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顔面を折ったし死ぬような思いをしたのでやさしくされたい入院レポート

本編の前に

左手で失礼します。

雲模様と申します。よろしくお願いします。

普段はバーチャルYouTuberの配信をひたすら黙って見守っており、オフの時は賽の河原で子供が積んだ石の塔を崩す仕事をしています。

この度、特に故はないんですが頭蓋骨が2つに割れたので、手術のため長期入院しておりました今回の記事はその入院レポートになります。

本編の前に1点のみ強調しておきますと、今回入院が決まった段階でレポを書こうと思ったわけではなく、退院後にレポを書くきっかけがありました。
そのため、あとから関係者の方にお話を改めてお伺いする、といった上手なレポートの書き方ができていません。私の記憶100%で構成されてます。

なんなら手術を担当してくださった先生は、「明日から僕いないから」と言った翌日に、病院からいなくなりました。ご出世なさっていることを願っています。

そのため、医療関係のお話に関しても私の記憶を頼りに記載していますので、知識のある方にとっては「?」となる部分もあるかもしれません。レポート本編では医療関係者とのやりとりも多少記載していますが、それらのやりとりも私の記憶上のものであることをご了承ください。

もし自分の骨折を疑ってる際は、迷わず近くの病院に行きましょう。
医療の世界は怖いないよ。実際触れた私が言うんだから間違いない。

サムネイルは入院していた際、絆創膏をはがして出来た水疱瘡による歪んだ日本地図です。

骨折から診断まで 〜お母さん人体壊れたー!編〜

なんもしてないのに折れた

3月初旬の通勤途上、医師に睡眠時間みじけえから増やせよと言れれ、言われた通りに健康に暮らしていた私が、うっすら目を開ければ救急車の担架の上で寝かされていました。
救急隊員の応対に答えつつ、自分の身に何が起きたかを聞いたところ、どうやら路上で唐突に気を失い、受け身も取らず顔から地球にキッスしに行ったようです。それで大怪我を負い、受け入れが可能な病院へ緊急搬送中であるとのこと。
マジかよ。

……正直に白状しますと、気を失うこと事態は初めてではないです。
元々病弱で、過剰な不摂生などで唐突に気を失い医師から叱られたことは何度かあります。
が、冒頭に言った通り約一週間前ほどに医師にやや不摂生気味になりつつあると言われたことを受け、生活習慣を直している真っ最中の気絶でした。
健康的に過ごしてても気は失えるんですね。

今まで気絶して一番大きいダメージになったのは、気絶と同時に胃の中のものを出して自分が吐瀉物塗れになったことだけで、その時は救急車内での対応のみで入院などはなかったです。
なので、隊員の応対からしてもちょっとした緊急事態なんだな、とわかりました。

あと私、普段白いイヤホンをスマートフォンに刺して音楽やらVtuberの配信やらを聞きながら通勤するんですが、運ばれてるときにイヤホンのコードがほぼ全部真っ赤になってたのに気づいたんですよね。怪我したことの指標としてはわかりやすかったです。

検査の結果

搬送先の病院で検査をしたところ、顔面骨骨折と診断されました。
詳しい説明についてgoogleで検索したところ、頭蓋骨のうち顔部分にある骨のそのものを広く「顔面骨骨折」と言うらしいです。

私の場合は、

これが、

こうなってました。
ちょうど上の歯の真上くらいの骨が折れました。

ちなみに、頬を触られてしびれるような感触がした理由ですが、骨の中に通っていた神経が物理的にブチ切れたからだそうです。
触覚関係の神経の伝達がうまくいかなくなってしまい、結果として脳への出力がうまくいかなくなってしまっている、と説明を受けた覚えがあります。
神経ってゲームで煽られる以外でも切れるんですね。

また、日本頭蓋顎顔面外科学会による顔面骨骨折の説明によると、「交通事故」「スポーツ外傷」「暴力」が具体例、レアケースとして「野球のボールや肘が顔に当たる」が紹介されています。

本当は交通事故やらスポーツ中の仕方ない事故など、他人から強烈な干渉を受けないと発生しえない重症を自分一人だけで達成したことになります。
これってトロフィー開放されます?

最初の病院でも約一週間程度入院しました。
が、コチラでは手術は行っていません。検査と目立った外傷の治療を行い、後日別の病院に移って手術とその後の治療を行うことになります。

自宅療養期間中 〜骨折?ああ、あの雑魚か?編〜

入院の準備をしよう!

当時の入院イメージ図

手術を受ける病院で、どんなオペを執り行うかの説明を受けました。
詳細を話して真似されると責任負えないんでふわっとした説明になるんですが、頭蓋骨をつなぐため顔の肉を一旦剥ぐというお話や、あきらかに聞いたことのある工具の名前が出たのは滅茶苦茶インパクトがあって覚えてます。

その後、入院までは自宅療養期間となります。
手術から退院までは約一ヶ月程度かかるという見込みだったため、それに合わせた準備を行う必要がありました。

実は年末年始前後にも医師から原因不明と言われた高熱で一週間程度入院しているため、必要なもの自体の目星はすぐにつけられました。
(ほとんどは母によるものなので私は何も偉くありません)
具体的には、

  • 着替えセット

  • 脱いだものを入れる袋

  • 歯磨きセット(歯ブラシ+コップ+歯磨き粉)

  • 髭剃り(シェーバー)と鏡

  • 小銭(看護師さんにお願いして自販機を使いたいときのもの)

  • 常備薬

など。で、私がこの準備期間中に用意したものですが、



どんっ


「ゼルダの伝説 ブレス・オブ・ザ・ワイルド」です。

入院期間中、「退屈になるな」という思いから購入しました。
全日程フルパワーで活動できることを前提に準備してますね。
ここでの態度でも現状をどういうふうに見ているかがわかります。

同じような理由で、読んでなかった本をスーツケースがパンパンになるまで詰めたり、イラスト練習用のクロッキー帳を2冊入れたりと、小旅行する人間と同じような荷物の用意のしかたをしています。

手術の恐怖<<<退屈

ここまで読んでくださればおわかりかと思いますが、
このとき、私はこの骨折を完全にナメていました。

顔面骨骨折は放っておくと、頭蓋骨がズレたようにくっつきます。人や症状によっては早めに手術をしておく必要があるとのこと。
特に私の場合は口の上の骨をやったので、何かを噛もうとすると激痛が走るなど、食事にも明らかな影響が出ていました。

犬化しても楽観的な堕落人間の図

が、正直私はこれら2つの影響をあんまり重要視していませんでした。
自分で感じられる影響が食事と頬のしびれしかなく、食事に関しても現代ではゼリー食やら液体状の完全食やら、噛まずに食べられるものがたくさんあったからです。

なんなら普段我が家の食事を担当するうちの母は、今回のためにあらゆる食事を粒状にするガチのマシンを買ってきました(これについては感謝しかないし、何なら自宅療養期間中は文字通りのおんぶにだっこ状態でした)。なので、母がその気になれば液状ハンバーグやら具材が粒のビーフシチューやらが食べられるような状況でした。

頭蓋骨に関しても、「アンパンマンは頭の骨ないしなあ」「なんなら自分で頭の肉を千切ってアシンメトリーにしてるし、そういうことだろう」と思ってました。

各方面に配慮し、ミニアンパンに描いたアンパンマンをご用意しました

結果、入院当日はトランクに旅行カバン2つをぶら下げた観光客みたいなスタンスで入院することになりました。
カバンの大きさを看護師さんに驚かれた記憶があります。

先にネタバレすると、ブレスオブザワイルドは今でもクリアできてません。

手術当日、入院初期 〜へっ…案外やるじゃねぇか…編〜

入院手続きを済ませ、看護師から簡単な説明を受けたあとは、すぐに病室環境について自分の目で確認を行います。この段階は入院生活を充実させるにあたって必須と言っていいでしょう。
幸い、今回お世話になった病院はコンセントがかなり充実しており、使っても特に問題がないとのこと。普段からスマホ・パソコンに囲まれ、爛れた生活を送る私には快適に生活できる環境が整っておりました。

連絡に必須のスマホやすぐに読みたい本などは机や棚に置き、スイッチをはじめとした貴重品は、ささやかな防犯対策として鍵付きスーツケースに入れ、服などを入れたカバン2つの下にして隠します。

文面に起こすと、私は「他人をこんなに信頼できてないんだ…」と客観視できて若干引きます。

手術直前、趣味を丸出しにする患者

手術室に入る直前、あのコロコロのついたベッドの上に寝かされて運ばれながら、看護師が手術中の楽曲についてリクエストがないか聞かれました。

病院によっては、手術の最中に音楽をかけることがあります。今調べてみたら、手術中の音楽再生は珍しいことでなく、集中力のいる状況で患者や医師、看護師をリラックスさせるなどの目的があるようです。
私がお世話になった病院も同じように手術中に音楽をかけるとのことで、「ある程度リクエストには答えられる」とのことでした。

この時、私は「おそらく法人で音楽のサブスク契約してるのかな」と思ってました。
なので、当時寝る前によく聞いていたジャンルをリクエストしたんですね。


私「朗読でお願いします」
看護師「朗読???」

当時のやりとりの再現


言った後に「人に朗読聞いてるって言っちゃ駄目なんだ」って思いました。

ちなみに看護師さんとのやりとりを聞いた感じでは、ジャンル指定を参考に病院にあるCDから選んで再生する感じだったようです。
医療機関のCD棚には名作文学を有名イケボ声優が読み上げる音源はなく、最終的にはヒーリングミュージックで落ち着きました。


その後は手はず通りに麻酔で眠り、全てを手術チームの皆様に託すことに。

麻酔前に心電図を見て「マラソン選手みたいですね」とボケた結果医師から「?」の目で見られたり、手術中に目が覚めて混乱したりはあったんですが、あんま記憶が定かでないので割愛します。

ちなみに手術室に運ばれる前に見てたyoutubeのチャンネルがこちらです。

より正確には、彼女が挨拶をするだけの切り抜きを見てました。

だいたいジェットコースターと同じくらいの怖さ

あとから聞いたお話ですが、手術は本来の予定時間をかなりオーバーして行われたとのことです。医師、看護師の方には改めて感謝しかないです。

ところで、冒頭で手術の説明について「顔の肉を剥ぐ」と説明しました。要は顔面部に滅茶苦茶メスを入れてるんですね。
当然手術した後は切ったあとを包帯や絆創膏などで塞ぐ必要があります。

その結果、

「マミー 包帯 フリー素材」で検索しました

こういう状態で手術室を出ます。

実際は口周りのみは覆ってないんですが、手術直後は体力全部なくなってて喉から声が出ない状態だったので実質こうで間違いないです。

それ以外は全部覆われてます。視界は皆無に等しく、なんとなく聞こえる音で状況を判断するしかありません。

手術室を出た直後くらいはキャスターの音とベッドの軋みで「移動してるんだな」っていうのがわかるんですが、エレベーターの中まで押されると今病院のどこにいるのか全くわからなくなります。
声が出せないので看護師さんに聞くということもできないし、日常にあるエレベーターの「ゴぅん」と動く上下の揺れの感覚を感じる暇もないからだと思われます。

もし目隠し状態で手術室から病室まで運ばれることがあれば、その道中はそういうホラー系のアトラクションと思って腹をくくりましょう。

5億年ボタン(体験版)

その後看護師さんからの声掛けで病室についたことを知り、術後の経過と手術痕の治療のため、何日か安静にする必要が出てきます。
ここらへんは事前の説明のとおりです。

が、術後の体力の消耗が想定以上でした。
看護師さんにお願いすればスマートフォンの操作くらいできるか、とも思ってましたが、そもそも声が出せないのでお願いができません。詰みです。

……これが私の入院生活で最も恐れていたことです。
視界が塞がれ本も電子機器も操作できず、スマートフォンやパソコンを操作できないので「音」系のコンテンツに頼ることができない。

つまるところ、

頭全部に包帯を巻かれた状態で、用意した娯楽を堪能できない
クッッッッッッッッッソ退屈な何日かをただ「消化」しなければいけない

という問題です。ある程度肉体的な苦痛の山場が収まると、この「退屈」が敵になってきます。

私が具体的に包帯でぐるぐる巻きにされていた期間にやったことは、
だいたい以下の通りです。

  • ひとりしりとり
    読んで字の如し。
    割と白熱するので、起きて考え事をしたい時に最適でした。

  • 素数数え
    入院前からたまにやるJOJOごっこ。1つ1つ本当に素数じゃないか演算しながらやるので、無意味な頭のフル回転が起きてすぐ寝れます。

  • フィボナッチ数列数え
    すぐに「前の数字の計算間違ってないよな?」と不安になって頭の計算に戻るので、こちらもすぐ寝れます。

  • 自分の記憶の中にあった「サイレン甲子園」のアーカイブを脳内再生して笑う

 楽しかったです。

  • 自分の記憶の中にあった周央サンゴの「OMORI」のアーカイブを脳内再生して笑う

 楽しかったです。

  • ティラノザウルスとティンカーベルとハローキティを競争させる
    起きてる最中、急にそんな映像が浮かびました。
    これ以上無の世界にいるとおかしくなるぞ、というサインだったのかもしれません。

だいたいこんな感じでした。

やることがない以上にできることがない、視界が塞がれてるので看護師へのジェスチャーも不完全、発声もできないので本当に自分が自分なのかを信じられる材料もない。
5億年ボタン押した人ってこういう体験するんだな、という感想をぼんやり抱いていました。


なお、何日包帯を巻いていたかはわかっていません。
包帯越しの視界からはさすがに今明るいか暗いか程度の判断はつくのですが、それが日中の光か電灯の明かりなのか全く判断がつかなかったことが主な要因です。

目を開けてやることが「医師っぽい方に声をかけられたら応対する」「看護師っぽい方に声をかけられたら応対する」しかなく、できることに関してはナースコールを押すくらいしかなかったです。

単純に術後なので肉体的な苦痛もあり、かなり不規則な入眠のしかたをしていました。結果、目が覚めたら包帯の向こうの光が消えてたり、起きたらついてたりといったことが多々ありました

おそらくどこかで日付くらいは聞いてると思うのですが、当然メモもできず、普段遣いの手帳や筆記用具があるカバンを触らせるほど私から看護師への信頼度は高くありませんでした。
手術させておいて何言ってんだこいつ。

慣用句だけでの存在だと思ってました

包帯を巻いてたあいだ、しばらくはタンの存在に苦しんでました。
のどに絡むアレですね。

手術が終わった直後あたりから、のどに粘っこいものの存在を感じることが多くなりました。手も足も動かせず、首を傾けるといったことも出来ないので、しばらくは看護師さんに処理をお願いしてました。

病院にはタンを吸うための掃除機のようなものが存在しており、口内にストローのような管を入れて直接粘液を吸い取れるんですね。

元々タンが出やすい体質だったので、かなりの頻度でこの専用掃除機(?)にはお世話になりました。
同時に、ほとんど口いっぱいというほどに出てくることもあったので、なんでだろうと思いましたが、元々そういう体質だから、ということで片付けていました。

そのうち「タンの量が多すぎる」という理由で、独力でも管を咥えればタンを掃除できるシステムに変更されました。
これがメチャクチャ楽で、本当に粘つきが出る→すっと吸ってくれる、とすぐに口内の掃除ができるのが楽でした。

数日立って手術痕が塞がり、ぐるぐる巻きになった包帯が取れた日。
病室の壁に、Splatoonの配色みたいなタンクがありました。元々壁にあったんですが、色が特徴的だなぁということしか覚えてなかったんですが、

よく見たらそのタンクと、タン専用掃除機の管がつながってました。
今まで吸ったものはそのタンクに詰まってることになります。

タンクの中は黒く、咥えていた管は真っ赤になっていました

包帯解いて最初に見たのは、自分の血反吐でした。
血反吐を吐くような思いって、慣用句でなく実際に感じられるんですね。


あと、包帯が解かれた直後に見てた動画がこちらになります。

3時間くらい聞いてました。

入院中期〜後期 〜いざというときに用意していたのさ!編〜


読み上げソフトの活躍

ある程度体力が戻ると、スマートフォンの操作を含め、できることが増えてきます。
事前の説明で、手術後しばらくは口が動かせないと言われておりました。

ならそこは私も事前になんとかしようと、私はスマートフォンに読み上げソフトをインストール
顔が包帯で覆われてるときは使えませんでしたが、視界と指の自由が聞くようになればこちらのもの。今後の入院生活ではこれを口の代わりにしよう、と考えていました。

入院生活の中頃、通常通りに生活していたら、急に喉が痛くなりました。
急ぎナースコールを押し、ジェスチャーだけでその状況を伝えるのが難しい(というよりジェスチャーが出来るほど動けない)と判断した私は、読み上げアプリに「喉がすごく痛いです」と入力、ナースさんがやってきたタイミングで音声の再生ボタンを押しました。





「ォドカゥゴゥイタィデッ」




え?



「ォドカゥゴゥイタィデッ」



なんて???

滅茶苦茶爆速で読み上げたので、ナースさんも何度も聞き返してました。

その後調べたところ、音声読み上げの設定を別のアプリで調整したことがあり、そのときの設定がそのまま引き継がれていたようです。通りで聞き覚えおぼえがあるなと思った。

過去使った機械音声自動朗読アプリの影響がここで出るとは思いませんでした。

あと、音声を調整したあとも読み上げさせるより打った文章を見せたほうが伝達速度が早かったです。なんで入院前に気づかなかったんでしょうね。


持ち込みアイテムMVP

現代であれば、インターネットで調べるなり、入院経験のある人に聞くなりすれば、入院に最低限必要なものはわかるかと思います。


なので、「着替えや保険証がいるよ」とか「小銭は持っておいたほうがいいよ」といった「入院時に必ずこれを用意しておいたほうがいい」的なお話は意図的に省いています。

その代わり、今回は必需品以外で最も役に立ったものをご紹介します。
それが、





こちら、独学大全です。




この本、書き出しからあとがきまでで700ページ強という、知力と肉体を同時に鍛える人生のダンベルです。

いわゆる「スキル本」に入るのですが、自分自身も内容をもう一度確認したいと思い、入院期間を使って改めて読破するために持ってきました。

当然分厚く、かつ入院が決まった段階でこれを持っていきたいと思っていたため、この本を持っていくためだけにバック1つがほぼ本専用のカバンになりました。


これがなんで役に立つのかといえば、手に届く机の上に置いておくだけで看護師さんサイドから「これ何の本?」と話題を振ってもらえることです。

もちろん入眠前の読み物や、暇を持て余したときの一冊としても活躍しましたが、この本をデンと机の上に置いておくと、結構な割合で担当看護師さんからお話を振っていただく機会がありました。

そもそも入院時にバック1つ分の本を持っていくこと自体流石に稀有らしく、その中でも独学大全は見た目の存在感などから好奇心を抱かれる機会が多かったです。

手術後は単純に他人と話をする機会が少なかったので、少しでも会話の機会があったことは嬉しかったです。

逆に言うと、術後の経過以外は独学大全のお話くらいしかしてないです。


その後〜退院 〜私がレポを書いたわけ〜

手術からしばらく経過し、顔の手術痕もほとんど目立たなくなると、持ち込んだ本やSwitchなどを読んだりプレイしたりする体力も戻ってきました。

Switchも他人の目(主に脳内にいる架空のSwitchを盗みそうな人)から隠れるようにブレワイをプレイしてましたし、持ち込んだ本もたくさんの種類を持ち込んでたので読み飽きることはなかったです。

レポに書くのを見送ったものだと、口の中が砂漠みたいになったりとか、「充電が80%だから」という理由で充電器にスマホを指すのを1回だけ拒まれたりとか、男性の敵であり味方みたいな医療器具と遭遇したりだとか、様々な出来事がありました。

術後も経過は良好と診断され、予定よりも早く退院が決定。
必要な術式は行ったので、今は器具で繋がっている骨同士を、自然につながるのを待っている状態です。


……しかし、今回は本当に災難でした。
これが最初に上げた「スポーツ事故」「交通事故」によるものであれば、それなりに対策が打てたかもしれません。
あるいは当事者同士で話し合い、次を無くす努力ができたかもしれません。

ですが、今回は特に加害者となった人物がいるわけでなく、私自身も不摂生をした記憶がありませんでした。担当された先生からも「事故のようなもの」と説明をされました。
何かしらの偶然が重なった結果としか言えないのです。


何かこの怪我を昇華する方法があればなあ………。


……と、思っていた矢先に、入院前と同じようにインターネット巡回をしていたら、ちょうど「オモコロ杯」の開催を告知する通知に当たったわけです。


そのとき、ふと思いました。




「突然気絶してブッ倒れる人って確率的にそういないよな」
「よし、レポ書こ」







聡明な皆様はもうわかりましたね。

このレポは同情狙いのレポートです。





「ただ突然ブッ倒れる」に対する対処法って、
「健康的に過ごす」以外に対応がないんです。

最悪慰めの言葉だけでいいんです。
どうしても今の私の「幸」と「不幸」の天秤を釣り合わせたいんです。


何卒ご一考のほどよろしくお願いいたします。




※フリー素材の使用素材引用元一覧
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