのそらのミニアルバム『My loving』がついに発売された。昨年開催された1stワンマンライブ『Dream!』にて発表されてから首を長ーくして待っていた。ここでは待望のミニアルバムの感想を簡単ではあるが書こうと思う。

1,Equation of love


オープニングトラックは「Equation of love」。タイトルを訳すと「恋の方程式」である。初めてフルで聞いたとき、白衣を来ている理系な感じのそらちゃんのイメージが浮かんだ。1、2番で恋を分析し「あなたより先に証明」しようとしているが、Cメロで恋は=(イコール)ではない」ことに気付き、ラスサビで「あなたからも先に証明」してほしいとなるストーリー性のある歌詞が楽しい。春にふさわしい、爽やかなアップテンポの曲で、ライブ映えしそうな曲だ。

2,Wonderland


2曲目はアルバムのリード曲にもなっている「Wonderland」。この曲は3年目を迎えても初心を忘れずに進んでいこうとするそらちゃんの思いが詰まっているように思った。タイトル通りロマンチックな曲であるが、自分次第で明日はもっと輝くというエールソングにもとれる。全体的にポップでリズミカルな曲調とそらちゃんの綺麗な高音がマッチした、ワクワクする曲だ。これまた大きなライブで歌ったら楽しそう。「か・け・ぬ・け・て」や「ジャーンプ!」のところとかね。


3,サヨナラブロッサム


「サヨナラブロッサム」は前2曲とはうってかわって、しっとりとしたバラードだ。切ない歌詞とそらちゃんの優しい高音が絶妙なハーモニーを生み出している。トレーラーで聴いたときからお気に入りの曲だ。Cメロからラスサビの流れが文句なしに良い。1、2番のサビと同じではなく、落ちサビというのが素晴らしい(落ちサビ大好きマン)。このサビの歌い方も特に感情を乗せていて素晴らしい。
そらともだけでなく、バラード好きや音楽好き、Vtuberを知らない人にこそ是非聴いてほしい。

前に少し書いたが、私は前作『Dreaming』の「好き、泣いちゃいそうだ。」が「バーチャルアイドルときのそら」としてのベストソングだと思っている。この曲はそれに匹敵するくらい素晴らしい曲だ。結局何が言いたいかというと、「サヨナラブロッサム」は最高に素晴らしいってことだ。

4,刹那ティックコード


4曲目は同じホロライブ内の音楽レーベル、イノナカミュージック所属のAZKiちゃんとのデュエット曲「刹那ティックコード」だ。とにかく王道ロボアニメのオープニングのような疾走感が良い!AZKiちゃんとそらちゃんの重なりが非常に美しい。そらちゃんの高音も今までのポップなものやしっとりとしたものからカッコいい系に切り替わっていて、そのギャップがいい。そらちゃんの力強さとAZKiちゃんの儚さがとても良い。初めて聴いた人は「ときのそら(とAZKiちゃん)って凄いんだ!」と思うだろう。インタビューでそらちゃんが言っていたが、この曲は完成せず、どこまでも成長していくだろう。その変化を見るのも今から楽しみだ。

5,フレーフレーLOVE


 『Dream!』で初披露されて、先に配信している「フレーフレーLOVE」も収録されている。
実は私、ここ最近noteに関して絶賛(?)スランプ中である。「自分の書く記事は他の人と同じような記事なんじゃないか、だったら書く意味はないんじゃないか。他の人の方が上手いし。」そう思う自分にこの曲はエールをくれた。ストレートなエールが心に染みる。note執筆時の精神安定剤となっている。自信の出ないときや迷った時に聴いてほしい1曲だ。これぞエールソング!


6,ゆっくり走れば風は吹く


最初に本アルバムのトレーラーを見たとき、既に発表されている「フレーフレーLOVE」は除くとして、お気に入りは「Wonderland」か「サヨナラブロッサム」かな、なんて思っていた(結局全部お気に入りになったが)。しかし、6曲目の「ゆっくり走れば風は吹く」は思わぬ伏兵だった。
この曲はそらちゃんのこれまでの軌跡を表していると思う。このフレーズはあの配信で言っていたことかな、ここはあの時話していたことだな、とそらともなら「こ、これは!」と感じる曲になっている。今までの良いとこ取りな曲調もいい。
間奏のアレを聞いて、あの頃から随分時が経ったんだなと思ってしまった。遠かったはずの夢に、今やどんどん近づいている。それを感じさせる歌詞にジーンときた。
先日発売された写真集『そらびより』にて、そらちゃんは「普通はある意味自分にとっての個性」と語っていた。13人の初配信から始まり、個性に悩んでいた時期を経て、クリスマス配信以後そらともは増え、それから2年の月日が経ち、友達や後輩がたくさん出来た。今回の「『何にもない』もない」という歌詞もそうであるが、あの頃と比べ、ホロライブの大先輩として、アイドルとして成長したなぁと感じる事が多くなった。
「ゆっくり走れば風は吹く」は楽曲としても、そらちゃんとしても、「ときのそら」のこれまでの集大成といえるものではないだろうか。

まとめ

『My Loving』はそらちゃんの好きがたくさん詰まった、「ときのそららしい」アルバムだ。そして聴く人にとっても好きな曲がきっと見つかる、素敵なアルバムとなっている。

先日Twitterを徘徊していたら、「今週発売の楽曲で興味のあるものは?」というアンケートが流れてきた。ちょうどこのアルバムの発売週(というか先週)だったので『My Loving』と入れた。結果を見ると、やはり大手のアイドルグループがトップを締めていた。再三に渡って書くが、まだVtuberを、そらちゃんを知らない人ほど聴いてほしい。それから、特典の『Dream!』も是非見てほしい。彼女を知らない人ほど、そのレベルの高さに驚嘆するだろう。リアルもバーチャルも変わらない、素晴らしいライブだった!

そらちゃんのポテンシャルは無限大。どんどん進化している。Vtuber黎明期から活動し、努力を重ね、僅か2年で「自分の歌」を出し、「単独ライブ」を成し遂げた。後は「横アリ」だけだ。このアルバムを聴き、その夢にも手の届くところまできた、と実感した。

そらちゃんのこれまでとこれからが詰まったミニアルバム『MyLoving』、『Dreaming』同様大切に聴いていきます。素晴らしいアルバムをありがとう!これからも、大好き。


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