希求
神という存在がいるのなら
この肉体を誰かに捧げることは可能でしょうか?
与えられた命と与えられたこの体、
私は愛する人に捧げたい。
私を愛し、愛を注ぎ続けてくれていたあの人に…
あの人なりの愛を渡し続けてくれたあの人に…
どうか命を伸ばしてください。
どうか時間をください。
笑って過ごせる栄養を与えてください。
あの人に。
私はもう要らないから。
この心も体も何もかも「実感」したことがない
この想いを背負って生きてくのなら。
与えてくれたものを全てをお腹に返すから。
思い出も全部…貴方の中で生き続けるだけだから
神様がいるのなら…
あの人のお腹にもう一度
「私」を返してあげてください。
愛する人が
1秒でも命が延びるのなら
笑える時間が増えるなら
泣いて喜んで戻りますから。