くじらが「耕す」
私の名前は「耕すくじら」というのですが。
海にすむくじらが何故?何を?どうやって?「耕す」のか。
名前に込めた思いを今日はつづってみます。
くじらは海を耕す
くじらは海に棲んでいる哺乳類です。
つまりエラではなく肺で呼吸をしています。
肺呼吸なので、ずっと海の中を泳いでいることはできません。
定期的に水面に上がって酸素を取り入れる必要があります。
くじらが水面で潮吹きをする映像を見たことがありますか?
あれは肺呼吸をしている証拠です。
そして実はくじらは深海までもぐって食糧を取りに行くこともあるんです。
例えば、頭の大きいマッコウクジラは水深1,000mまで僅か10分で到達するんだとか。
種類にもよりますが、最大3,000mの深海までもぐることができるくじらは意外に多いんです。
下の記事で詳しく紹介されています。
あの大きな体でよくそんな深いところまで潜れるなぁと毎度感心してしまいます。
さて、どんなに海の深くまで潜れるくじらも、呼吸のためには海面に浮上しなければなりません。
大きな体が水面に上がったり深海に潜ったりすると、そこに大きな水の流れが生まれます。
その水流に乗って、植物プランクトンなど海の生き物に欠かせない栄養源や水、熱源が海中を循環し、様々な水深にすむ生き物たちに栄養が届くそうです。
そしてくじらは大きな海を季節によって回遊しながら生活しています。彼らの排泄物には植物プランクトンの成長に欠かせない鉄分や窒素が豊富に含まれています。
つまり、
くじらが海の中を縦横無尽に行き来することで、海中の栄養素が豊かになり、多くの生き物へ養分を届けています。
まさに「海を耕す」生き物といっても過言ではありません。
ちなみに、このくじらの移動は「ホエールポンプ」と呼ばれているそうです。
くじらは地球を耕す
植物プランクトンは海の生き物の餌になるだけではありません。
くじらが海面まで運び上げたり排泄物によって栄養を届けている植物プランクトンは、光合成によって地球上で発生した二酸化炭素を約40%を吸収し、大気中のおよそ50%の酸素を生み出していると言われています。
くじらは海を耕すだけではなく、地上にすむ生き物の暮らしも支えているのです。
彼らがいなければ、地球の環境は生き物が生きていくにはとても厳しい環境になってしまうと言わざるを得ません。
「耕すくじら」は皆様の思考・心を一緒に耕し、実りある人生を叶えるお手伝いをします
名前の由来、感じていただけましたか?
くじらが海や地球を耕して豊かな場所にしているように、
私もお客様の思考や心に「耕す」アプローチをし、毎日を軽やかに生きられるような土壌を作るお手伝いができましたら幸いです。
出典:特別展「海 -生命のみなもとー」公式図録