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フィールドワーク「亀岡」

実施日:2024年5月11日、12日

「芸術環境分野特論6A」はフィールドワークを通して文化デザインの現場を学ぶための授業です。社会人学生も参加しやすいよう土・日の1泊2日を基本に行われており、2024年度は「亀岡」「常滑」「浜松」「鯖江」「茅野」「昭和村」の6箇所がフィールドワーク先に設定されました。授業初回となる「亀岡」は新年度入学生全員の顔合わせを兼ねているため、新入生41名が全員参加。プログラムもサーキュラーデザインからアール・ブリュットまで盛りだくさんです。

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京都駅からJRに乗り嵯峨野を横切り保津峡のトンネルをいくつか抜けると広々とした亀岡盆地に出る。
市内から25分の典型的な都市近郊の農村地帯にある一軒の空家、そこを拠点に地域と繋がり世界に開かれた交流の場をどのように形成することができたのかをKIRICAFEを通して研究する。村落共同体の中の空き家に外部から人が入ることで起こる地域との摩擦や他地域の人々との交流が村落に及ぼす影響をリサーチする。
さらに、障がいの有無を超えて誰もが平等に芸術体験や鑑賞ができる美術館の今日的意義とその美術館が行う資源循環プロジェクトについて学び、実際に廃棄される素材に触れその新たな価値をどのような形で表現できるのかを研究する。

担当:松井利夫、服部滋樹、久慈達也
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1日目は、亀岡市役所の「開かれたアトリエ」にて、服部滋樹領域長の挨拶から。亀岡市でパラグライダークロスを再利用したバッグを製作しているHOZUBAGの武田さんを講師にお迎えし、再生利用後のハギレを使った新規製品のアイデア出しを実施しました。

カラフルなパラグライダークロスのハギレから何を作れるか?
このチームはペットボトルケースを試作。
色味の合うハギレをより合わせ、糸状にしたものの使い方を検討中。

やはり実際に素材に触れて手を動かしながらのアイデア検討は良い成果につながります。犬の洋服やレジャーシートなど、各チームそれぞれに特徴のある提案がなされました。講師の武田さんや教員陣からのコメントをもらい、一日目は終了です。

2日目は、みずのき美術館の訪問からスタート。亀岡市にある障害者支援施設みずのきの絵画教室から生まれた作品約2万点を所蔵する美術館です。美術館開館までの経緯と活動をキュレーターの奥山さんに解説していただきました。

美術館のお向かいにある画材循環プロジェクト「巡り堂」の取り組みについても学びました。

お昼を挟んで、午後はKIRI CAFEに移動し、周辺の環境を探索。演習のプロジェクト課題も亀岡で行われるので、班ごとに分かれてフィールドワークを行い、アイデアを練ります。

亀岡市と京都芸術大学は包括協定を結んでいる関係もあり、文化デザイン・芸術教育領域でも年間を通してプロジェクトを進めていく予定です。(K)


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