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私と父

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もういない父への想いを綴ります
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#父

ぶどう

ぶどう

父に最後に食べせたものは【ぶどう】であった
今でもはっきりとその時の情景を思い出すことができる
あの日
私が病室に着いたのは ちょうどお昼ご飯の時間帯
ベッドの上で 上半身を直角に起こし
大きなバスタオルを首元にかけられて食事が始まっていた
ほとんど目が開いていない状態で 口だけゆっくりと動かしていた
「冷たく冷やしたぶどうがあるよ
食べる?」
そう聞くと しっかりうなずいた
私は皮をむき そっと

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後悔

後悔

私は父に
『ありがとう』
と言った事はあっただろううか?
私の唯一の後悔は
これかも知れない
今になって伝えたい
いろんなことへの
『ありがとう』
心の底から
私のことを愛してくれていた父
それにしっかり気がついたのは
父が亡くなってからだなんて
悲しすぎる

最後にかけた言葉は
『もういいよ、頑張らなくていいよ、安心して、行っていいよ』だった
父の足をさすりながら
心の中でずっと、
もう大丈夫よ

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守られていたこと

守られていたこと

絵のうら側に言葉の糸をとおす(鴻池朋子著)
を読んでいる
3月11日の震災の話があった
読み進めているとふと
あの日の明け方を思い出した

1月阪神大震災の日
私は自分の部屋のベットに寝ていた
自分の身体が揺れている?
まるで
ハンモックに寝ているように
左右に大きくゆらゆらと

そんな感じで目が覚めた
なにが起きているかわからなかった

すると父が
『あーちゃん』と叫びながら部屋にきて
寝ている

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