強くなろうとして百獣の王、
ライオンになろうとした。
優しくなりたくて海の女神である、
クジラになろうとした。
孤独になろうとして孤高である、
オオカミになろうとした。
美しくなろうと羽ばたく蝶にと…
私は考えた。
自分ではない何かになりたいと
走り続けていた私。
肩を叩かれ、振り向いたそこには…
人間の…「私」がいた。
そう、「何か」にはなれなかったよね。
「私」にしかやっぱりなれないんだね。
でもありがとう、今気づいたよ。
そして、ごめんね。
ずっと一人ぼっちにさせちゃって。
大丈夫。
もう何にもならないよ。
「私」は世界で1人でしかない
大切な「私」で生きていくから。